【噛まれる!】犬の歯磨き方法とは?嫌がるのは?

歯磨きは、ワンちゃんの大切なお手入れの1つです。
人間と同様、食事をすればワンちゃんの歯には汚れが溜まり、そのまま放置していると歯周病などの原因になってしまいます。
歯は、食事をするためだけでなく、健康維持に欠かせません。
愛犬の健康寿命を延ばし、長く一緒にいるためにも必要不可欠なお手入れなのです。

歯磨きすると嫌がって噛まれる…その原因は?

【噛まれる!】犬の歯磨き方法とは?嫌がるのは?
photo by ElfinFox

数あるワンちゃんのお手入れの中でも、歯磨きは特に大変なことの1つです。
大変でありながら重要なお手入れなので、手を抜くことは難しく、場合によっては抵抗した愛犬に手を噛まれることもあるかもしれません。
では、その原因は何なのでしょうか。

慣れないワンちゃんにとって歯磨きはストレス

顔を触られることを嫌がるワンちゃんは多いです。その中でも、特に口周りは強い抵抗を示します。そのため、当然ながら口の中に歯ブラシという異物を入れることになる歯磨きを嫌い、ストレスに感じている子も少なくないでしょう。

しかし、いくら嫌がられても、歯磨きを全くしないというわけにはいきません。歯周病を予防するためにも、しつけの一環として歯磨きを覚えさせるようにしましょう。

歯周病などの口内トラブルを抱えている可能性も

上述したように、歯磨きを嫌がる子は多いですが、場合によっては口腔内に何かしら異常があって触られるのを嫌がっている可能性もあります。ワンちゃんの代表的な口腔内の病気である歯周病や傷ができていて、痛みを感じているかもしれません。

ワンちゃんは、ケガをしていると、患部に触れられることを嫌がります。もしも何か異常があるようなら、動物病院に連れて行き診察してもらってください。

噛まれないように歯磨きをするには段階を踏んで

口を含め、顔を触られることに抵抗があるワンちゃんは多いので、素直に歯磨きさせてくれる子は珍しいといえます。中には、激しく抵抗して噛みついてくる子もいるほどです。
では、愛犬に大人しく歯磨きをしてもらうには、どうすれば良いのでしょうか。

ステップ①:口に触られることに慣れてもらう

ワンちゃんにとって、歯ブラシは異物です。ただでさえ触れられることを嫌がる口に異物を入れられては、嫌がるのも仕方ありません。
歯磨きに慣れてもらうには、おやつを利用して、まずは口に触られることに慣れてもらうといいでしょう。

具体的には、おやつを与えて夢中になっている隙に口を触り、少しずつ慣らしていきます。
慣れてきたら、おやつを見せた状態で「まて」を指示して、奥歯側から持ち上げるように愛犬の唇をめくりましょう。上手にできたら思い切り褒めてあげてください。
これを繰り返していけば、口に触っても暴れるようなことはなくなるでしょう。

ステップ②:ガーゼでの歯磨き

口腔内に触れるようになったら、ガーゼを使い歯を磨いてあげます。ガーゼを使った歯磨きは、歯ブラシを使うよりもワンちゃんから受け入れられやすいので、まずはここから慣れてもらいましょう。

使用するガーゼの種類は、破けにくい不織布ガーゼがおすすめです。
ガーゼは抜けないようにしっかり指に巻きつけて、水もしくはぬるま湯でたっぷり濡らしてください。最初は歯に軽く触れる程度の力で、前歯から奥歯へ向かって磨いていきます。慣れてくれば、力をこめてしっかり磨けるようになでしょう。

一度使用したガーゼは使い捨てて、キレイなガーゼを新たに指に巻いて磨いていきます。
口が小さく指が入りにくい小型犬なら、綿棒にガーゼを巻きつけて磨くのもおすすめです。

ステップ③:歯ブラシに慣れさせる

ステップ②でガーゼを使った歯磨きに慣れてきたら、いよいよ歯ブラシを使って歯を磨いていきます。
まずは歯ブラシに慣れてもらうために、歯ブラシで好きに遊ばせてみましょう。
匂いをかがせたりなめさせたりすれば、歯ブラシが安全なものと理解してくれます。

歯ブラシを怖がらなくなったら、いよいよ歯ブラシを使っての歯磨きです。
最初は口に入れただけで十分なので、褒めてあげましょう。
歯ブラシをかじることもあると思いますが、問題ありません。

ステップ④:歯ブラシを使って磨いてみましょう

歯ブラシに慣れて口に入れても大丈夫になったら、いよいよ歯ブラシで本格的に歯磨きをしていきます。
まずは、口を閉じたままでも磨ける外側です。前歯からゆっくりと奥に向かって磨いていきましょう。
基本的には人間もワンちゃんも、歯の磨き方は同じです。人間の歯磨きと同様、歯に対して45℃の角度で歯ブラシを当てると、歯と歯茎の境目にブラシの先端が入り込み、しっかりと磨くことができます。
歯の外側を磨いたら、今度は口を開けて歯の内側も磨いていきます。素直に口を開けてくれないようなら、フレーバー付きの歯磨き粉を利用してみるのも有効です。
中には歯ブラシを噛んで離さない子もいますが、口を離したスキに手早く磨いてしまいましょう。

歯磨きのポイントと注意点

ワンちゃんの歯磨きは、いきなりできるようになるものではありません。段階を踏んで、まずはガーゼでの歯磨きに慣れさせて、それから歯ブラシにチャレンジしましょう。

<ポイントと注意点>
・ガーゼを飲み込ませないように
・苦手な子にはソフトで小さいヘッドの歯ブラシを
・嫌がったらすぐにやめる
・歯磨きは落ち着いてから始める
・場合によっては翌日に持ち越すなど、気長に慣れさせる
・上手にできたらご褒美をあげる

ワンちゃんの歯磨きに役立つデンタルグッズ

人間の歯磨きで使う道具といえば、歯ブラシ以外にも歯磨き粉や歯間ブラシがありますが、ワンちゃん用のデンタルグッズも歯ブラシだけではありません。
ここでは、歯ブラシを嫌がる子のための歯磨きシートや歯磨き代わりになるおもちゃなど、ワンちゃんのデンタルグッズを紹介します。

デンタルグッズ①:歯磨きシート

ワンちゃんの歯磨きでは、いきなり歯ブラシを使うのは難しいでしょう。そこで、歯ブラシの練習として歯磨きシートを使った歯磨きが有効です。
歯磨きシートは、こすることで歯表面の汚れを落とせるシートで、ガーゼと違い濡らす必要もなくそのまま使用することができます。そのため、外出先でも気軽に使うことができるでしょう。

デンタルグッズ②:歯磨きガム

犬用の歯磨きガムとはワンちゃん用のおやつで、噛むことにより歯垢の付着や歯石の蓄積を防いでくれます。また、 ガムの配合成分によっては、口臭や汚れの付着を予防する効果もあります。

歯磨きガムにはワンちゃんが好きな味が付けられているので、歯ブラシやガーゼで口腔に触れられることを嫌がる子でも、喜んでしっかり歯磨きしてくれます。
ただし、誤飲してしまう可能性も否定できないので、ガムを与えている間は目を離さないように注意しましょう。

こうしたことを理解したうえで、歯磨きガムを選ぶ時は以下のことに気を付けるようにしてください。

・効果が証明されている
・愛犬の味の好み
・ワンちゃんの体の大きさに合っている

デンタルグッズ③:歯磨きスプレー

液体歯磨き、いわゆる歯磨きスプレーは、歯磨きの時間を短縮できるので、時間がない時におすすめのグッズです。手軽に使えるので、毎日継続して使いやすいという点もメリットといえます。
歯石を付着しにくくするだけではなく、口臭を制限する効果もあり、歯ブラシにつけるほか、直接口の中にスプレーしても使えます。

デンタルグッズ④:おもちゃ

ワンちゃん用おもちゃの中には、デンタルケアができるものがあります。このタイプのおもちゃは、ワンちゃんが噛みつくことで歯の表面の汚れを落とし汚れをつきにくくする効果があり、楽しみながら歯をケアすることが可能です。

ただし、おもちゃだけでは歯磨きとしては不十分なので、あくまでサポートのためのグッズと考え、利用したうえでしっかりと歯磨きすることが求められます。

歯磨きの頻度は?いつから始めればいい?

愛犬が歯磨きを受け入れてくれるようになったら、次に知るべきは歯磨きの頻度です。
毎食後か1日に1回か、どの程度行えばいいのか分からないという飼い主さんも多いのではないでしょうか。

可能であれば毎日してあげよう

ワンちゃんの歯磨きは、可能であれば毎日やってあげましょう。その理由として、ワンちゃんは歯垢から歯石に変わる時間は短いと言われているためです。

まだ歯垢であれば、自宅での歯磨きで取り除くことが十分可能ですが、歯石になってしまうと、それも難しくなってしまいます。加えて歯周病のリスクが高くなるので、ワンちゃんの歯みがきは毎日、できれば朝晩行うのが理想です。
最低でも2日に1回は行うようにしましょう。

しかし、無理をしても飼い主さんの負担が増えるうえ、ワンちゃんも歯磨きが嫌いになってしまう恐れがあります。
歯磨きは、愛犬と一緒に過ごす大切なスキンシップの時間なので、できるだけ楽しみながら行うようにしてください。

歯磨きに必要な時間は1回何分?

例えば、人間でいえば最低でも3分以上の歯磨きが推奨されていますが、ワンちゃんの場合はどうでしょうか。

歯磨きで大切なのは、歯に付着した歯垢を落とすことです。そのため、時間ではなくどれだけキレイにできたかでは判断するといいでしょう。しかし、いくらキレイにするためとはいえ、長時間歯磨きをしていてはワンちゃんも嫌がってしまいます。

もしも、愛犬が我慢できる時間内に歯磨きを終えられないようなら、上の歯列と下の歯列、2回に分けて歯磨きを行うのも良いでしょう。

歯磨きはいつから始めればいい?

歯磨きをいつから始めればいいのか、悩んでいる方もいることでしょう。
結論から言えば歯磨きを始めるタイミングは、早ければ早いほど良いです。

人間と同様、子犬の頃から歯磨きを習慣づけておいた方が後々ケアしやすくなるので、早い段階で始めることをおすすめします。また、他のしつけと同様、まだ子犬の時期に始め方が慣れてくれるのも早いでしょう。

まとめ

人間の歯磨きと同様、ワンちゃんにとっても歯磨きは大切なお手入れです。最初は口の周辺を触ることすら難しいかもしれませんが、繰り返して慣らしていけば、素直に歯磨きを受け入れてくれるようになるでしょう。
何よりも愛犬の健康を守るために、今回の内容を参考に少しずつ慣らしていってください。

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