フレンチブルドッグに必要なしつけは?いつから始める?

フレンチブルドッグは、パグとテリアから生まれた「最高のペット」と呼ばれるほどの人気を誇る犬種です。しかし、どれだけ性格が良く理想的なペットであってもしつけをしなくてはなりません。
では、元々高いポテンシャルを誇るフレンチブルドッグには、どのようなしつけをすれば良いのでしょうか?

フレンチブルドッグのしつけはいつから始める?

フレンチブルドッグに必要なしつけは?いつから始める?

フレンチブルドッグに限らず、ワンちゃんのしつけは可能な限り早い段階で始めた方が良いでしょう。遅くなって悪いということはありませんが、早い段階でしつけた方が物事の吸収が早いので手間がかかりません。

特に生後3週齢から12週齢の、いわゆる「社会化期」は、犬の一生の中で非常に重要な期間でその後の成長に大きく関係します。
子犬を迎えてから社会化期まで長くても1ヶ月ほどしかないので、あらかじめ準備しておき、家に来たらすぐに始められる環境を整えておくと良いでしょう。

フレンチブルドッグに必要なしつけとは?

当然ですが、他の犬種と同様フレンチブルドッグにもしつけは必要です。「最高のペット」と言われていても、何もしつけをしなくて良いというわけではありません。
では、具体的にどのようなしつけが必要になるのでしょうか?

トイレのしつけ

トイレトレーニングは、ワンちゃんのしつけの中でも最初に覚えさせる必要があるしつけです。余程特別な理由がない限りは、「家に迎えたその日から」始めましょう。

下記のページでは、そんなトイレのしつけに関して詳しく解説しています。記事の内容を参考に、根気よく教えてあげてください。
しつけの第一歩!フレンチブルドッグの簡単トイレトレーニング しつけの第一歩!フレンチブルドッグの簡単トイレトレーニング

クレートトレーニング

クレートトレーニングは、サークルやケージより小さな密閉するタイプのケースにワンちゃんを入れて、その中で落ち着いて過ごさせるためのトレーニングです。

このしつけをマスターすれば、クレートに入れたままワンちゃんを移動させることができるようになります。そのため、乗り物に安全に乗せることができたり、ペット用の施設に手間なく預けたりすることができます。

クレートの大きさ
クレートの大きさは、「足の裏から頭のてっぺんくらいまでの高さ」かつ「鼻先からお尻くらいまでの長さ」が望ましいでしょう。ここに+5㎝程度の余裕を持たせるといいでしょう。
中で無理なく回転できたり、横になって寝ることができる大きさと考えてください。
ただし、成長とともにワンちゃんのサイズが変わるため、それに合わせてクレートも買い替えてあげましょう。
トレーニング手順
①クレートに入ってもらう
おやつやおもちゃなど、愛犬が好きな物を中に置くなどして、自発的にクレート内に入ってもらいます。入ることを怖がるようなら、日常生活の中で視界に入るような場所にクレートを置いておき、まずは存在自体に慣らすと良いでしょう。

②コマンドを覚えさせる
クレートに入ってくれたら、そのタイミングで「ハウス」や「イン」といった指示を出してコマンドを覚えさせます。コマンドは、ご家庭内で統一して、ワンちゃんが覚えやすい言葉を使用してください。

③犬を褒める
クレートの中に入ってくれたら、思いっきり褒めてあげましょう。繰り返すことで、「クレートに入ると良いことがある」と覚えて、指示すればクレートに入ってくれるようになります。

④クレートの扉を閉める
クレートの中に入ったら「待て」と指示して、大人しく待ってくれたら静かに扉を閉めます。扉を閉めて怖がるようなら、最初は短い時間だけ閉じて、少しずつ時間を長くしていきましょう。

人間社会に慣れさせる社会化トレーニング

ワンちゃんが人間社会に順応するためのしつけを社会化トレーニングといいます。この社会化トレーニングは行うタイミングが重要で、特に社会化期にを学ばせることが効果的と考えられています。

しかし、社会化トレーニングは他のしつけと違い、具体的に何かを覚えさせるわけではないので、何からしたらよいかわからない方も多いでしょう。下記のページでは、ワンちゃんの社会化トレーニングについて解説しているので、どうぞ参考にしてください。
フレンチブルドッグの性格は社会化期で決まる?しつけと対応について フレンチブルドッグの性格は社会化期で決まる?しつけと対応について

噛み癖・吠え癖がつかないように

ワンちゃんの問題行動の代表ともいえる「噛み癖」「吠え癖」も、しつけ次第で予防することも直すこともできます。

噛み癖、吠え癖のしつけに関しては、下記のページをご覧ください。それぞれの原因と対策について詳しく解説しています。
フレンチブルドッグの噛み癖はどうやって直す?しつけ方法をご紹介 フレンチブルドッグの噛み癖はどうやって直す?しつけ方法をご紹介
フレンチブルドックは温厚だけど吠えると大変?!無駄吠えの改善策 フレンチブルドックは温厚だけど吠えると大変?!無駄吠えの改善策

愛犬を守る「お座り」「伏せ」「ついて」「待て」


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代表的なワンちゃんのしつけといえば、「お座り」や「伏せ」といった、愛犬への指示でしょう。これは、ただ指示をするという意味以上に、愛犬を危険から守るために欠かせないしつけでもあります。

しつける際の心構え

フレンチブルドッグをしつける際は、何よりも一貫性を持つことが大切です。中途半端なまま、途中でしつけを投げ出してしまうと、何も身に付かないまま終わることになるので、しつけそのものが無意味になってしまいます。

また、どんな行動を取れば正解なのか、ルールを定め一貫して守ることも重要です。正解の基準がブレてしまうと、フレンチブルドッグは何が正解で何が間違いなのか分からずに混乱してしまいます。

しつけをスムーズかつ効果的に行うためにも、ご褒美のタイミング、そして愛犬に対する態度には一貫性を持たせましょう。

ハンドシグナルを活用しよう


photo by istolethetv

愛犬に指示を出す際は「お座り」や「伏せ」など、指示語のみを用いるのが一般的です。しかし、より分かりやすく指示を出したいのなら、言葉と一緒に「ハンドシグナル」を使うと愛犬の理解が深まるでしょう。

ハンドシグナルとは、身振り手振りで愛犬に指示を出すことで、いわゆるジェスチャーのこと。例えば、「待て」といってワンちゃんの前に手を突き出すことも、ハンドシグナルの1つです。

ハンドシグナルは分かりやすいだけでなく、高齢になって耳が聞こえなくなったときや周囲が騒がしいときでも的確に指示を出せるというメリットがあります。

まずはアイコンタクトから

人間同士のコミュニケーションと同様、ワンちゃんとのコミュニケーションでも目を合わせる『アイコンタクト』は重要です。
アイコンタクトは、愛犬が飼い主と目を合わせ意識を向けた状態で、これができていればしつけがスムーズに進み、なおかつ散歩中の飛び出しや喧嘩、拾い食いなどのトラブルを回避できます。

アイコンタクトの手順
①愛犬に自分の名前を覚えてもらう
名前を呼んで、こちらを向いた瞬間に褒めてあげましょう。ご褒美のおやつも効果的ですが、フレンチブルドッグは肥満になりやすいため量には注意してください。飼い主の声がけだけでも十分なご褒美になります。

②目を合わせる
名前を呼んで、しっかりと飼い主の顔を見ることができたら褒めてあげましょう。

③さまざまな状況で試す
家の中でアイコンタクトができるようになったら、散歩中や来客中、知らない場所など、
さまざまな状況でチャレンジしてみましょう。

「お座り」のしつけ

①ご褒美で姿勢を覚えさせる
手に持ったおやつを目の前に差し出し、視線を引き付けて上に移動させます。上手くいけば、目線が上にいくと同時にお尻が自然と下がり、一般的な「お座り」の状態になるので、褒めておやつを与えましょう。立ち上がってしまったらやり直しです。
②おやつを使わない
①を繰り返して成功率が高くなってきたら、おやつを使わず①を行っていきましょう。
手のサインだけでお座りができるようになれば成功です。
③言葉と組み合わせる
手のサインだけでお座りができるようになったら今度は言葉での指示を入れて行いましょう。最初に「お座り」と声をかけ、そのあと手のサインを出し、成功したら褒めてあげます。
④言葉だけでできるように
徐々に手のサインを省略していき、最終的には言葉だけでお座りができるようになれば「お座り」は完成です。

「伏せ」のしつけ

①お腹を床につけさせる
お座りをさせて、鼻先におやつを持っていきます。そのままおやつを床に近付けていき、フレンチブルドッグのお腹が地面につくように誘導しましょう。
上手くいかない場合は、体育座りの姿勢から足を伸ばし、愛犬が伏せてくぐれるスペースを作ってそのまま足の下をくぐらせるように誘導してください。
②おやつがなくてもできるようにする
①を繰り返してスムーズに伏せの姿勢ができるようになったら、徐々におやつを使わずにできるようにさせていきます。手の動きだけで伏せができるようにしましょう。
③言葉を交える
おやつなしで伏せができるようになったら、今度は言葉による指示と合わせて行います。最初に「伏せ」と声をかけ、そのまま手のサインで伏せの姿勢へと誘導します。
④言葉だけで行う
徐々に手のサインをなくして、言葉による指示だけで「伏せ」ができるようにしていきます。最終的に言葉だけで伏せができるようになれば完成です。

「ついて」のしつけ

①飼い主の横につける
最初は壁を利用して、隣についてもらいましょう。まず、フレンチブルドッグを飼い主と壁で挟む形で、飼い主の横しか歩けない状況を作ります。このとき、愛犬にはリードをつけてください。
②できなければおやつを使う
飼い主の隣について歩けたら、褒めてあげてください。難しいようであれば、おやつを使って誘導しましょう。
③声による指示を加える
隣を歩くことに慣れてきたら、次は言葉での指示を加えて行います。フレンチブルドッグが隣についた瞬間に、「ついて」と声をかけてあげましょう。上手にできたら、褒めてあげることも忘れずに。
④外に慣れさせる
③まで問題なくできるようになったら、今度は外で実践してみましょう。最初は気が散らないよう静かな環境で行い、慣れてきたらいつもの散歩コースで試すなど、段階を踏んで慣れさせてください。

下記のページでは、フレブルの散歩について詳しく解説しています。肥満になりやすいフレブルにとって、散歩はとても重要な日課なので、ぜひ参考にしてください。
フレンチブルドッグの散歩はどれくらいすればいい?時間・距離・回数 フレンチブルドッグの散歩はどれくらいすればいい?時間・距離・回数

「待て」のしつけ

①前提となるしつけを覚えさせる
「お座り」もしくは「伏せ」の状態からスタートするので、「待て」をしつける前にまずはこちらのしつけを覚えさせましょう。
②声で合図する
「お座り」や「伏せ」の体勢を取らせたら「待て」と声をかけ、1秒程度同じ姿勢を維持できたら、解除の合図を出して褒めてあげましょう。解除の合図は「よし」「オッケー」など、短く間違えにくい言葉がおすすめです。
③時間を延ばす
待たせる時間を少しずつ長くしていき、最終的に飼い主から解除の合図がかかるまで待てるようにします。
④どこでもできるようにする
ほかのしつけと同様、室内だけでなく外でもできるように練習をしていきます。どのような環境であっても待てるようになれば完了です。焦らず、時間をかけてじっくり教えていきましょう。

まとめ

ワンちゃんを飼ううえで、しつけを施すことは飼い主の義務といえます。
迎えたその日から始めたい「トイレトレーニング」から「お座り」や「伏せ」といった基本的なしつけまで、今回の内容を参考に、根気よく教えてあげてくださいね。

下記のページでは、フレンチブルドッグの基本的な飼い方や性格、特徴を、初心者にも分かりやすい内容で紹介しています。今回の内容と合わせて、フレンチブルドッグという犬種への理解を深めてください。
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