ビーグルの平均寿命は何年?飼い主が長生きのためにできることは?

ビーグルの平均寿命は何年?飼い主が長生きのためにできることは?

スヌーピーのモデルとしても有名なビーグルは、特徴的な垂れ耳と活発で元気な性格の犬種で、比較的平均寿命が長いと言われています。

しかし、愛犬の健康や寿命は、飼い主の育て方や生活環境を大きく影響するもの。
本記事では、ビーグルに健康で長生きしてもらうために飼い主ができることを解説していきます。

ビーグルの平均寿命は?最高齢やギネス記録も

生活環境の改善もあり、ワンちゃんの寿命は年々長くなっています。では、現在のワンちゃんは平均何歳まで生きてくれるのでしょうか。

ここでは、ビーグルの平均寿命や最高寿命、ギネス記録を紹介します。

ビーグルの平均寿命

ビーグルの平均寿命は12~15歳。小型犬全体の平均寿命が14.2歳なので、純血種の中では比較的長生きする犬種といえるでしょう。その理由の1つが、先天的な病気にかかりにくい点にあります。

ただし、生活環境や育て方では寿命は短くも長くもなるので、実際に何歳まで生きてくれるのかは、飼い主次第といえるでしょう。

最高齢とギネス記録

非公式な情報ではありますが、過去最も長生きしたビーグルの年齢は19歳といわれています。平均寿命よりも4歳も長生きというのは、ワンちゃんの年齢としてはかなり長く生きたことになるでしょう。

一方、現在ギネスに記載されている世界で最も長生きしたワンちゃんは、オーストラリア・ビクトリア州で生活していたオーストラリアンキャトルドッグのブルーイで、その年齢は何と29歳5ヶ月。1910年に家族として迎えられてから1931年11月14日に安楽死するまで約20年もの間、牧牛犬として働き続けたワンちゃんです。

ビーグルの年齢を人間に換算したら何歳?

多くの飼い主さんが気になるのが、「愛犬は人間にしたら何歳なのか」ではないでしょうか。昔は単純に7倍といわれていたこともありましたが、現在はより詳細な計算ができるようになったそうです。

人間の年齢に換算する計算式がある?

2019年11月4日に「犬の実年齢の自然対数を16倍して31を加えた数値が、ヒトの年齢に換算した犬の年齢である」という研究結果が発表されました。

これは米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究チームによる、ラブラドールレトリバーを対象としたワンちゃんの年齢に関する研究論文になります。

この研究結果を端的にまとめると、以下の式でワンちゃんの年齢を人間の年齢に換算できるのです。

「人間に換算した年齢=16ln(犬の年齢)+31」

そして、この式にワンちゃんの年齢をあてはめたのが、こちらの表になります。

ワンちゃんの年齢人間に換算した年齢
1歳31歳
2歳42歳
3歳49歳
4歳53歳
5歳57歳
6歳60歳
7歳62歳
8歳64歳
9歳66歳
10歳68歳
11歳69歳
12歳71歳
13歳72歳
14歳73歳
15歳74歳
16歳75歳

この表からは、生まれてから1歳までの間に急激に成長し、それ以降は人間に近い早さで老化していくことが分かります。

ただし、この研究は大型犬であるラブラドールレトリバーを対象としているので、小型犬に属するビーグルと全く同じとはいえません。今後、より正確な研究結果が待たれます。

ビーグルに長生きしてもらうために飼い主ができることは?

愛犬に長生きしてもらうのは、全ての飼い主の願いです。しかし、具体的に何をすれば良いのか分からない方も少なくないでしょう。

ここでは、日常どんな点に注意して飼育すれば良いのか、ポイントごとに紹介します。

食事管理で肥満を予防

ビーグルは食欲が旺盛な犬種なので、飼い主が食事管理をしてあげないと肥満になってしまいます。肥満になると生活習慣病になりやすく健康リスクが高くなるので、フードの与え過ぎに注意してしっかり体重管理をしてあげることが大切です。

基本的には、ドッグフードのパッケージに記載されている1日の量を守り、そのうえでおやつのカロリーも考慮して1日の食事量を決めてください。

運動欲を満たしてストレス発散

ビーグルは元々猟犬ということもあり、とても運動量が豊富な犬種です。運動能力が高くスタミナもあるので、1日2回それぞれ30分以上のお散歩で、運動欲を満たしてあげましょう。

加えて、週に1度程度の頻度で、広い公園やドッグランで思い切り走らせてあげれば、好奇心も満たしてあげることができるので、ストレスも発散できるでしょう。

こまめなお手入れで皮膚を健康に

ビーグルは被毛が短いもののダブルコートの犬種なので、抜け毛が多く皮膚が蒸れやすくなっています。そのため、皮膚病になりやすいので、病気を予防し健康を維持するために毎日のブラッシングや定期的なシャンプーといったお手入れで、清潔さを保ちましょう。

また、皮脂が多く体臭がきついと言われることがあるので、同時に臭い対策もしてあげてください。

どんな病気になりやすいか知っておく

白内障
目のレンズである水晶体が白く濁ってしまう病気です。徐々に視力が低下していき、最終的に失明してしまいます。病気の原因とされる性酸素は、紫外線を過剰に浴びることで増えていくので、散歩の時間帯を工夫してあげましょう
糖尿病
インスリン不足が原因で高血糖の状態が続く病気で、肥満によりそのリスクが高くなります。食事と運動を管理することで予防が可能です。
椎間板ヘルニア
体重の増加が原因になることもあるので、肥満にならないよう食事管理をしましょう。また、激しい運動もリスクを高めます。
てんかん
何らかの病気が原因で引き起こされる脳の病気で、けいれんや失神、泡を吹くなどの発作を起こします。ただし、原因が分からないことが多いので、有効な予防法はありません。

定期的な健康診断を忘れない

愛犬の健康を守るためには、定期的な健康診断で病気を早期発見することも大切です。

ビーグルがなりやすい病気の中には、予防が難しいものもあるため、早い段階で病気を見付けることで早期治療に入ることが重要になります。そのためにも、年に1回の健康診断を欠かさず行いましょう。

また、老化すると体力や免疫力が落ちてくるので、さまざまな病気にかかりやすくなります。健康診断の頻度を年に2回に増やして、病気の早期発見を心掛けてください。

老化のチェックポイントとシニア期の注意点

多少の差はあれ、どんな子でも年齢を重ねれば老化に伴う衰えが出てきます。

しかし、人間と違いワンちゃんはどこで年齢を判断すれば良いのでしょうか。チェックポイントと合わせて、高齢になった時の接し方を紹介します。

見た目のチェックポイント

体型
年齢を重ねると基礎代謝が低下すると、筋肉量の低下により若い頃とくらべてお尻が小さくなります。また、それまでと同じ食事量でも体重が増加して肥満になりやすくなるので、注意しましょう。
被毛の濃さ
新陳代謝の低下やホルモンの変化により、若い頃と比べて被毛の密度が薄くなっていきます。個体差はありますが、中には皮膚が見える場合もあります。
毛の色
人間の白髪と同様に、ワンちゃんの被毛も少しずつ色が抜けて白くなっていきます。顕著なのが鼻先や口の周りで、そこから体全体に広がっていき、毛質にもパサつきが出てきます。
口臭
老化により歯周病のリスクが高まることで、口臭が気になるようになることもあります。
目の濁り
高齢になると老齢性白内障など目の病気を患う可能性が高くなります。目のレンズである水晶体が白っぽくなっているようなら、一度診察してもらいましょう。
フケ
高齢になると皮脂の分泌量が減るので、皮膚が乾燥しやすくなりフケが多くなることがあります。
イボやコブ
イボやコブのようなふくらみが出ることがあります。良性のものがほよんどですが、中には悪性のものもあるので注意しましょう。

行動や反応のチェックポイント

物に良くぶつかる
視力や筋力の低下により姿勢が不安定になり、慣れた空間であっても家具や壁にぶつかりやすくなります。また、歩幅が狭くなりゆっくりとした動きになります。
呼んでも反応しない
聴力の低下により音への反応が鈍くなり、飼い主の呼び声にも気付きにくくなります。
食べ物の好み
筋力の低下により噛む力が弱くなるほか、口腔内の不調により食べ物の好みが変わります。若い頃よりも柔らかいものや小さい、飲み込みやすい物を好むようになります。
散歩を嫌がる
ケガや病気をはじめ、関節の痛みや体力の低下が原因で散歩に行きたがらなくなります。無理をさせるのは厳禁ですが、距離や時間を短くして散歩に連れて行ってください。
遊びに無関心
おもちゃや遊びへの興味がなくなり、物事への関心が全般的に低下します。
睡眠時間
ワンちゃんは元々、1日の睡眠時間が長い動物です。それが高齢になると、ホルモンの分泌量の変化などにより、1日のほとんどを寝て過ごすようになります。
排泄
加齢による筋力の低下は内臓にも影響し、排泄行為に問題が生じるようになります。膀胱の筋力が衰えることで、粗相が増えるかもしれません。

老犬になったら飼い主がすべきこと

コミュニケーションやスキンシップ
若い頃甘えん坊だった子も、高齢になると自分から甘える元気がなくなりがちです。それでも飼い主に甘えたい気持ちは残っているので、飼い主側からコミュニケーションやスキンシップを図ってあげましょう。
床ずれ防止
寝たきりになると、自分で体を動かすことができなくなり、同じ姿勢のままでいると床ずれができやすくなります。床ずれが悪化すると傷が化膿してしまう恐れがあるので、体勢を変えてあげましょう。
清潔に保つ
粗相が多くなり汚れやすくなるので、若い頃以上に清潔さを心がけるようにしてください。シャンプーの頻度が高いと負担が大きいので、濡れタオルで全身を拭いてあげるとよいでしょう。
心の整理をしておく
飼い主がどれだけ丁寧に世話をしても、いずれその時は訪れます。その時のために備えて、心の整理や準備をしておきましょう。

まとめ

ビーグルは遺伝的な病気のリスクが低く、ボディバランスも良いため比較的長生きな犬種です。しかし、食いしん坊で肥満になりやすい傾向にあるので、病気を予防するためにも食事の管理は欠かせません。

今回の記事では、愛犬に長生きしてもらうために飼い主ができることを紹介しました。実践することで健康を維持してあげてくださいね。

また、下記ページではビーグルの飼い方や性格について詳しく解説しています。こちらも参考になれば幸いです。
ビーグルの性格や特徴とは?初心者向け飼い方について ビーグルの性格や特徴とは?初心者向け飼い方について

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