ジャックラッセルテリアはどんな病気にかかりやすい?症状や予防法も

ジャックラッセルテリアはどんな病気にかかりやすい?症状や予防法も

早期発見するためにかかりやすい病気を知っておこう!

ジャックラッセルテの平均寿命は、だいたい13~16年ぐらいだといわれています。これは小型犬の中でも長寿な犬種といわれ、最近では15年以上生きるワンちゃんも増えています。

ただし、これはあくまでも目安であり、寿命には個体差があるので平均寿命より短命なワンちゃんもいます。

ジャックラッセルテリアに長生きしてもらうためには、かかりやすい病気を知っておくことも大切です。大まかな症状を覚えておくことが早期発見・早期治療に役立ち、ジャックラッセルテリアの寿命を延ばすことにもつながります。

骨に関する病気に要注意!

ジャックラッセルテリアは遺伝性疾患が少ないといわれています。しかし、なかには先天的に骨に異常があったり、原因不明の骨の病気を発症したりする子もいます。
まずはジャックラッセルテリアのかかりやすい骨の病気について見ていきましょう。

膝蓋骨脱臼

「膝蓋骨脱臼」は別名“パテラ”とも呼ばれ、脚の膝のお皿がずれてしまう病気です。また、お皿が内側にずれた状態を内方脱臼、外側にずれた状態を外方脱臼と分類します。

●症状
膝蓋骨脱臼には4段階のグレードがあります。初期段階では痛みを感じることなく生活できるため、飼い主はなかなか気付くことはできません。しかし、重症化すると膝蓋骨は常に脱臼した状態となるため、歩くことが困難になってしまいます。

例えば、グレード1~2の初期段階では後ろ脚をかばうように跳ねたり、スキップをするような動きを見せたり、つま先立ちで歩いたりします。グレード3になると、痛みのせいか後ろ脚を引きずるような独特な歩き方をします。最終段階のグレード4は常に骨が外れた状態で、骨の変形も重度となり、脱臼した足を浮かせて歩くようになります。

●原因
膝蓋骨脱臼は「先天性」と「後天性」に分けられます。先天性の場合は、膝関節や膝関節周囲に遺伝的な形態の異常が存在します。そうした異常は加齢とともに悪化し、生後4ヶ月頃から膝蓋骨の脱臼として症状が現れます。

後天性の膝蓋骨脱臼は、外から大きな力が加わったことが原因になり引き起こされます。具体的には、交通事故や高い場所からの着地、転倒などが挙げられます。また、家の床がフローリングで滑りやすいこと、階段の昇り降り、ソファからの飛び降りなどちょっとした日常生活の動作がきっかけとなって発症することもあります。

そのほか、肥満で脚に負担がかかったことや、骨に関連する栄養障害なども原因になり得ます。

●治療法
グレード1~2の軽度な状態であれば、鎮痛剤やレーザーなどを用いて一時的に関節炎症状を抑える保存的治療が行われます。完治が望めるわけではありませんが、マッサージをしたり、食事にサプリメントを取り入れたりすることで再脱臼を防止できるケースもあります。

根治治療となると、整復手術が行われます。通常グレード3までの手術が推奨されていますが、手術法や適切な手術時期は関節周囲の状態などを見て決められます。

早期に発見して手術を行えば、手術時間や入院期間が短縮され、回復も早まります。早期発見・早期治療に努めましょう。

●予防法
家の床がフローリングの場合は、マットやフロアコーティングで脚が滑ってしまうのを防ぎましょう。また、階段の昇り降りをさせないように柵を設置したり、ソファなどの高い場所から飛び降りさせないように家具の配置を変えたりする工夫も必要です。

そのほか、ジャックラッセルテリアなどの小型犬は肥満になると脚にかなりの負担がかかってしまうため、肥満にならないように食事に気を付け、適度な運動を心掛けましょう。

プラスアルファの予防法として、「グルコサミン」や「コンドロイチン」などの成分が含まれたサプリメントもおすすめです。サプリメントは動物病院やペットショップ、ネット通販でも入手できるので、一度かかりつけの獣医さんに相談してみてもいいかもしれません!

大腿骨骨頭壊死(レッグ・ペルテス病)

別名“レッグペルテス病”とも呼ばれ、ふとももの骨と骨盤とを連結している大腿骨頭への血行が阻害され、骨頭が壊死してしまう病気です。1 歳以下の小型犬で発症が多いといわれています。

●症状
脚を引きずったり、脚に力が入らなくなったりします。症状が進行すると、地面に極力脚が着かないように歩いたり、脚を上げたままの状態になったりします。

そのほか、股関節周囲に痛みが生じ、痛みのために食欲が低下することもあります。

●原因
はっきりとした原因は不明です。ただ、遺伝が関連しているのではないかと考えられています。

●治療法
年齢や症状、飼い主の希望などによって異なり、症状が軽い場合は鎮痛剤やレーザー療法によって痛みを緩和させますが、多くの場合は大腿骨頭を切除する手術が行われます。

●予防法
発症の原因がわかっていないため、予防が難しい病気です。日常的に脚に異変がないか観察し、大腿骨頭壊死症が疑われる症状がみられた場合は早急にかかりつけの動物病院に行きましょう。

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