ポメラニアンの散歩時間は?いつから?嫌がる場合の対処法も

ワンちゃんの日課といえば「散歩」と答える飼い主さんは多いでしょう。
ですが、初めてワンちゃんを飼う方は「何から始めればいいのだろう」「どんなことが必要なのだろう」といった疑問を抱えているかもしれません。

必要?いらない?ポメラニアンの散歩事情

ポメラニアンの散歩時間は?いつから?嫌がる場合の対処法も
photo by lalyne

ポメラニアンはとても活発ですが、運動量はあまり必要ない犬種です。しかし、散歩の時間は短くても問題ないものの、他の犬種と同様に飼い主との散歩の時間はとても大切な時間です。

散歩はただ歩くだけじゃない!その大切な役割

ワンちゃんの散歩は、毎日の運動という側面だけでなく、飼い主と愛犬とのコミュニケーションの時間でもあります。

運動量が少なくても問題ないポメラニアンの場合、どちらかというと、こちらの意味合いの方が大きいと言えるかもしれません。また、外の世界を知ることで社会性を身につけることにも繋がります。

ポメラニアンの散歩はどのくらい?

元気で活発なポメラニアンはいつも動き回っているイメージなので、散歩時間もある程度長くする必要がありそうです。しかし、どれだけ活発であっても小型犬なので、実際の散歩時間は短時間でも問題ありません。

散歩時間は1回15分を目安に1日2回

活発なポメラニアンを満足させるには、それなりに長い時間散歩しなければならないと考えている方も少なくないでしょう。しかし、骨や関節が弱いポメラニアンに長時間の散歩や激しい運動をさせるのは、関節炎や脱臼の原因になってしまうのでおすすめできません。

そのため、ポメラニアンの散歩は毎日2回、それぞれ15分程度を目安に行うといいでしょう。これでも満足しないようなら、回数を増やすといいかもしれません。

散歩はいつから始められる?

迎えたワンちゃんが子犬の場合、まだ産まれたばかりの赤ちゃんです。そのため、すぐ散歩に連れ出すのは止めておいた方がいいでしょう。では、散歩はいつ頃から初めればいいのでしょうか?

お散歩デビューにはワクチン接種が必須!

ポメラニアンを迎えて、いざ散歩デビューと行きたいところですが、「すぐに」というわけにはいきません。

ポメラニアンを含めた子犬が散歩に行けるようになるのは、必要なワクチンプログラムが終了してから、ワクチンの効果の現れる約2週間後が目安です。

具体的な散歩の開始時期は、かかりつけの獣医さんから指示を仰いでください。

ポメラニアンの散歩に必要なグッズ

ワンちゃんの散歩は、ただ愛犬と一緒に外を歩くだけではありません。飼い主のマナーを守るためにも、愛犬を危険な目に合わせないためにも、準備しておきたいグッズがあります。
「取りあえず首輪とリードがあれば散歩できる」わけではないのです。

まず用意したいグッズはこちら

<リード>
リードは首輪やハーネスにつなぐ紐で、ワンちゃんとの散歩には欠かせません。基本的に、散歩時はこのリードで繋がっているので、飼い主を中心にその長さがワンちゃんの行動範囲となります。

リードには、一般的な「スタンダードリード」や長めの「ロングリード」、長さを調整できる「フレキシブル(伸縮性)リード」、肩や腰に巻いて使用するため両手が自由になる「ハンズフリーリード」といった種類があります。愛犬の性格や散歩のスタイル、用途に合わせて選ぶといいでしょう。

<首輪/ハーネス>
首輪は、リードを引っ張ると首が締まってしまい、小型犬の場合とても負担をかけることになりますが、付けているだけで飼い犬として認識してもらえます。

ハーネスにはベルトタイプやベストタイプがあり、どちらも首輪と違い首に負担がかからないものの、そのため引っ張り癖がつく可能性も。

一昔前はワンちゃんには首輪というイメージでしたが、最近は愛犬の体格や犬種に合わせてハーネスも選択肢として挙げられます。

ポメラニアンは首の骨が細いので、万が一のことを考えると首輪よりもハーネスの方が安心かもしれません。

<ビニール袋・マナーポーチ>
飼い主の最低限のマナーとして、散歩中にした愛犬のうんちは、そのまま放置せず必ず持ち帰ってください。ビニール袋でも問題ありませんが、トイレに流せるタイプもあるので、消臭タイプや厚手のものなど好みで選ぶといいでしょう。

また、散歩用のグッズをまとめて入れておける、マナーポーチも用意しておきたい物の1つです。おすすめは、リードを持っても片手が空くような身に付けるタイプ。消臭効果のあるワンちゃんの散歩用に考えられた物もあります。

<水・おやつ>
お散歩には、水やおやつも持っていきましょう。
水は、飲み水としてだけでなくおしっこを流す用に多めに持っていくと安心です。ペット専用の水筒や折り畳み式のトレイなどのグッズも販売されています。

おやつは食べ物ではなく、しつけのご褒美や愛犬の気を引くための手段として持っていると便利です。ただし、肥満のことを考えると与えすぎはよくありません。

夜の散歩は危険!ライトをつけて安全を徹底

夜は人間でもあっても視認することが難しいですが、小型犬のポメラニアンともなれば、全く認識されないこともあるでしょう。そのため、日が落ちた時間の散歩には、細心の注意を払う必要があります。

歩行者や車の運転手にワンちゃんがいることを知らせるためにも、夜間の散歩にはライトを使用するといいでしょう。最近は小型で光量が高いワンちゃんに装着するタイプのLEDライトがあるので、付けるのを嫌がらないようならおすすめです。陽が落ちるのが早い季節は、念のため用意しておくと安心でしょう。

散歩の仕方と注意点

散歩はワンちゃんの日課ですが、だからこそ飽きないように工夫するなど、気を付けなければいけない点があります。「ただ外を歩くだけ」の散歩にならないよう、また愛犬の安全を守るためにも知っておきたいことを紹介します。

意外な危険が潜む散歩コース選び方

ポメラニアンとの散歩では、コース選びも重要です。何よりも気を付けたいのは安全。

例えば、小型犬であるポメラニアンは足が小さいため、普段は気にならないような小さな溝にはまってしまうことがあります。また、骨が細く弱いので、ちょっとした段差でも、大きな負担になるでしょう。その他、車や自転車の通りが多い道はそれだけで危険です。

ポメラニアンとの散歩コースは、側溝や段差、交通量に気を付けて選ぶといいでしょう。「ちょっと危ないかな?」と思ったら、その場所だけ抱っこして通り過ぎるのもありです。

時間帯とルートは少しの変化を加えて

愛犬との散歩は日課ですが、毎日同じ時間、同じルートというのはよくありません。いつも同じ時間だと散歩の時間を覚えてしまい、その時間になると散歩を催促するようになります。

そうなると、体調や天候、用事など、飼い主の都合があってもお構いなしになりかねません。それを無視すれば、今度はストレスを与えることになるので、散歩の時間は一定にせず、日によって1~2時間ずらすといいでしょう。

また、いつも同じルートだとワンちゃんも飽きてしまうので、ルートを少しずつ変えたり散歩のルートをいくつか用意したりすれば、毎日の散歩を飽きずに楽めると思います。

夏場の熱中症には要注意!

ポメラニアンはダブルコート(二重構造)の被毛を持つこともあり、暑さに対して弱い傾向があります。そのため、熱中症の危険性が高まる夏場は散歩する時間帯に注意しましょう。

熱中症や肉球を火傷させないように、日が高い時間帯を避け、比較的涼しい早朝や夕暮れ後の時間に出掛けるようにしてください。

特に、アスファルトやコンクリートで舗装された地面は照り返しがあり、人間よりも地面に近い高さにいるワンちゃんの負担は相当なものです。

リードの無理な引っ張りは厳禁!

ポメラニアンは活発なので、散歩中リードを引っ張って行動を抑止しようとすることも少なくないでしょう。

しかし、散歩中にリードを強く引っ張ると、それが原因で散歩を嫌がるようになるかもしれません。そのため、散歩中にリードを引っ張るのは極力控えたいところです。意図した方向に歩かないようなら、その場で立ち止まって待つようにしましょう。おやつを使って誘い、コントロールするのもいいかもしれません。

特に首輪にリードを付けている場合、首に負担がかかるので無理にリードを引っ張らないようにしてください。ポメラニアンは骨が細く弱いため、かかる負担は他の犬種以上です。愛犬への負担を考えると、首輪ではなくハーネスを使うのもいいでしょう。

拾い食いは絶対にさせない!

散歩中、気を付けなければいけないことの1つが「拾い食い」です。
道端には、ワンちゃんが思わず口にしてしまうような物が無数に落ちています。しかもその多くは、食べてしまうと健康を害してしまう恐れがある、危険なものです。

ワンちゃんがにおいを嗅ぐのは、情報収集のためといわれています。そのため、においを嗅ぎ始めたということは、それに興味を持ったということ。もしも、道に落ちている物の匂いを執拗に嗅ぐようなら、そのまま口に入れる前にリードを引っ張って止めてください。

ワンちゃんにとって、拾い食いは特別なことではない普通のことなので、飼い主がしつけない限り、拾い食いを自発的に止めることはないでしょう。

天気が悪い、そんな日でも散歩は必要?

「散歩は毎日」といっても、天候の悪化など様々な理由でどうしても無理な日もあるでしょう。大切な日課とはいえ、無理に出掛けるのはよくありません。では、どうしても散歩が無理な場合、どうすればいいのでしょうか?

天気が悪い日は室内で遊んであげよう

散歩は毎日欠かしたくない日課ですが、悪天候で外出すら難しいような場合は、無理に行う必要はありません。とはいえ、運動は必要なので、散歩の運動量と同程度の遊びを室内でしてあげるといいでしょう。

ポメラニアンの場合、1回の散歩時間は15分程度なので、同じ時間お家でボール投げなどをして遊んであげてください。ただし、ポメラニアンは骨が弱いので、高いところに上り下りするような関節に負担がかかる遊びは避けましょう。

どうしても散歩に行きたい場合は、天候と相談したうえで、レインコートなどの雨具を利用するなどの対策をしてください。

「立ち止まって歩かない」「吠える」そんな場合のしつけは?

多くの子犬にとって、家の外は知らないものだらけで刺激だらけの世界です。なかにはそうした環境を怖がり、散歩に行きたがらない子もいます。また、散歩好きなワンちゃんでも、時には散歩に出かけることを嫌がったり、散歩中に突然怖がって動かなくなってしまうことがあります。

散歩に行きたがらない…どうすればいい?

ポメラニアンは活発な犬種ですが、それでも慣れていないと散歩に抵抗を示す場合もあります。

外の世界に不慣れな場合は、いきなり歩かせるのは難しいので、まずは抱っこしたりカートに乗せたりして、外の世界の刺激に慣れさせるといいでしょう。

首輪やリードを嫌がるようなら、家の中でリードや首輪をつけたまま生活させ、慣れさせるといいでしょう。まずは紐のようなものを使い、引っ張たり締め付けたりしないようにしてください。慣れてきたら、家の中でリードを持って歩く練習をはじめ、できるようになったら短い距離外出して戻り、少しずつ距離を伸ばしていきます。

どうしても首輪を嫌がるようなら、ハーネスにするのもいいでしょう。

散歩中に歩かなくなった…まずは原因を知ろう

散歩中に歩いてくれないようなら、まずは原因を特定する必要があります。

例えば、いつも同じ場所で立ち止まり、それ以上先に進もうとしないようなら、その先にある「何か」を嫌がっている可能性が高いです。この場合、散歩のルートを変えれば解決するので、その場所に近づかないようなルートを考えてください。

また、散歩に慣れていないこの場合は、散歩中に与えるおやつの回数を増やして「歩けばおやつがもらえる」と覚えさせることで歩いてくれるようになるでしょう。慣れてきたら、おやつの回数を徐々に減らしていくようにしてください。

このほかにも、散歩中に疲れて歩かなくなることも考えられます。この場合、そもそも散歩時間や距離がその子に合っていないので、散歩のやり方そのものを見直す必要があるでしょう。

散歩中に吠える…そんな時は?

散歩中に困る行動の1つに、「吠える」ことがあります。
確かに、ポメラニアンは他の犬種と比べて吠えやすい犬種ではありますが、それでも散歩中に吠えるのは何かしらの理由があるのです。

考えられる原因として多いのが「警戒や興奮」になります。
この場合、対象から遠ざけるのが手っ取り早い対処ですが、愛犬がどんなものに反応するのかを把握して、吠え始める前に「おすわり」などの指示やおもちゃ、おやつで気を引くといいでしょう。

このほか、「恐怖心や警戒心」から吠えるようなら、少しずつ慣らしていく必要があります。まず、どれくらい対象に近付けば吠えるのか把握して、少しでも距離を縮められたら褒めてあげてください。これを繰り返していけば、少しずつではあるものの確実に慣れていってくれるでしょう。

まとめ

ワンちゃんにとって散歩は、運動不足やストレスの解消、肥満予防のためにも欠かすことができない日課です。

今回掲載した散歩以外のポメラニアンの飼い方については、下記ページで詳しく解説しています。ポメラニアンについてもっと詳しく知りたいという方は参考にしてみてください。
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