ブンブンでも喜んでないかも?犬のしっぽによくある誤解4つ

1.しっぽを大きく振る


ワンちゃんがしっぽを振っているのは、興奮しているからです。

「嬉しくて興奮している」「怖くて興奮している」「期待で興奮している」それぞれ興奮している理由は違いますが、どれも「しっぽを振る」という行為で表れます。そのためしっぽを振っているワンちゃんを「喜んでいる」と思い近付いた結果、吠えられてしまうこともあるかもしれません。

大きくしっぽを振っているようなら、好意や穏やかな服従。しっぽだけでなく、体を丸めてくねらせていたら、甘えている状態です。

このように、しっぽを振るだけでもさまざまな理由が考えられるので、しっぽを振っているだけで「喜んでいる」と早合点しないようにしましょう。

2.しっぽを水平につき出す


しっぽを振らず水平につき出している状態であれば、何かに興味を持って注目しているサインです。遠くから人や動物が近づいてくるときや、近くで何かが起こったときに見られます。対象に意識を集中しているものの、威嚇や恐怖といった感情はありません。あえていうなら、好奇心でしょうか。

ただし、「口周辺を舐める」「あくびをする」などのカーミングシグナルが見られるようなら、対象を少し警戒していると思われます。直後の状況によっては、友好的になることも攻撃性を見せる場合もあるので、飼い主さんは愛犬の動きに注目しましょう。

3.しっぽを下げる


特に力が入っているわけでもなく、しっぽがだらんと垂れ下がっている状態は、ワンちゃんが落ち着いている証拠です。他の部分を見てみると、耳にも力が入らずに自然な方向を向いているでしょう。この状態であれば平常運転なので、普段通り接してあげてください。

同じしっぽを下げている状態でも、頭を下げてお尻を上げているようなら、相手の様子を窺がっています。敵意がないことを相手に示しており、低姿勢になっている状態です。

4.しっぽを後ろ足の間に巻き込む


後ろ足の間に巻き込むほどしっぽを下げている状態は、肉体的または精神的にストレスを感じています。状況に対して強い緊張や不安を感じており、背筋の毛が逆立つことも。

姿勢を低くして動かないときは、攻撃するか逃げるか迷っていて、その後の状況次第では興奮して手が付けられなくなる恐れもあるので注意してください。

またケガや病気でも、しっぽを後ろ足の間に巻き込むことがあります。ワンちゃんは我慢強く、体調不良でもそれを表に出そうとしません。もしも1~2日間もの長い間しっぽを下げて大人しくしているようなら、一度動物病院で診察してもらうと良いでしょう。

しっぽだけでは判断できない


しっぽは、ワンちゃんの気持ちが表れる部分です。しかし、しっぽの動きだけでは感情を正確に理解することは難しいでしょう。

愛犬の気持ちを知るには、普段の行動を把握したうえで、頭の高さや耳の向き、目の動きなど、体の隅々まで注意深く観察する必要があります。

人間が表情だけで全ての気持ちを読み取れるわけではないのと同じです。目立つ部分、見えている部分だけで短絡的に決め付けるのではなく、総合的に判断して愛犬のことを一番わかってあげられるようになってください。

まとめ

今回は、ワンちゃんのしっぽの動きについて、よくある気持ちの関係について解説してきました。

しっぽは、ワンちゃんのその時の感情や気持ちが、もっとも分かりやすく表現される部分です。しかし、同じしっぽの動きでも、毎回同じ感情とは限らないため、「しっぽを振っているから喜んでいる」というのは、必ずしも正解とはいえないのです。

愛犬の気持ちを知りたいと思うのは、飼い主であれば当然のことです。今回の内容を参考に、愛犬の行動を観察して、理解を深めてください。