【柴犬の室内飼い】一人暮らしや共働きでも飼える?お留守番できる?

一人暮らしや共働きのご家庭では、留守番させることが多くなるため、ワンちゃんを飼うことはできるのか心配される方が多いようです。

一人暮らしや共働きで柴犬を迎える場合、留守番させることそのものではなく、留守番させる環境やそれまでのしつけ状態が問題となります。

では、留守番させがちなご家庭で、飼い主とワンちゃん、お互いが幸せになるためには、どのような備えが必要なのでしょうか?

マンション・アパートなどの集合住宅で室内飼いできる?

【柴犬の室内飼い】一人暮らしや共働きでも飼える?お留守番できる?

現在住んでいる場所が、アパートやマンションといった集合住宅の場合、当然のことですがまずはペットを飼っても大丈夫かどうか確認する必要があります。

ペット可の物件でも柴犬は飼えないかも

ペット可の物件であっても、飼育できる犬種やサイズが限定されており、「10kg以内」「小型犬のみ可」ということもあるので、事前に確認しておく必要があります。また、場合によっては割り増しの賃料や敷金が必要にあるなど、ペットを飼うための条件が設定されていることもあるので、注意しましょう。

ペットOKの物件だと思い購入したものの、迎えてからこうした条件に気付いては遅すぎます。念には念を入れて、ワンちゃんを迎える前に、今住んでいる物件で柴犬の飼育が可能かどうか、必ず確認してください。

「ペット共生型マンション」の検討も

ペットOKの物件は、近年増加傾向にあり、一昔前に比べると賃貸物件でペットを飼う人も増えています。
ワンちゃんを迎えることを決めて、物件から探そうと考えているのなら、近年注目を集めている「ペット共生型マンション」を選ぶのも選択肢の一つです。

「ペット共生型マンション」の魅力は、何といってもペットが暮らすことを考えられた充実の設備。ただペットを飼うことが許された「ペット飼育可」の物件との大きな違いです。

設備の一例として、足音や鳴き声対策のための防音や膝への負担を抑えるためのクッションフロアなど、痒いところに手が届く内容になっています。

また、建物の共用部分もペット向けになっており、玄関にリードフックがあったり足洗い場が用意されていたりと、お散歩のことまで考えられています。
何よりも、住民がペットに対して理解がある仲間というのも大きいですね。

このように、ワンちゃんの飼い主として嬉しいことだらけの「ペット共生型マンション」ですが、充実した内容に比例して家賃は高めに設定されています。設備に加え新築ということもあり、その点は仕方がないでしょう。

柴犬は無理なくお留守番できる犬種?

柴犬

お留守番は、ワンちゃんを飼ううえで多くの飼い主さんが抱える心配ごとの1つでしょう。

一人暮らし、もしくは共働きのご家庭の場合、ワンちゃんを飼っても1日の多くの時間をお留守番させることになってしまいます。ワンちゃんの性格や環境にもよりますが、新しい環境に慣れていない状況で長時間お留守番させるのはストレスの原因になってしまうでしょう。

長時間のお留守番は難しい?

仕事や家庭の都合で、どうしても留守番をさせなければならない状況は出てきます。特に一人暮らしや共働きのご家庭の場合、頻度が高くなるうえ留守にする時間も長くなることでしょう。

柴犬は独立心が強い犬種ですが、それでも迎えたばかりの子犬の頃は、しつけや社会化など、その後の性格形成などに重要な時期なので、できるだけ一緒にいたいところです。
生活サイクルに慣れてしまえば、ワンちゃんもストレスなく過ごせるようになるので、一人暮らしなら長い間一緒にいられる長期休暇にお迎えできればベストでしょう。

大切なのは、留守番させている間どれだけ愛犬に負担をかけずに過ごしてもらうことができるかです。可能な限り快適な環境を整えてあげて、極力ストレスから遠ざけるようにしてあげてください。室内の環境については「一人暮らし、共働きで飼うための準備」の項目で詳しく解説します。

留守中の無駄吠え…どうすればいい?

留守番が苦手な子は、「飼い主がいなくなった」という不安やストレスから、遠吠えしたり物を壊したりする、「分離不安」という問題行動を起こします。
また、周囲が静かになると吠えるのは、群れで生活していた習性から、他人の存在を確認していると言われています。

こうした問題行動を直すためには、ひとりでいることに慣れてもらう必要があります。

まずは、「飼い主がいない時間に慣れる」とともに、「必ず戻ってくる」ことを覚えさせるため、一旦ワンちゃんの前からいなくなり、2、3分したら戻ることを繰り返しましょう。

このほか、専用の空間を作ってあげたり、ひとり遊びに慣れさせることで、ひとりでも落ち着いて過ごせるようにすることも効果があります。

お留守番でもトイレは大丈夫?

留守中のトイレは、愛犬にお留守番させる際の心配事の1つです

最近になり、多くのメーカーから売り出されている、ワンちゃん用の自動トイレをご存知でしょうか?
トレーにモーターが内蔵されたトイレで、ワンちゃんが排泄した後、排泄物とトイレシーツを自動的に片付けてくれます。シーツを臭いごと収納スペースに巻き込むので、掃除の手間が省ける仕組みです。
自動トイレがあれば、留守番の最中でもあってもトイレの心配はないでしょう。

しかし、当然ながらトイレのしつけができていることが前提になります。
下記ページでは、トイレトレーニングの詳しい方法を解説しているので、まずはここから始めましょう。
【柴犬のトイレのしつけ】準備やしつけ方は?覚えないときは? 【柴犬のトイレのしつけ】準備やしつけ方は?覚えないときは?

一人暮らし、共働きで飼うための準備

生活スタイル上、どうしてもワンちゃんをひとりにしがちになってしまうご家庭では、「どれだけ寂しさを感じさせない環境を整えられるか」が大切になります。
そのためにも、便利なグッズを活用して、ワンちゃんの暮らしをどんどん快適にしてあげましょう。

サークルがあると安心

何かとワンちゃんをひとりにしがちなご家庭の場合、サークルで愛犬専用の落ち着ける空間を作ってあげれば、ひとりになった時でもリラックスしてお留守番できるでしょう。

ただし、トイレを一緒にしてしまうと、それだけで大きなストレスになるので、トイレは寝床のサークルとは別に用意してください。
サークルのサイズは、ある程度自由に動けて食器やおもちゃを入れることができる「60×90cm」サイズのサークルがおすすめです。

適切な室温を保つ

柴犬はダブルコート(二重構造)の被毛を持っているので、寒さに強い一方、暑さには弱い犬種です。基本的に冬の寒さには耐えられるものの、高温多湿な夏は苦手で熱中症のリスクがあるため、お留守番をさせるときであってもエアコンによる温度管理は欠かせません。

理想は室温が25~28度、湿度は50~70%なので、その日の気温や湿度を考えて、こまめにエアコンの設定を変更するのがベストです。また、寒さに強いといっても温度が5度を下回るようなら、毛布やペットヒーターなどを用意してあげましょう。

下記リンク先のページでは、夏場などの暑さ対策について詳しく解説しています。柴犬は暑さに弱い犬種なので、こちらの内容を参考に、愛犬を守ってあげてくださいね。
犬の暑さ対策は?扇風機やペットボトル、保冷剤の使い方 犬の暑さ対策は?扇風機やペットボトル、保冷剤の使い方

自動給餌器があると便利

お留守番の時間が長くなるご家庭の場合、「自動給餌器」を利用するのも良いでしょう。

自動給餌器は、指定した時間にフードを食べられるようにするタイプや、スマホによる遠隔操作でフードを与えるタイプなど、種類は様々です。

なかには、スマホから愛犬の様子をチェックできるカメラ付きのタイプなどもあるので、用途に合わせて選ぶといいでしょう。

どうしても帰れないときに役立つペットホテル

ワンちゃんを飼っていても、出張や旅行などで長期間家を空けることはあるでしょう。
帰宅が遅くなったり1日程度のお留守番ならともかく、連日のお留守番は、慣れた子でも流石に厳しいかもしれません。
そんな時は、ペットホテルの利用をおすすめします。

動物病院を併設したペットホテルや、駅地下・空港内のペットホテルもあるので、ニーズに合ったホテルを選んでください。
また、連休中の利用などは混雑が予想されるので、シーズン中に利用する場合は、早めの予約を心掛けましょう。

一般的に、ペットホテルはワクチン接種から1週間以上でなければ利用できないようになっているので、余裕をもって受けるようにしてください。

室内のレイアウトはどうすればいい?

ワンちゃんを室内で飼う場合、ケージやトイレをどこに置くのか、レイアウトを考える必要があります。また、ケージのサイズは柴犬が成長した大きさを基準に考えて、中型犬向けのケージがおすすめです。

サークル(ケージ)の設置場所

室内なら温度管理ができるとはいえ、ケージを設置する場所によってはワンちゃんに負担を強いることになりかねません。例えば、直射日光やエアコンの風が直接当たるような場所にケージを置くのは避けてください。

また、ワンちゃんは音に敏感なので、外の音が聞こえやすい窓際や玄関の近く、テレビやスピーカーからは離した方が良いでしょう。

トイレの設置場所

トイレは、寝床とできるだけ離して設置した方がよいでしょう。
元々ワンちゃんはキレイ好きな傾向があるので、寝床とトイレが近いことを嫌がります。

また、壁際で飼い主の目が届きやすい場所であれば、部屋にデッドスペースができづらく、何か異常があってもすぐに気付けるのでおすすめです。

柴犬の散歩量は一人暮らし・共働きでも可能な範囲?

柴犬は必要な運動量が多い犬種なので、散歩は毎日行う必要があります。
一人暮らし・共働きのご家庭でも、この日課だけは守りたいところです。
では、柴犬はどの程度の散歩時間・散歩距離が必要なのでしょうか?

毎日の散歩は欠かせない

ワンちゃんを飼ううえで、散歩は欠かせない日課です。
特に、柴犬のような運動量が豊富な犬種の場合、毎日散歩をしないと運動不足になるだけでなくストレスを溜め込むことになるので、健康面の問題にもつながりかねません。
それは、一人暮らしや共働きなど、お留守番させる機会が多いご家庭でも変わりません。ひとりでの留守番に慣れたとしても、放っておいていいというわけではないのです。

ワンちゃんの散歩の距離は体重に応じるので、例えば体重が10kgなら1日10km歩くのが理想といわれています。この距離を時間に換算すると、1回30分の散歩を1日2回行うといいでしょう。

また、柴犬は寂しがり屋な面もあるので、お留守番をさせたら、その分一緒にいる時間を作ってあげてください。その点、散歩なら一緒にいることもできるだけでなく、必要な運動時間を確保することもできるので、様々な問題を一度に解決することができます

そのほか「柴犬の飼い方」については下記ページで詳しく解説しているので、お迎え前・お迎え後の参考にしてみてください。
初心者向け柴犬の飼い方 初心者向け柴犬の飼い方

まとめ

日本犬の一種である柴犬は、外飼いのイメージがありますが、現在は他の犬種と同様に室内で飼うのが主流です。

一人暮らしや共働きのご家庭では、留守番させることが多くなるため、飼うことができるのか心配される方が多いと思います。

大切なのは、「しつけ時間」「経済面」をどう安定して確保するかです。
愛犬がストレスを抱え込まないよう、快適に過ごせる環境を作ってあげてください。

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