愛犬との海水浴には何が必要?必要な準備と守るべきマナー

犬の立ち入りはOKか確認は必須!

愛犬との海水浴には何が必要?必要な準備と守るべきマナー

夏の風物詩の一つ海水浴。
夏になれば多くの方が海水浴に出かけるでしょう。中には、家族の一員であるワンちゃんを一緒に連れて行ってあげるという人もいるのでは?

しかし、夏場の砂浜は危険が多く、何の対策もせず暑さに弱いワンちゃんを連れて行くのは得策とはいえません。

ここでは、「広い海でワンちゃんを思いっきり泳がせてあげたい!」という愛犬家の方に向けて、犬と海水浴に連れていく際の注意点や、必要なアイテムなどをご紹介します。

ワンちゃんを海に連れて行く際の注意点

カニンヘンダックスフンド

ワンちゃんを海水浴に連れて行き、安全に遊ばせるためには、注意しなければいけないことや事前の準備が必要です。

何もせずに海水浴場に行くと、満足に楽しむことができないだけでなく、他の海水浴客の迷惑になったり体調を崩したりしかねません。また、「愛犬のために」と思ってとった行動が、逆にワンちゃんの健康や生命を脅かすことになりかねないのです。

ワンちゃんも飼い主も、安全で快適に海を楽しむためには、守るべきことや注意しなければならないことがあることを覚えておきましょう。

海水に注意

飼い主が気づかないうちに、ワンちゃんは想像以上に海水を飲んでいることがあります。意図して口にすることはなくても、おもちゃを口に咥える時など、何かの拍子に海水を飲んでしまうことは珍しくありません。
多少であれば何の問題もありませんが、飲みすぎると海中のバクテリアが原因で下痢を起こしてしまうかも。また、極稀に海水のナトリウム中毒で生命に関わる重大な事態に発展した例も過去にあるようです。

誤飲誤食に注意

ワンちゃんは、人間が手で物を持つように口で物を咥えます。そのため、誤飲誤食をしやすく、ビーチでは打ち上げられた海藻などを誤って食べてしまうことも。それでなくともワンちゃんは好奇心旺盛な子が多いため、外出先では注意を払っておくことが必要です。

打ち上げられて干からびた海藻は、食べてしまうとお腹の中で膨張して、場合によっては開腹手術が必要になることもあります。また、死んだ魚やクラゲなど、ビーチに打ち上げられているものや水中の生き物を誤食しないよう、気を付けましょう。


・ビーチのごみにも注意
夏の砂浜は、マナーを守らない人間がごみを放置しているため、普段の散歩コースでは見られないようなごみが、海水浴場にはたくさん落ちています。


中には、串付きの肉も落ちているので、もし串ごと飲み込んでしまうと食道や胃に刺さってしまい大がかりな手術で取り除かなくてはならないかもしれません。また、たばこの吸い殻は、誤飲すると生命に関わる大事になってしまいます。

時間帯に注意

海水浴といえば夏ですが、真夏のビーチは強い日差しに照らされて砂が熱く灼けています。
そのためビーチサンダルを脱いで歩くと火傷を負いかねません。これは、普段靴を履かないワンちゃんも同じで、真夏のビーチを何の対策もなく歩かせては、肉球が火傷してしまいます。ワンちゃんの肉球を守るためには、「砂浜では抱っこする」「犬用の靴を履かせる」などの対策が必要です。

また、被毛に覆われているため皮膚に届きにくいとはいえ、強い日差しに当たればワンちゃんも日焼けします。特に鼻先やサマーカットにしている背中、短毛種の耳などは日焼けしやすいので注意しましょう。人間同様、ワンちゃんにも犬専用の日焼け止めを塗ってあげてください。

ライフジャケットを準備

ワンちゃん向けのライフジャケットをご存知でしょうか?
「ワンちゃんは泳げるから、ライフジャケットなんていらないのでは?」と思われがちですが、全ての犬種が必ずしも泳ぎが得意というわけではありません。現在飼われている多くが小型犬ということもあり、泳ぎが得意な飼い犬はむしろ少ないでしょう。

また、泳ぎが得意な犬種でも、波にさらわれたり潮に流されてしまったりと、溺れてしまう危険がないわけではありません。万が一に備えて、ライフジャケットを着せておけば安心することができます。
おすすめは、軽くて丈夫なナイロン素材の本格ライフジャケット。想像以上にさまざまな種類があるので、愛犬の体の大きさや体重に合わせて選んでください。

熱中症対策は欠かせない

暑さに弱いワンちゃんは、砂浜の輻射熱で熱中症になることがあります。特に短頭種や体高の低い小型犬は、この輻射熱の影響をもろに受けてしまうので、注意しましょう。

実際に、海で遊んでいて熱中症になり、命の危険にさらされたという実例はいくつも報告されているので、水を飲ませたり体に水をかけたりして、熱が篭らないように気をかけてあげてください。パラソルやテントなどで、日陰を作ってあげることも有効です。

万が一熱中症の疑いが出てきたら、氷や保冷剤を使ってワンちゃんの体を冷やすといいでしょう。また、クーラーボックスを使って冷えた水を多めに持っていけば、熱中症対策に使えるだけでなく、飲み水としても活躍してくれます。

海に入った後のケアも大事

人間が海水浴後シャワーで体を洗うように、海に入れた後はワンちゃんにもケアは必要です。ワンちゃんによっては、海水が原因で皮膚炎を起こすこともあり、悪化すると赤く腫れ上がったり湿疹が出たりすることもあります。

そのため、海から上がったら、人間のシャワーと同じく真水でカラダ全体をよく洗ってあげましょう。必ずしもシャンプーまでしなくても大丈夫ですが、海水は入念に洗い流してください。

海水浴場にワンちゃんが使えるシャワーがあればベストですが、なければポリタンクなどを用意して簡易シャワーとして利用するといいでしょう。

子犬はいつから海は大丈夫?

まだ成熟しきってない子犬は、体力がなく暑さへの耐性もないため、脱水症状や熱中症のリスクが非常に高いです。また、海水を誤って飲んでしまうと下痢や嘔吐の原因になり、水分補給をしないまま遊び続けていると高ナトリウム血症になる危険性も。体力がある成犬でもリスクはあるので、子犬ともなればなおさらでしょう。

こうした理由から、子犬を海水浴に連れていくのは止めた方がよいでしょう。
成犬になり体が出来上がって、暑さに耐えられるだけの体力がついてから海水浴デビューしてください。

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