チワワの原産国はどこ?人気に火が付くまでのチワワの長い歴史

 

犬好きな人でなくとも、チワワを知らない人はいないでしょう。それだけ知名度も人気も高い犬種ですが、「どの国で生まれどんな歴史を歩んできたのか」までは意外と知られていません。今回は、チワワの原産国や祖先に当たる犬種、歴史について解説していきます。

チワワの原産国(先祖)は?どこで生まれた犬種?

チワワは、原産国であるメキシコのチワワ州からアメリカへ渡った際、「チワワ州の犬」と呼ばれたことをきっかけに、【チワワ】と名付けられました。ここでは、チワワの原産国について詳しく解説していきます!

また、体重・体高といった基本的な情報が気になる方は、下記ページをご覧になってくださいね。
チワワの大きさは?体重・体長はどのくらい?いつまで成長する? チワワの大きさは?体重・体長はどのくらい?いつまで成長する?

チワワはメキシコで生まれたワンちゃん!

チワワは、最近まで原産国が特定されていませんでした。
それが2013年になり、スウェーデンにある【KTH Royal Institute of Technology】という王立工科大学のDNA調査によって、メキシコが原産国であることが特定されたのです。

以下にこの調査を行った、進化遺伝学研究者<Savolainen>氏が語った、チワワについての結論の日本語訳をご紹介します。

「メキシコ産の犬種であるチワワが、コロンブス以前のメキシコのイヌのDNAサンプルと同じ独自のDNAタイプを持っていると分った。このことはチワワがメキシコに起源を持つという決定的な証拠になるでしょう。」

参考論文:
https://www.kth.se/en/aktuellt/nyheter/ny-hundforskning-krossar-myt-1.406806

この研究では、「アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸産」の犬種と、古代アメリカ大陸の考古学的サンプルのミトコンドリアDNAを比較。
それにより、アメリカ大陸産の犬の起源が、東アジアやシベリアにあることが判明しました。

意外なチワワの歴史!ロングコートは存在しなかった?

現在、あらゆる犬種の中でも最も小さいワンちゃんとして知られるチワワですが、元々は今よりも大きく、今とは違う姿をしていました。
また、人気のロングコートチワワも繁殖の過程で他の犬種と交配したことにより生まれたタイプです。
ここでは、そんなチワワという犬種の歴史にスポットを当てていきます。

チワワの祖先犬「テチチ」とは?

チワワの祖先は、9世紀頃にメキシコの先住民に飼育されていた「テチチ」というワンちゃんです。テチチは、現在のチワワとは異なり家畜として飼われていた犬種で、食料や儀式の生贄になっていました。

16世紀になると、スペインからの開拓者や戦争の影響でその数は激減。奇跡的に残った数頭がアメリカへ渡り、犬種保存のため本格的な交配が行われました。

しかし、残存数のあまりの少なさに純血種としての存続は困難になり、様々な犬種との交配を繰り返すことで、現在のチワワの姿になったのです。
同時に、原種であるテチチは絶滅することになりました。

チワワは短毛しかいなかった?

チワワが現在の姿になったのは、パピヨンやポメラニアン、ヨークシャーテリアなど、他の犬種との交配により、様々な血が混じったことによります。元々は今知られているよりも体のサイズが大きく、被毛の種類もスムースコートしか存在していなかったようです。

つまり、長い年月を経て様々な犬種と交配した結果、体型は小さくなり、多くの毛色やロングコートの個体が生まれることになったのです。

チワワの被毛の種類や毛色については、下記ページで詳しく解説しています。スムースコートやロングコート、毛色などについて知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
チワワの毛色の種類は?被毛や体型にも違いがある チワワの毛色の種類は?被毛や体型にも違いがある

チワワは昔人気がなかった?日本で飼われ始めたのは?

チワワがアメリカンケネルクラブに犬種登録されたのは、1904年。今でこそ人気の犬種として不動の地位にあるチワワですが、当時は大して人気があったわけではありませんでした。
それが現在のように高い人気を得たのには、時代の移り変わりが関係しています。

チワワの人気は時代の流れと音楽家の影響?

チワワが犬種登録された頃のアメリカでは、住宅事情にゆとりがあったため大型犬に人気が集まり、小型犬は需要がありませんでした。
それが、現在のように多くの支持を得ることになったきっかけは、都市化の影響があります。

アメリカでは、1960年以降都市化により住宅事情が変化したことで、家庭で飼いやすい小型犬が注目されるようになりました。
また、同時期に活躍した「ルンバの王様」と呼ばれたザビア・クガートという音楽家がチワワを溺愛していたことも、知名度と人気を引き上げる要因になったといわれています。

チワワはいつ頃から日本で飼われるようになった?

日本でチワワが飼われるようになったのは、高度経済成長期にあたる1970年頃。当時の日本では、ワンちゃんといえば外飼いが当たり前ということもあり、大型犬の人気が高く小型犬のチワワは特に注目されていませんでした。

しかし、時代が流れ都市化が進み、マンションや狭小住宅が増加していく中、住宅事情に適した飼いやすい小型犬への人気が高まります。同時に、ペットブームの強い後押しもあり、最小の犬種といわれるチワワに注目が集まり、現在の高い人気を得ることになったのです。

まとめ

今でこそ高い人気を誇るチワワですが、その背景には住宅事情など、時代の流れが関係していました。

もっとチワワのことが知りたいという方は、チワワの性格や飼い方といった基本的な情報が掲載されている下記ページもご覧になってみてください。今回解説してきた内容以外にも、飼い方や性格など、実際にチワワと生活するうえで役に立つ情報を多数掲載しております。
【初心者向け】チワワの飼い方やしつけ方は? 【初心者向け】チワワの飼い方やしつけ方は?
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