シーズーの自宅でできるお手入れ!ブラッシングや歯磨きなどの方法

1.シーズーにお手入れは必要?

お手入れを毎日の習慣に

みなさんはシーズーへのお手入れを欠かさずに行っていますか?

ブラッシングや歯磨きなど、お手入れには時間と手間がかかるものの、毎日丁寧に行うことでメリットが得られます。例えば歯周病や外耳炎などの病気予防や体臭の軽減、また体を触ることでコミュ二ケーションを図ることも可能です。

メリットばかりのお手入れですが、正しい方法を把握しておかなければ体を綺麗にするどころか、怪我を負わせてしまうかもしれません。そこで本記事では、シーズーの正しいお手入れ方法をご紹介します。

2.シーズーの正しいお手入れ方法を知ろう

無理強いはNG


photo by Michael Ruiz

シーズーのお手入れを行う上で大切なことは、無理強いしないことです。愛犬が嫌がっているのを無視して進めると、お手入れに苦手意識を抱く恐れがあります。慣れるまでは完璧にやろうとせず、無理のない範囲で少しずつ進めましょう。

できるならば柔軟性の高い子犬時期に体を触ったり、ケア道具を体に当てたりして、お手入れに慣れさせる練習を行いましょう。

目のお手入れ

シーズーは目が大きくて涙の出やすい犬種なため、目元のお手入れが欠かせません。
特に「涙やけ」には注意しましょう。涙やけとは目から涙が溢れる病気で、涙によって目元の毛が茶色や黒色に変色してしまいます。
また、常に目元の毛が濡れた状態となるため雑菌が繁殖しやすく皮膚病を患うこともあるため、毎日お手入れをして清潔に保ちましょう。

【用意するもの】
・ガーゼ
・綿棒

【やり方】
1.誤って目元を傷つけないように、まずは膝やテーブルの上など安定した場所へシーズーを乗せましょう。

2.次に濡らしたガーゼを目元に当てて、目ヤニをふやかします。ふやかさずに取ると痛みが生じてしまうため、注意しましょう。しっかりと目ヤニをふやかすことができたら、そのままガーゼで優しく拭き取ってあげます。もしガーゼが使いにくければ、綿棒を使用しましょう。

3.涙やけの場合も同様に濡らしたガーゼを使い、丁寧に目元を拭いてください。

耳掃除

シーズーのように耳が垂れている犬種は、耳の中が蒸れやすいです。さらに、シーズーは皮脂分泌が多くてほかの犬種に比べると耳垢が溜まりやすくなっています。耳垢が溜まると細菌が繁殖して外耳炎にかかる恐れがあるため、週に1回は耳の中をチェックして、汚れていたら掃除してあげましょう。

【耳掃除をする前に】
ワンちゃんの耳の中はとてもデリケートで、耳掃除を嫌がる子が多いです。なかにはイヤークリーナーやコットンなどの道具を見ただけで逃げ出す子も。ここで無理強いをして苦手意識を植え付けてしまうと、その後の耳掃除が難しくなります。そのため、おやつを駆使しながらできるだけ楽しく耳掃除をしましょう。また、道具の周りにおやつを置いて慣れさせることも大切です。

【用意するもの】
・ガーゼもしくはコットン
・イヤークリーナー

【やり方】
ガーゼもしくはコットンにイヤークリーナーを付けて、耳の中を拭きましょう。耳の皮膚を傷つけないよう、こすらずに優しく拭いてください。なお、耳掃除は奥の部分まで行う必要はなく、目に見える範囲のみで十分です。


世の中にはイヤークリーナーを耳に注ぎ込んで洗浄する方法が出回っていますが、これは危険な行為です。汚れを耳の奥に詰まらせたり、場合によっては鼓膜が破れたりする可能性があるため、行わないようにしましょう。

歯磨き

実は、日本にいる3歳以上のワンちゃんの約8割は歯周病または歯周病予備軍といわれています。歯周病にかかると歯茎の腫れや出血などが引き起こされ、ひどい場合には歯が抜けたり、心臓や腎臓に悪影響を与えたりします。シーズーの健康を維持するためにも、毎日1回は歯磨きをしましょう。

【歯磨きをする前に】
1.ワンちゃんの口元は敏感なため、いきなり歯磨きをするのではなく、まずは口元を触る練習から始めましょう。

2.最初は顔から口にかけて優しくタッチし、大人しくできれば褒めてあげます。徐々に口元を触る時間を長くしていき、慣れてきたら歯も触ってみましょう。そのまま口の奥の方に手を入れ、最終的にどこを触られても嫌がらなければOKです。

3.一度でも無理強いすると、次からは触ることすらできなくなるかもしれません。時間をかけてゆっくり愛犬のペースに合わせることが成功のコツです。

【用意するもの】
・ガーゼもしくは歯ブラシ
・歯磨きペースト
・水またはぬるま湯

【やり方】
1.まずは、ガーゼに水またはぬるま湯をたっぷり付けましょう。濡らしたガーゼを指に巻きつけて前歯から奥歯の順に磨いていきます。ガーゼに汚れがついた場合は、その都度綺麗なものに取り替えてくださいね。

2.歯ブラシを使用する場合は、反対の手でシーズーの顎を固定して前歯の外側から磨いていきます。そのまま奥の方に動かしていき、奥歯までしっかり磨きましょう。最後に歯の裏側を磨いて終了です。


【おすすめ&ポイント】
歯磨きが苦手な子には、歯磨きペーストの使用がおすすめ。
歯磨きペーストにはチキンやミルクなどの味がついており、口を開けやすくなったり、味に気を取られている間に磨いたりできます。
もし口すら触らせてくれないのであれば、歯磨きガムや歯磨き用のおもちゃを使ってみましょう。
かじるだけで歯石除去や歯茎強化などの効果が得られるため、飼い主が口に触れずとも歯のケアが可能です。

ブラッシング

シーズーは抜け毛こそ少ないものの、細くて絡まりやすい毛質で毛玉ができやすいです。毛玉があると皮膚が引っ張られて痛みが生じたり、皮膚病にかかったりするため、毎日こまめにブラッシングしてあげましょう。

【ブラッシングをする前に】
1.いきなり長時間のブラッシングをするとトラウマになったり、嫌がったりするかもしれません。はじめのうちは1日1回、短時間のブラッシングをして慣れさせましょう。

2.まずは愛犬がリラックスしているときを見計らって、ブラシで体を1~2回ほど撫でてください。嫌がる様子が見られなければ、少しずつブラッシングの時間を伸ばします。愛犬のペースを見ながら地道に慣れさせることで、ブラッシングに抵抗のない子へと成長します。

【用意するもの】
・ピンブラシもしくはスリッカーブラシ
・コーム
・ブラッシング用スプレー
・カットハサミ

【やり方】
1.まずはコームで毛をとかし、もつれや毛玉がないかチェックします。もつれや毛玉が見つかった場合は、ピンブラシもしくはスリッカーブラシで優しくほぐしましょう。もし時間をかけてもほぐれないのであれば、ハサミでカットしてください。

2.次に、ピンブラシかスリッカーブラシで全身をとかします。特に耳周りや内股部分が絡まりやすいため、入念にブラッシングしましょう。最後にコームを使って全身の毛を整えれば完了です。


ブラッシング用のスプレーですが、仕上げ用とブラッシング前に使用するものがあります。
それぞれの使用方法に従って活用しましょう。

爪切り

外飼いのワンちゃんや散歩時間が長い子は、地面に爪がこすれて勝手に摩耗していきます。しかし、シーズーのような室内飼いかつ散歩時間の少ない子は、爪が削れることなく伸び続けてしまいます。
長いまま放置していると爪が根元から折れたり、自身の体を掻いたときに皮膚が傷ついたりするため、爪が地面についたタイミングで爪切りしてあげましょう。

【爪切りをする前に】
爪切りは敏感な足先を触ったり、切るときに大きな衝撃が加わったりするため、苦手意識を持つ子が多いです。スムーズに爪切りを進められるよう、まずは足を触る練習から始めましょう。足を触られることに慣れてきたら、数ミリ単位で爪を切って爪切りの感覚にも慣れさせてください。

【用意するもの】
・ワンちゃん用爪切り(ギロチンタイプがおすすめ)
・爪やすり
・止血剤

【やり方】
愛犬の体を固定しながら足を優しく持ち、爪を切っていきましょう。このときワンちゃんの爪の中に通っている血管を切らないよう注意してください。一度にたくさん切ると血管を傷付けて出血する恐れがあるため、少しずつ切り進めるのがコツです。もし出血してしまった場合は止血剤を使って対処しましょう。

また、白い爪の子は赤い血管が透けて見えるのですが、黒い爪の子は血管が見えません。そのため、本当に少しずつ切り、爪が地面につかない長さになったら爪切りをストップしましょう。もし自分で爪切りをするのが不安だという場合は、無理せずトリマーにお願いしてください。

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