岩﨑秀則ブリーダーインタビュー | 長崎県東彼杵郡 | ウェルシュコーギーペンブローク

飼い主さんもワンちゃんも自由にゆっくりと過ごせるような場所を作ろうと思い、今のお店を作りました

―まず始めに、ブリーダーとしての経歴と、この業界に入ったきっかけを教えてください。

岩﨑ブリーダー：2017年の現在で15年になります。元々コーギーが大好きで、ペットとして１頭飼い始めたのですが、そこから2頭、3頭と数が増えていったので、本格的にブリーダーの道を歩み始めました。

―そうなんですね！現在は犬舎以外にもレストランやホテルなどを運営されていますが、なぜ今のような形で活動するようになられたのですか？

岩﨑ブリーダー：当初住宅街の自宅で細々とやっていたのですが、巣立っていった仔犬達も段々と頭数が増え遠方からも里帰りしてくれるワンちゃん達も多くなりました。そこで、そういった方々が、もっと気軽に立ち寄れる場所ができればと考え、レストランと、ホテルを始めました。長崎県にはこういったレストランやドッグカフェは少ないようです。併設のドッグランをご利用頂き飼い主さんも、ワンちゃんも自由にゆっくりと過ごして頂ける場所を提供したいと思ったのが理由です。

―なるほど！では、そういった店舗を運営していく上で、気を付けているところはありますか？

岩﨑ブリーダー：主にホテルの話になりますが、お預りしたワンちゃんには、出来るだけ自由な環境で過ごしてもらうようにしています。ホテル御預かりに関しては色々な考えがあるようで、殆どのペットホテルはケージお預りされているようですが、最近のワンちゃん達は、お家の中で自由に生活していてケージで生活したことがないため、ケージに入れられるとストレスを感じ体調を崩す子もいます。なので、うちでお預りしたワンちゃん達はそういった事のないようにドッグランやお部屋で自由に過ごしてもらっています。実際お預けされるオーナー様からもケージレスを希望される方が多いようです。遠くは大分、福岡からもお預けに来られるオーナー様もいらっしゃいます。

―ワンちゃんが自由に過ごせることに力を入れられているんですね！

岩﨑ブリーダー：飼い主様達に中にも、愛犬をケージに入れるのは不安だという方もいらっしゃいますので、そういった飼い主様達の事も考えて、出来るだけワンちゃん達には自由に過ごしてもらうようにしています。なかにはケージの方が安心するワンちゃんもいます、当然ですがその子に合った環境を提供しています。

フレンドリーで賢いところがコーギーの魅力です

―コーギーを専門にしてブリーディングされていますが、現在は何頭くらいのワンちゃんをお世話されているんですか？

岩﨑ブリーダー：出産可能な母犬が十数頭いまして、仔犬がいない時期もありますが、長くとも２～３ヶ月お待ちいただければ子犬をお渡しできるかと思います。現在オーナ様募集中の仔犬はいませんが、９月には出産予定があります。うちでは事前予約ができるようになっていますので、比較的すぐに新しい飼い主様が決まります。近々男の子、女の子２頭がフイリピンの飼い主さんの元へ巣立つことになっています。

―海外からも飼い主さんが訪れるんですね！

岩﨑ブリーダー：最近は、中国、台湾からのお客さまもあります。インターネットで調べたり、観光の途中立ちやって頂いたりしています。おそらくワンちゃんや、動物関連の観光地を調べることで私の経営する、ホテルやレストランを知って頂いているのではないかと思います。

―そうなんですね！では、岩﨑ブリーダーの考えるコーギーの魅力を教えてください。

岩﨑ブリーダー：何よりもフレンドリーで、賢いところが魅力だと思います。犬舎を訪れる方の中には、単純に犬が好きだとおっしゃる方もいらっしゃいますが、人なっこいコーギーの魅力に取りつかれコーギー大好きになられる方も多くいらっしゃいます。中国から来られた留学生の方は、ワンちゃんが苦手だったのですがわが家のコーギー達と触れ合ううちに、すつかりコーギーファンになられ楽しい時間を過されていました。

―訪れる人の心を魅了しているんですね！

岩﨑ブリーダー：個人的には、コーギーは人間に近いのではと思っています。より人間に近い目線で触れ合う事が出来るような気がします。わが家のコーギー達を迎え入れられる方の中には、我が息子、娘ですと言われ、可愛がられている方が沢山いらっしゃいます。コーギーは、人間の言う事を良く理解し行動するので、我が子のようにと思われる方が多いのだと思います。

―なるほど！では、ワンちゃんの具体的な飼育環境を教えてください。

岩﨑ブリーダー：先ほども少し触れましたがケージなどの狭い所には出来るだけ入れず、自由に過ごさせるようにしています。犬は、元々群れで生活していた生き物なので年齢に関わらず、皆一緒に過ごさせることにしています。夜もケージではなく大部屋で休んでいます。

―そうなんですね！相性などで分けたりもしないんですか？

岩﨑ブリーダー：特に分けていません。と言うのも、一緒に生活させていると、リーダー格の下にそれぞれ序列ができ犬社会が成り立っています。殆どトラブルなく皆仲良く生活しています。

―性別にかかわらず、みんな仲が良いんですね！

岩﨑ブリーダー：他のブリーダーさんに言うとびっくりされますけど、そうして小さいころから社会性が身につくおかげで、新しい飼い主さんの所へ行ってもすぐ慣れ、トラブルなく過ごせる事が出来ているようです。

飼い主さんとはより身近に、長くお付き合いしたいと思っています

―これまでブリーダーとして活動してきた中で、やりがいを感じた瞬間というのはどういった時になりますか？

岩﨑ブリーダー：送り出したワンちゃんが、飼い主さんの生活を明るく変えているのを知った時です。うちからワンちゃんを迎えた飼い主さんから「この子が来てから家の中が明るくなった」という言葉をいただくことがあるんですが、その時は「ブリーダーをやっていてよかった」と、やりがいを感じます。

―ブリーダーにとって、一番嬉しい言葉ですからね！

岩﨑ブリーダー：ワンちゃんが幸せになってくれるのはもちろん、飼い主さんも喜んでくれるのを見るのは嬉しいですね。あと、近場に住んでいる飼い主さんはレストランによく遊びに来てくれますので、そこでワンちゃんの近況を聞くのが楽しみになっています。

―レストランが憩いの場になっているんですね！

岩﨑ブリーダー：道路を挟んで目の前が海で、裏手が山になっており、環境的にも非常に良い場所にありますので、訪れた方からは落ち着いてゆっくりできると言われます。

―飼い主さんたちと、かなり近い距離で交流なさっているんですね！

岩﨑ブリーダー：全員というわけではありませんが、これまでワンちゃんをお渡ししたほとんどの飼い主さんとは、いつでも連絡が取れるようになっています。飼い主さんからの相談に乗ることはもちろんですが、送り出したワンちゃんに関して気になることがある場合にはこちらから連絡したりしています。海外に住んでいる飼い主さんには年に1回くらい電話をして、近況を聞いています。

―飼い主さんとの繋がりを、大切にされているんですね！

岩﨑ブリーダー：送り出したワンちゃんたちには幸せに過ごすためにも、飼い主さんとはより身近に、長くお付き合いしたいと考えていますので、繋がりや交流は大切にするよう心掛けています。

―心が温まるお話、ありがとうございます！それでは最後に、ブリーダーから犬を迎えようと思っている方へメッセージをお願いします。

岩﨑ブリーダー：ただ可愛いからという理由で、衝動的にワンちゃんを迎えるのはやめてください。ワンちゃんも生き物なので子犬から成長し、いずれは年老いていきますので、そうなったときのこともしっかりと考えてほしいです。それと、ワンちゃんを買うにはお金がかかることはもちろん、自分の行動が制限されてしまいます。なので、ワンちゃんを迎える前には今一度自分の生活スタイルを見直して、本当にお世話していけるかどうかを考えてください。その上で実際に会ったりふれあったりして、自分がどんなワンちゃんを迎えたいかを吟味し、「これだ！」と思える子を迎えてあげてください。