ポメラニアンの体重は個体差が大きい?適正体重や月齢別の推移は?

肥満は何が悪いの?健康リスクの心配は?

ポメラニアン
photo by audrey_sel

肥満は、ただ体重が増えた状態ではありません。体重が増えることで、関節に負担がかかったり、病気のリスクが高まったりと、健康に多くの害が及びます。
特に、骨が細く骨折などのリスクが高いポメラニアンは、体重の増加により、四肢や関節への負担がかかってしまうのです。

肥満は万病の元!呼吸器や関節への負担も

<気管虚脱(きかんきょだつ)>
肥満になることで、脂肪により圧迫された気管が扁平状に押し潰され呼吸困難になる病気です。軽度な内は軽い咳程度ですが、悪化すると気管が潰れ、最悪窒息死することもあります。
「ガーガー」といった乾いた咳、運動をしたがらない、空気を吸う時に「ゼーゼー」と喘ぐといった症状があるようなら、この病気を疑ってください。
病状が進行すると、心臓や肝臓などの臓器にも負担がかかってしまい、副次的な病気を患う可能性があります。

<膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)>
いわゆる【膝の皿】が正常な位置からズレて脱臼してしまう状態です。肥満で体重が増加すると、膝関節に負担がかかってしまい、脱臼しやすくなるといわれています。
グレード1~4まで症状の重さによって4段階に分けられ、軽度であれば無症状ですが、重度になると常に脱臼している状態になり、完治のためには外科手術が必要になります。

<糖尿病(とうにょうびょう)>
人間と同様、ワンちゃんも肥満で糖尿病のリスクが高まり、糖尿病になると多飲多尿、食欲の増加、体重の減少などの症状が現れます。症状が悪化すると、白内障や肝臓疾患、膀胱炎、腎臓疾患など、重篤な合併症を伴う危険もあり、最悪の場合死に至ります。

上記の病気のほかにも、肥満により血流量が増加することで心臓の負担が増し、【僧坊弁閉鎖不全(そうぼうべんへいさふぜん)】と呼ばれる心臓病を発症する恐れがあり大変危険です。

病気以外にも様々な影響が

肥満になると、病気を患う以外にも、麻酔が効きにくくなるなど、体に様々な影響が現れます。
その他、ワンちゃんが以下のような行動を起こすことも確認されています。

<肥満による問題行動>
・散歩に行きたがらない、外を怖がるようになる
・呼んでも無視をするようになる
・盗み食いやゴミを漁るようになる
・飼い主以外の人に対して攻撃的になる
・独占欲が強くなる
など

これは、イギリスの複数の大学が共同で取り組んだ統計調査で、43項目のアンケートと11,154頭分のデータ集計によって明らかにされました。しかし、これらの行動の原因が全て肥満とは断言できません。しかし、肥満によってこのよな問題行動を起こした例が少なからずあるということは事実です。

肥満はどう予防する?無理のないダイエット方法とは

肥満の予防に最適な方法は2つ、食事制限と運動です。
どちらも、日常の生活習慣に関わることでありながら、意識しないとすぐに影響が出てしまいます。逆にいえば、意識した日々の積み重ねが、肥満の予防につながります。

適切な食事量を心がける

人間同様、ワンちゃんの肥満を防止するためには【食事管理】が大切です。もし愛犬の肥満が気になるようなら、現在の食事量や摂取カロリーを見直してみてはどうでしょうか?

食事量や接種カロリーが過剰な場合は減らす必要がありますが、栄養バランスが偏らないよう少しずつ減らしていく必要があります。1日の食事回数を増やし、食事量を減らして空腹感を抑えられるように無理なく進めていくようにするといいでしょう。

また、ダイエットフードを与えるのなら、どんな物を選ぶのかも重要です。お徳用パックや安価なフードの中には、極端に低脂肪のものや栄養バランスが悪いものも含まれているので、注意してください。

健康のためにダイエットを始めて、体調を崩しては本末転倒です。ダイエットフードを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。

・栄養バランスが考えられている
・たんぱく質を十分に補給ができる
・食物繊維が多い
・無添加なもの


下記ページでは、ポメラニアンに必要な栄養素や必要なカロリーについて解説しています。
ただ食事を制限するだけでは、栄養が不足する場合があるので注意しましょう。
ポメラニアンの適切な食事量は?年齢に合わせたごはんの与え方 ポメラニアンの適切な食事量は?年齢に合わせたごはんの与え方

運動は大切!毎日の散歩も欠かさずに

食事管理と並行して、適正体重をキープするために運動をするようにしましょう。
動物は太ると体が重くなり関節にも負担がかかるようになるので、動くのを嫌がるようになります。その結果、筋肉が衰え代謝が減って肥満を助長することになります。

小型犬であるポメラニアンの場合、1日の散歩時間は合計で30分程度あれば十分でしょう。これを2回に分けて行ってください。
それでもまだ動き足りない・体重が増えるようなら、室内遊びで運動量を補うのもおすすめです。

まとめ

愛犬の体重は、健康管理のために知っておきたい情報の1つです。
基準となる体重を知った上で、増減をチェックしていれば、体調の変化や病気の兆候など、早い段階で気付くことができるでしょう。ただし、ポメラニアンは個体差が大きい犬種なので、平均体重ではなく、BCSを参考にした愛犬の適正体重を維持するようにすることをおすすめします。

ポメラニアンの飼い方について体重以外も知りたいという方は下記ページも参考にしてみてください。
ポメラニアンの性格は甘えん坊?毛色や性別で性格に違いはある? ポメラニアンの性格は甘えん坊?毛色や性別で性格に違いはある?
また、ポメラニアンの専門家であるブリーダーから子犬を迎えれば、最適な食事や運動はどの程度なのかアドバイスをもらうことができるので、初心者でも安心して飼うことができるでしょう。また、お迎え後も、悩みや疑問など相談すれば、気軽に相談に乗ってくれる心強い味方になってくれます。

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