初心者向けパピヨンの飼い方!飼いにくい犬種なの?

パピヨンは飼いにくい?

初心者向けパピヨンの飼い方!飼いにくい犬種なの?
世の中には、「パピヨンは飼いにくい」という意見があります。
このような意見が出てくるのには2つの理由が考えられます。

1つ目の理由は『元気すぎる』こと。

パピヨンは小柄で優雅な被毛を持つため、物静かでおとなしそうな印象を受けます。でも実は運動好きで元気が有り余っているタイプ。そのため毎日の十分な運動と、興奮を抑えるためのしつけが必須なのです。これらができないと「制御できずに大暴れ…」なんてことにもなりかねません。

興奮してしまうと吠えたり、場合によっては噛みついたりすることもあるので注意が必要ですが、こうした問題行動は、しつけをすることで防止することが可能です。

パピヨンは賢く学習能力も高いので、しっかりとしつければ飼い主の気持ちに応えてくれるでしょう。

ただし「飼いにくい」と言われる理由の2つ目には、この『賢い』ことがあげられます。

パピヨンはその学習能力の高さから、良いことも悪いこともすぐに覚えてしまいます。しつけはメリハリをつけて、覚えてほしくないことはなるべく見せないようにすることをおすすめします。

また賢いゆえの観察力の高さから、指示を受け入れるかどうか人を見て判断してしまうことも。それを防ぐためにも、初期のしつけをきちんとする必要があります。

元気さは基本的には成長とともに収まったり、しつけ次第で止めさせることができます。覚えが早いので、一貫性を持ってしつけに取り組むことで飼い主の気持ちを率先して察してくれるようになるでしょう。

これらの理由から、パピヨンは飼いにくい犬種ではないと言えます。

男の子と女の子で飼いやすさの違いは?

パピヨンの男の子と女の子で飼いやすさの違いは?

トイレ事情

ワンちゃんを飼ううえで感じる男の子と女の子の最大の違いは、やはりトイレ事情でしょう。

犬の排尿姿勢は大きく分けて、片方の後足を上げるタイプと腰を下ろして行うタイプの2通り。足を上げるのはオスに多く、腰を下ろして排尿するのはメスに多く見られます。

オスが足を上げて用を足すのはマーキング行為でもあり、このやり方だとトイレからはみ出すなど失敗しやすくなります。床面だけでなく壁面もついているタイプのトイレを用意するなどで回避も可能ですが、トイレ事情を考えるとオスよりもメスの方が飼いやすいといえるでしょう。

性格面

一般的にオスの性格は、飼い主に対してべったり甘えん坊で、家族以外の他人に対しては警戒心を見せる傾向があります。警戒心から吠えたり噛みついたりする可能性があるので、初めて会うの相手には気を付けて接するようにしましょう。

一方メスは遊んでほしいときには自分から近寄ってきますが、基本的にマイペースで自分の時間を大切にする傾向があります。そのため基本は放っておいて、遊んでほしそうにしていたら飽きるまでとことん遊んであげてください。

どちらも一長一短で、どちらの方が飼いやすいということはありません。
積極的に甘えてほしいならオスを、基本的に自由にさせたいというならメスを選ぶと良いでしょう。

赤ちゃんや子供と一緒でも大丈夫?

パピヨンは赤ちゃんや子供と一緒でも大丈夫?

明るく活発なパピヨンは、人間と遊ぶのが大好きで、小さい子供と一緒に遊ぶのも嫌がらない社交的な性格の犬種です。
騒々しく行動が予測できない子どもを苦手とする犬種も少なくありませんが、その点パピヨンは子供の遊び相手をしてくれて、赤ちゃんがいるご家庭でも問題なく飼うことができるでしょう。

また初対面の人やワンちゃんが相手でもすぐに仲良くできる社交的な性格なので、多頭飼いにも向いている犬種といえます。

飼う前に準備するものは?

パピヨンを飼う前に準備するものは?

最低限これだけは揃えておきたい!

ワンちゃんを迎える前にやっておきたいことといえば、まずはワンちゃんが安心できる「ワンちゃんの生活スペース」の確保です。いうなればワンちゃんの個室のようなもので、愛犬だけのテリトリーといえます。

それでは具体的にパピヨンを自宅に迎える前に揃えておきたいものを紹介します!

ケージかサークル(屋根付き)

パピヨンをはじめ、室内犬を飼うのなら必須!
お留守番中や、寝るときなどにワンちゃんが過ごすスペースとなるグッズです。

快適に過ごせるよう広さや形状、今後成長して体が大きくなることを見込んだものを選ぶといいでしょう。

注意点として、成犬になったパピヨンは、その運動能力の高さからサークルを飛び越えて外に出てしまう恐れがあります。そのため将来のことを考えると、屋根がついたものを選んだほうが無難でしょう。

トイレトレーとペットシート

室内飼いで最も気になるのが、トイレの臭いといわれています。そのためトイレ関係のグッズは、特に気を遣いたいところ。品質やサイズ、価格など様々なタイプがあるので、トイレの回数やトイレトレーニングの状況などを見て買い替えるのもいいかもしれません。

子犬のうちはたくさん消費するので、薄くて安いタイプのものを。成犬になって尿量が増えたら、吸収力の高いシーツにするのがいいでしょう。
トイレトレーニング用の臭い付きしつけペットシートというのも販売されているので、トイレトレーニングの際はそちらを使うのもおすすめです。

給水器

水はいつでも飲める状態にしておきたいので、給水器は大きい器がおすすめです。長時間お留守番させることがあるなら、自動給水器が便利かもしれません。このほか、ペットボトル型の給水器もあるので、用途に応じて使い分けるといいでしょう。
サークル内に設置して、こぼれても大丈夫なように、下にはタオルを敷くと安心です。

ちなみに、飲み水はミネラルウォーターではなく水道水を使うようにしてください。
ミネラルウォーターは、マグネシウムやカルシウムが多いので、尿道結石の原因になります。どうしても水道水が気になるのなら、浄水器を通した水道水を与えるといいでしょう。

食器

食事は毎日欠かすことができません。フードを入れる食器も事前に用意しておきたいグッズの1つです。

食器を選ぶ際、見るべきポイントは大きく素材と形状の2つ。特に素材は重要で、例えばプラスチック製の食器だと、ワンちゃんの体質に合わない場合があります。
おすすめの素材は、ある程度重量があり安定感のある陶器製や金属製です。

フード

ワンちゃんに与えるフードは、年齢や時期などによって変えていく必要があります。
例えば、まだ迎えたばかりであれば、ブリーダーが与えていたものと同じフードを与えた方がいいでしょう。その後、子犬の間は幼犬用のドッグフードを与えてください。

アレルギーや病気の有無もフード選びに影響するので、困ったら獣医さんからアドバイスをもらうといいでしょう。

おもちゃ

飼い主と遊んだり、ストレス解消したりするために、ワンちゃんにとっておもちゃは必要なグッズです。一緒に遊ぶ用とお留守番の時用に、それぞれおもちゃを用意しておくと便利です。個々に好みもあるので、お気に入りのものを与えてあげてください。

人間用のおもちゃは噛んで壊してしまい、場合によっては破片でケガを負う場合もあるので、必ず犬用のおもちゃを与えてください。また飲み込んでしまう危険を考えると、口の中に完全に入ってしまうようなサイズのものは避けた方がいいでしょう。

活用方法も重要

こうしたグッズを揃えたら、活用方法も考えていきたいところです。

例えば、トイレトレーニングのことを考えると、トイレと寝床は別々にする方がいいでしょう。ケージのスペースなどを考えると、トイレと寝床を近くにしてしまいがちですが、犬は基本的に寝床から遠いところで排泄する本能があります。そのため寝床の近くにトイレを設置するとストレスを感じてしまうようなので、トイレはワンちゃんの生活スペースとは別に設けてあげてください。

そうすることで、よりトイレトレーニングが行いやすくなりますよ。

お迎え後に揃えていきたいグッズ!

ワンちゃんをお迎えして少ししたら、身だしなみを整えるグッズや散歩用のグッズも徐々に揃えていきたいところです。

ブラシ

パピヨンの特徴である滑らかな被毛を維持するためには、定期的なブラッシングが欠かせません。長毛なパピヨンの毛のブラッシングには、コームとピンブラシを使うといいでしょう。
コームは毛をとかして流れを整えるために使い、ピンブラシは抜け毛を取り除くほかにマッサージ効果も期待できます。

パピヨンをブラッシングする際、特に気を付けたいのが耳の飾り毛です。毛玉ができてしまったら、手でやさしくほぐしてからコームでといてあげてください。無理に引っ張ると痛い思いをさせることになり、以後ブラッシングを嫌がるようになるかもしれません。
パピヨンの被毛は美しい反面とてもデリケートなので、丁寧に手間をかけてケアしてあげましょう。自分では対応しきれないと感じたら、トリミングサロンを利用するのもおすすめです。

爪切り

ワンちゃんの爪は、定期的に切る必要があります。
爪が伸びたままにしていると、足裏の接地を阻害してスムーズな歩行ができなくなり、滑ったり転んだりするようになります。また、爪は巻くように伸びていくので、そのまま肉球に刺さるかもしれません。
こうした危険を回避するためにも、子犬の頃から少しずつ爪切りに慣らしておくといいでしょう。

爪を切る場合は深爪に気を付けて、先端から少しずつ切るようにしてください。根元には血管が走っているため、余り短く切ってしまうと出血するかもしれません。
パピヨンの爪切りは、基本的には月1回程度です。もし爪切りを極端に嫌がる場合は、トリマーさんや動物病院でお願いしましょう。

シャンプーとリンス

シャワーを使えるようになるのは、生後8週目頃に行うワクチンが済んで1週間程度経過してからです。この時期を目安にシャンプーとリンスを揃えておくといいでしょう。ワクチン前の子犬には、シャンプーの代わりにブラッシングや濡れタオルで拭いて対応してあげてください。
使用するシャンプーとリンスは、必ずワンちゃん用の物を使ってください。

首輪とリード

ワクチン接種が終わり、安全に散歩できるようになったら散歩用に首輪やリードを揃えてください。慣れていないと首輪を嫌がる子もいるので、早い段階で首輪を付けて慣らしておくといいでしょう。
サイズは成長とともに変わっていくので、適度に買い替えていってください。

しつけについてやるべきこと

パピヨンのしつけについてやるべきこと

おすわり

おすわりは、他のしつけの基本にもなるしつけで、ワンちゃんのしつけはまずこれを覚えさせることから始まります。
これができれば、「おすわり」の指示で愛犬の行動を止めることができるでしょう。

まて

「まて」は「よし」とセットで覚えさせると高い効果が期待できます。
これを覚えさせれば、散歩中に勝手に走り出しても「まて」の指示で止めることができるので、周囲の人たちや愛犬の安全を守ることができるでしょう。

ふせ

ふせは、「おすわり」や「まて」よりも強力にワンちゃんをその場にとどめておくことができるしつけです。寝る時の姿勢に近いので、愛犬をリラックスさせることもできます。
愛犬に信頼されていないと教えることが難しいので、これを教えることができれば愛犬に信頼されているといえるでしょう。

各しつけの詳しいやり方は、下記リンク先のページをご覧ください。

パピヨンのしつけは難しい?いつから?吠える・噛む・トイレなど パピヨンのしつけは難しい?いつから?吠える・噛む・トイレなど

室内環境にも注意が必要!

パピヨンは室内環境にも注意が必要!

フローリングは滑るので注意

足腰に負担がかかりやすいフローリングやキッチンなどの滑りやすい床は、パピヨンにとってあまり良い環境とはいえません。
もしも愛犬の生活スペースの床が滑りやすいようなら、カーペットを敷いたり犬用滑り止めワックスをかけたりして、何かしらの対策を講じた方がいいでしょう。また、階段の上り下りも足に負担がかかるので、滑り止めを敷いたり上らせないように柵を置いたりするといった工夫が必要です。

気温だけでなく湿度にも気を付けて

多くの人が温度には気を付けていても、湿度まではなかなか気が回らないのではないでしょうか?

ワンちゃんは基本的に暑さに弱い動物です。特にパピヨンはもともと暑さに弱い犬種なので、夏場には湿度と温度の調整は欠かせません。
夏場に怖いのは、やはり熱中症でしょう。病気やケガをしているわけでもないのに、なぜか元気がないという場合は、湿度が身体にあってない場合もあります。

一緒の空間で生活していても小型犬であるパピヨンと人間とでは、感じる暑さが異なります。冬場に暖房をかけていても頭が暑く足元は冷たいと感じるように、温度や湿度は高さで結構違うもの。

そのため、エアコンで温度と湿度を調整する場合は、パピヨンの高さを基準に調整するといいでしょう。
また、脱水症から熱中症になることもあるため、いつでも水分補給できるように備えましょう。

危険なものを遠ざけて誤飲を防止!

ワンちゃんは手で物を持てない代わりに、口でくわえようとします。
特に子犬の頃は、関心を持ったものをすぐ口に入れてしまう癖があるので、届く範囲に口に入るサイズのものがあると、とにかくかじったり飲み込んだりしようとします。

何でも食べようとするのは人間の赤ちゃんも同じなので、危ないものや触れてほしくないものは高いところに置くようにしましょう。

例えば以下のようなものは、どこにでもありながら、口にすると危険な物です。

  • たばこ
  • アクセサリー
  • 電池
  • 洗剤や薬品
  • 文房具や裁縫具
  • ティッシュペーパー

このほかにも、コンセントにつなげたケーブル類はかじって感電する危険がありますし、タオルや衣類などを誤って飲みむと呼吸できなくなるので危険です。

人間にとっては日常的な食べ物でも、ワンちゃんにとっては毒になるような物も少なくありません。
ワンちゃんに与えてはいけない食べ物は、こちらもご参照ください。

絶対に口にさせてはダメ!犬が食べてはいけない害のある食べ物リスト 絶対に口にさせてはダメ!犬が食べてはいけない害のある食べ物リスト

何かあってからでは遅い!動物病院も事前にチェック

パピヨンに何かあってからでは遅い!動物病院も事前にチェック

信頼できる動物病院を見つけましょう

ペットの飼い主である以上、動物病院と無関係でいることはできないでしょう。
人間同様、ワンちゃんもケガをすれば病気になります。また犬特有の病気や先天性の遺伝子疾患も無視できません。運よくケガや病気にならなかったとしても、ワクチンや予防接種は飼い主の義務です。

では、どんな動物病院を探せばいいのでしょうか?
ポイントはいくつかありますが、特に気にしたいのが以下の3つです。

  • 飼い主からの評判が良い
  • 診療費が適正価格
  • 症状や原因、治療方針を丁寧に説明してくれる

この条件を満たしている動物病院が近隣にないか探しましょう。

ペットを連れていると公共交通機関の利用に制限がかかる場合があるので、可能な限り徒歩圏内でかかりつけの動物病院を用意しておく方がいいでしょう。もし見つからないようなら、交通手段・時間を考慮した上で最短でいける動物病院をチェックしてください。

また、念のため緊急時に備えて夜間対応の動物病院も調べておくことをおすすめします。

ワクチンに関しては動物病院より通知が送られるので、愛犬のためにも周囲のワンちゃんのためにも必ず受けてください。

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