解決したい!犬の無駄吠えのしつけは?吠える理由や対策方法

マンションなどの集合住宅や住宅の密集地帯では、ペットを飼うことが許されていたとしてもワンちゃんの鳴き声に困っている人は少なくないでしょう。
今回は、そんな多くの飼い主さんが悩みの種であるワンちゃんの吠え癖について解説していきます。

【留守番時の無駄吠え】しつけと対策

解決したい!犬の無駄吠えのしつけは?吠える理由や対策方法
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ワンちゃんの吠え癖で最も問題視されるのが、留守番中の無駄吠えです。
特に、一人暮らしや共働きのご家庭では、どうしてもお留守番させることになってしまうので、ひとりでいる時に無駄吠させないようにしつけることは必要でしょう。

いい子に留守番してもらうためには?

ワンちゃんを飼ううえで、大きな問題となるのが留守番です。
犬は本来群れで行動する動物なので、ひとりで過ごすことになる留守番が苦手な傾向にあります。そのため、留守番中に無駄吠えをしてしまう子も少なくないでしょう。
無駄吠えは完全になくすことは難しいものの、環境の整備やしつけが十分であれば、少なくすることは可能です。

ワンちゃんの留守番に関しては、下記のページで詳しく解説しています。
無駄吠えを始めとした問題行動を抑えるためのしつけなど、愛犬が上手に留守番するための情報を掲載しているので、参考にしてみてください!
犬の留守番は何時間まで?ケージ利用やしつけ方法 犬の留守番は何時間まで?ケージ利用やしつけ方法

【来客時の無駄吠え】しつけと対策


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お客さんが家に来ると、火が付いたように吠えだすワンちゃんがいます。
その理由は大きくわけて「お客さんに構ってほしくて興奮するタイプ」「知らない人に怯えるタイプ」2通りです。

怖がらせないよう段階を踏んで1歩ずつ

お客さんに構ってほしがるタイプは、人間が好きな子なので、基本的に大きな害はありません。挨拶代わりに撫でてもらえれば、それだけで落ち着いてくれることがほとんどなので、興奮が過剰にならないうちに一度撫でてもらいましょう。

問題が多いのは、知らない人に怯えるタイプのワンちゃんです。
こちらはお客さんのことを、「自分のテリトリーに無断で入り込む侵入者」と考えるので、最初の対応に間違えると、警戒して逃げながらずっと吠え続けます。吠えるのを止めさせようと手を出してしまうと、恐怖から攻撃的になり噛まれるかもしれません。

このタイプは、一緒に自宅に入ることで侵入者と認識しなくなります。直接家に来てもらうのではなく、外で待ち合わせて一度対面してからお客さんに先に家に入ってもらいましょう。これで、かなりの確率で吠えなくなってくれます。

インターホンの音に吠える場合は?

インターホンが鳴って吠えるワンちゃんはとても多いです。この行動自体は、特別珍しくもありませんが、繰り返すと習慣化してしまい、「インターホンが鳴ったら吠える」ことが癖になってしまうこともあります。

インターホンへが原因で吠え癖がついているのなら、まずはインターホンを鳴る回数を減らすようにしましょう。

難しいと思うかもしれませんが、現在は携帯電話という連絡手段があるので、そう難しい話ではありません。例えば、お客さんであれば事前に連絡をもらえば問題ありません。

また、宅配便であれば時間を指定したり、インターホンを鳴らさないようお願いしたり、コンビニ受け取りという手段もあるでしょう。

しかし、集合住宅や住宅密集地に住んでいる場合、自宅以外のインターホンが聞こえてくることもありえます。この場合、完全にインターホンの音を鳴らさないことはできません。

そのため、子犬を迎えたらインターホン吠えが習慣化する前に予防策を講じましょう。
有効なのは、「インターホンがなる⇒吠える」という流れを変えること。そのために、おやつを利用します。インターホンが鳴ったら愛犬におやつを与えてください。繰り返すことで、「インターホンがなる⇒おやつがもらえる」と意識を変えることができるでしょう。

【散歩時の無駄吠え】しつけと対策


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無駄吠えをするのは、家にいる時だけではありません。
なかには、「散歩中に愛犬が無駄吠えして困っている」という飼い主さんも少なくないのではないでしょうか?
散歩中の無駄吠えは、ワンちゃんによってその理由が異なるので、まずは原因を確認することから始めましょう。

その無駄吠えの原因「警戒や興奮」かも?

・警戒
散歩中無駄吠えするワンちゃんは、家の中では見たことがないものを警戒している可能性があります。ワンちゃんがとても臆病な性格の場合、警戒心が強いので、自分の影や鏡に映る自分の姿にまで吠えてしまうことがあるかもしれません。
普段より高めの声で吠えているようなら、何かを怖がっている可能性が高く、緊張しています。

また、ワンちゃんの感情が現れやすいしっぽの動きも大切なポイントです。しっぽが下を向いていたり後ろ足の間にしっぽを挟んだりでいたりするようなら、恐怖を感じています。
何かに警戒して吠えている場合、その根っこには恐怖があるので、何を怖がっているのか原因を調べて取り除いてあげましょう。また、不安から怯えている場合もあるので、抱きしめるなどして安心させてください。
しっぽで犬の気持ちを知ろう!振り方や上に巻く、だらんなど しっぽで犬の気持ちを知ろう!振り方や上に巻く、だらんなど
・興奮
散歩中、ワンちゃんが吠える理由の1つとして、「興奮」があります。
ワンちゃんが興奮してしまう理由はさまざまですが、「運動不足」でエネルギーが余っている場合や嬉しい場合などが多いでしょう。

興奮すると自制が利かなくなり問題行動に発展しやすくなるので、早めに興奮を抑えるか、できるだけ興奮させないようにしてください。
興奮のしやすさや何に興奮するかは、ワンちゃんの性格よる部分が大きいので、愛犬のことを理解しておきましょう。

このほか、散歩時に気を付けたいことやしつけに関しては、こちらのページで詳しく解説しています。ここで紹介した無駄吠えの内容とともにぜひ参考にしてください。
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要求吠えには無視することが有効


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ワンちゃんが吠える理由の1つが、「かまってほしい」「遊んでほしい」「おやつが食べたい」など、自分の要求を通すためのおねだり。飼い主からすれば、かわいい愛犬のお願いに、ついつい従ってしまいそうになりますが、実はこれが一番よくない対応なのです。

エスカレートするので要求に応えるのは厳禁

要求吠えへの対応で、最もやってはいけないのが「要求に応えてしまう」ことです。一度でも要求に応えてしまうと、「吠えれば言うことを聞いてくれる」と学習してしまい、無駄吠えを治すどころか吠えることが癖になってしまいかねません。

そのため、要求吠えを治すには、「吠えても要求は通らない」と理解させることが重要です。
要求の内容は、「遊んでほしい」「ごはんがほしい」「構ってほしい」などさまざまですが、どんな要求であっても、吠えてる間は無視して、大人しくなるのを待ちましょう。
そして、吠えるのを止めてしばらくしたら、ご褒美として要求に応えてあげてください。
時間はかかりますが、これが最も確実な方法です。

知っておきたい、ワンちゃんが吠える理由や意味

「無駄吠え」と言われますが、それは人間から見て「無駄に吠えている」ということ。ワンちゃんからすれば何かしら理由があって吠えているので、正確には無駄ではないのです。
まずは、愛犬がどうして吠えるのか、その理由を知ることから始めましょう。

吠えているのは理由があるから

ワンちゃんの吠え癖は「無駄吠え」といわれていますが、ただ無駄に吠えているわけではなく、これまで紹介してきた何かしらの理由があって吠えています。

例えば、何かを警戒して吠えたり飼い主に要求するために吠えたり。ストレスを溜めてしまうことでも、吠えやすくなるでしょう。
理由は状況や場合によってさまざまですが、人間が言葉を発するのと同じようにワンちゃんは吠えることで意思を伝えようとします。

もちろん、癖になって吠えるようなことは止めさせるべき問題行動ですが、飼い主としては愛犬の立場になって「なぜ吠えているのか」理解しておくべきでしょう。
吠えやすい犬種なのか、どんな性格のワンちゃんなのか把握したうえで、愛犬がどんなシーンで吠えやすいのか覚えてください。

犬が吠える理由は?やめさせるにはどうすれば? 犬が吠える理由は?やめさせるにはどうすれば?

ワンちゃんのタイプによって吠えやすいシチュエーションがある

・使役犬
ボーダー・コリーやシェットランド・シープドッグなどの牧羊犬や、ビーグルやダックスフンド、テリア系などの狩猟犬がこれに当たります。

例えば、牧羊犬であれば羊の群れをコントロールするため吠えることがあり、狩猟犬であれば獲物を追い詰めハンターに位置を知らせるために吠えることが仕事です。そのため大きく届きやすい声をしており、他の犬種よりも吠えやすい傾向があります。

・愛玩用の小型犬
ポメラニアンやチワワなどが該当します。
その昔、貴族に愛玩用として飼われていた小型犬には、吠えることで危険を伝える「ベル・ドッグ」という役割がありました。そのため、物音に対しとても敏感で、廊下を歩く音に反応して吠えることもあるくらいです。

例外として、フレンチ・ブルドッグ、パグ、シーズー、ペキニーズなどの短頭犬種は、小型犬でありながら吠えにくい傾向にあります。

・日本犬
柴犬を始めとした日本犬は、性格的に警戒心が強く家族以外には懐きにくいため、吠えることで番犬として活躍していた犬種です。

反面、子犬の頃に社会化が十分できていない場合は、警戒心の強さから恐怖心が先に立ち、必要以上に吠えるようになってしまいます。
とはいえ、社会化やしつけがしっかりできていれば無闇に吠えるようなことはありません。

ワンちゃんのために飼い主ができること

吠えることを完全に止めさせることはできませんが、いわゆる「無駄吠え」は、しつけ次第で減らすことはできます。

例えば、ワンちゃんはエネルギーを持て余すと吠えやすくなるので、適度に運動させて疲れさせることで吠えにくくなります。また、ストレスを溜め込んだり、満足できる運動ができていなくても同様です。

こうした問題を一度に解決する方法が、毎日の散歩です。
ストレスや運動不足の解消になるだけでなく、エネルギーを発散させることができるので、毎日の散歩ができているだけでも大分違うでしょう。

そのほかにも、安心してリラックスできる生活空間の確保や、栄養のバランスが取れた食事も重要です。

無駄吠え対策にこんなグッズはどうですか?

ワンちゃんのしつけは、どれだけ慣れた人でも簡単ではありません。まして、初心者の飼い主さんであれば、その苦労はひとしおでしょう。
そんな時、役立つのがワンちゃんのしつけ用便利グッズです。

無駄吠えをしつけるための首輪?

ワンちゃんのしつけ用便利グッズの中には、吠え癖矯正用の首輪があります。
振動や音などの刺激を利用することで、ワンちゃんの吠え癖を矯正するための首輪です。

リモコンによる簡単操作でしつけできるので、上手に活用すれば、「忙しくてしつけの時間が作れない」という方でも、短い時間で効率の良いしつけができるでしょう。

まとめ

ワンちゃんは、元々吠える動物です。そのため、完全に吠えなくさせることはできません。
とはいえ、好きに吠えさせていては周囲の迷惑になるだけでなく、トラブルを起こすことにもなり、ひいては身の安全にも関わります。
吠え癖をしつけるには、まずは愛犬のことを理解することから始めましょう。

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