危険なものも!?犬が嫌いな7つの『におい』

犬の嗅覚は人間の1億倍!そんな犬たちが嫌いな『におい』とは?

犬の嗅覚は、人間の数千倍から1億倍優れているといわれています。そのため、犬は人が気付かないかすかな香りも察知することができるのです。

そんな嗅覚に優れている犬たちが日常生活において嫌うにおいがあるってご存知でしたか。

愛犬につらい思いをさせないためにも、嫌うにおいを把握しておきましょう。

1.化学物質

犬が嫌うにおいとして「化学物質」があります。

例えば香水、整髪料、殺虫剤、かゆみ止め、湿布などの人工的なにおいがそれにあたります。
その理由は、化学物質のにおいは自然界に存在しないため犬は化学物質のにおいを嗅ぐと警戒対象として認識するようです。

特に柔軟剤の香りは、ワンちゃんの体調不良の原因の1つになります。犬用のタオルや布製品などを洗濯する場合は、柔軟剤を使用しないようにしましょう。

2.マニキュア

犬が嫌いなにおいとして「マニキュア」があります。私たち人間でもあのツンとした刺激臭が苦手な人も多いのではないでしょうか。

刺激臭の元になっているのは、発がん性の高い揮発性溶剤(きはつせいようざい)。特に塗ったばかりのマニキュアは、乾くまでかなりの毒性とにおいを発するため、体に悪影響を与えます。

他にも消毒液や除菌にも使われるアルコール(エタノール)、ガソリンや灯油なども犬が嫌うにおいです。

刺激が強いだけではなく、直接においを嗅ぐと体に害を与えるので注意が必要です。

またマニキュアを落とす際に使用する除光液も揮発性溶剤が含まれています。マニキュアを落とす時は換気をしっかりし、なるべく愛犬がいない部屋で行いましょう。

3.タバコ

近年私たち人間社会でも、受動喫煙が問題となり分煙が進んでいますよね。犬にとっても分煙はとても大事だということはご存知でしょうか。

犬も受動喫煙によって「鼻腔がん」「副鼻腔がん」「肺がん」などの発生率が増加しています。

特にマズルの長い長頭種は、鼻の面積が広いため「鼻のがん」を発症することが多いといわれています。またマズルの短い短頭種や中頭種は「肺がん」で命を落とすことも多いそうです。

さらに呼吸器疾患のリスクも高まるタバコは、犬にとって害にしかなりません。

犬にとってタバコは、においの好き嫌いに関わらず刺激臭であり有害物質です。愛犬のことを思うのであれば、禁煙をおすすめします。

4.アルコール

犬はアルコール自体が大変苦手な動物です。ほんの一滴舐めただけでもフラフラになってしまいます。特に犬は鼻が敏感ですので、アルコールのにおいを嗅ぐだけでもふらついてしまうことがあります。

元々犬はアルコールを体内で分解することができません。犬のアルコール中毒量は、体重1kgに対して5gほどといわれています。例えば5kgのワンちゃんであれば、25gのアルコールを摂取するとアルコール中毒を起こし死亡する可能性があるため注意が必要です。

お酒好きな飼い主さんは、酔った状態で犬にハグをしたり、息を吹きかけたりして嫌われないように注意しましょう。またワンちゃんが誤ってお酒を舐めないように気を付けてくださいね。

5.酢

日本人にとってお酢は、漬物やお寿司作りなどに使用する身近な調味料ですよね。

でも実は犬にとって「酢」は大変苦手な香りの1つといわれています。それもそのはず、お酢のツンとくる刺激臭は犬にとって強烈なにおいだからです。

このにおいを利用して、トイレトレーニングや噛み癖のしつけに役立てることができますが、まれに酢アレルギーを持つワンちゃんもいます。下痢や皮膚のかゆみ、目の充血が見られた場合はすぐに使用を中止し、かかりつけの動物病院に相談するようにしましょう。

6.柑橘類

みかんの皮を犬に向けたら、クンクンと嗅いだ瞬間逃げ出してしまったという経験はないでしょうか。

柑橘類の果皮には「柑橘精油」と呼ばれる揮発物質があり、犬にとって嫌悪感や刺激を与えるのだといわれています。

そのため犬にとって柑橘系の香りは刺激臭となり、場合によっては体調を崩してしまう恐れもあるので注意が必要です。

7.香辛料(スパイス)

独特な香りが多い香辛料(スパイス)は、人間であっても普段嗅ぎなれていなければ、その個性的なにおいを苦手とする方も多いでしょう。

犬にとっても香辛料(スパイス)は独特の強い刺激臭がすることから、嫌いなにおいの1つといわれています。

一般家庭でお馴染みのコショウを始め、料理のアクセントとして入れる山椒や八角なども犬が嫌いなにおいですので、愛犬の手の届かない場所に保管してくださいね。

おわりに

犬の嫌いな7つのにおいについてご紹介しました。

なかにはしつけの一環として使用するものもありますが、犬にとって有害になる場合もありますので注意が必要です。

また、いつまでも健康で楽しく愛犬と暮らすためにも、飼い主さんはタバコやアルコールの過剰摂取は控えましょう。