シーズーのしつけ方!いつから?トイレ・噛み癖・無駄吠え・留守番

シーズーのしつけ方!いつから?トイレ・噛み癖・無駄吠え・留守番

ワンちゃんを飼ううえで避けては通れないしつけ。シーズーは賢く、他の犬種と比べてしつけやすい犬種ですが、それでもしつけが簡単というわけではありません。
今回は、そんなシーズーのしつけについて詳しく解説していきます。

シーズーをしつける前に知っておきたいこと

シーズー
photo by Michael Ruiz

ワンちゃんにも個性があります。しっかりとしつけるためには、通り一辺倒のしつけ方ではなく、愛犬がどんな子なのか知っておくことが大切です。

シーズーの性質を理解する

シーズーはとても賢いため、早くからしつけを始めれば、しっかりと覚えてくれるでしょう。

ただしシーズーには頑固な一面もあるため、間違ったしつけを覚えてしまうと正すのに時間がかかってしまうことも。

そのためしつけの際は、一貫した姿勢、やり方でしつけるようにしましょう。

また、シーズーは穏やかで無駄吠えが少ないので、家族以外の人やワンちゃんとも仲良くできる社交的な犬種です。反面、活発で好奇心が強いので、散歩中は誤飲などをしないように目を離さないようにしてください。

シーズーの性格については、下記ページでも詳しく解説しています。こちらも合わせてご覧ください。

しつけの基本は褒める

シーズーをしつける際は、まずは愛犬の気質や性格を理解して、どんなしつけが効果的なのか方向性を考えましょう。そのうえで、「失敗しても怒らずに上手にできたらとにかく褒める」を心掛けてください。

褒める際はおやつを有効に活用すれば、「言うことを聞けば良いことがある」と認識して、しつけの覚えがよりよくなります。

ただし、おやつの与えすぎは肥満のもとなので、ご褒美としてのおやつは味が分かる程度の極少量を与えるようにしてください。

また、おやつ以外にも、おもちゃで遊んであげたり一緒の時間を過ごすことは、時としておやつ以上のご褒美にもなります。

叱るときはタイミングが大切

しつけをいていると、ときにはどうしても叱らなければいけない場合もあるでしょう。

ただし、言葉が通じないワンちゃんを叱る際はタイミングが重要で、間違えたタイミングで叱ってしまうと、飼い主の意図とは違う受け取り方をしてしまいます。

叱る際は、その場その瞬間に「イケナイ!」「ダメ!」と短い言葉で叱るようにしてください。場合によっては、叱るよりも無視する方が効果的なこともあるので、愛犬の性格も考慮して叱り方を考えるとより効果的です。

指示の言葉を統一する

当然ですが、ワンちゃんには人間の言葉が通じません。

人間の言葉を、意味ではなく音でとらえているため、「おすわり」「すわれ」「シット」
など、同じ意味で違う言葉を使ってしまうと混乱させてしまいます。

そのため、しつける際は家庭内で言葉を統一するようにしてください。

子犬・成犬、性別による違いはある?

基本的に、子犬と成犬、性別の違いでしつけ方に違いはありません。

しかし、一般的に成犬よりも子犬の方がしつけがしやすいといわれているので、しつけはできるだけ早い時期に行うようにすると良いでしょう。

その理由として、子犬は何も知らないゼロの状態からしつけられますが、成犬へのしつけはそれまで学習してきたことが邪魔をしてしまうのです。もちろんしつけは可能ですが、子犬と比べてしつけに手間がかかることは理解してください。

シーズーのしつけはいつから始める?

子犬は学習能力がとても高く、感じたものや経験したことをどんどん吸収していきます。そのため、しつけはできるだけ早く始めたいところですが、まずは新しい環境に慣れてもらうことが重要です。

トイレトレーニングなど特別なものを除き、しつけは家や家族に慣れて落ち着いてから始めましょう。

シーズーのしつけ①「社会化トレーニング」

シーズー
photo by Two-Face17

子犬のしつけで特に重要な時期といわれているのが、生後3週~12週齢の、いわゆる「社会化期」と呼ばれる期間です。

社会化期とは、学習能力が高い子犬の中でも特に物事の吸収に優れた時期で、この期間に「音」「物」「人」「環境」などを経験させてあげることが、その後の成長に大きく関わってくるのです。

また、からだに触れることに慣れさせておくことで、日頃のお手入れや動物病院での診察がスムーズに行えるようになります。

シーズーのしつけ②「トイレトレーニング」

ワンちゃんのしつけの中でも特に需要といえるのが、トイレトレーニングです。
トイレは毎日することなので、どのしつけよりも優先して覚えさせる必要があるといえます。

まずは環境を整える

子犬が1日に排泄する回数は多く、なんと10回ほど。これは体が出来上がっていないことが理由で、我慢できる時間も「月齢+1時間程度」といわれています。

そのため、いつでも自由に排泄ができるように、ケージの近くにトイレを作るなど、失敗させない環境を作ることが重要です。

ただし、ワンちゃんはきれい好きなので、寝床とトイレは明確に分けてください。

排泄のタイミングを知る

子犬は排泄を我慢できる時間が短いので、気付かないうちに粗相してしまうことも珍しくありません。だからといって付きっ切りというわけにはいかないので、「愛犬の排泄するタイミングを知る」ことが重要になります。

ワンちゃんは、「 運動(興奮)後」「 起床時」「食後」など、ある程度決まったタイミングで排泄します。こうしたタイミングを憶えておけば、常に気を配る必要はなくなります。

個々で癖は違いますが、「地面のニオイを嗅ぐ」「落ち着きがなくなる」といった行動を頻繁にするようになったら、排泄の合図かもしれません。

できたら褒める・できなくても叱らない

どれだけ環境を整えても、まだ幼いとトイレを失敗することはあるでしょう。しかし、いくら失敗したからといって叱るのは良くありません。

失敗したからいって大声で叱ったりしてしまうと、排泄行為そのものを叱られたと認識してしまい、飼い主が見ている前での排泄を嫌がるようになってしまいます。

こうなると、無理に排泄を我慢して体を壊したり、飼い主が見ていない場所で排泄したりと、ただ失敗するよりも大変なことになってしまいかねません。

そのため、失敗しても叱らず速やかに片付けて、成功したらおやつをあげて思い切り褒めてあげるようにしてください。

これを気長に繰り返せば、「トイレを成功すれば良いことがある」と覚えるので、トイレを成功してくれるようになるでしょう。

トイレを失敗した時の片づけ

子犬がトイレを失敗してしまうのは仕方のないことですが、飼い主としてはその後始末をしなければなりません。

ワンちゃんはその優れた嗅覚を使い、においでトイレがどうか判断するので、トイレ以外の場所で用を足しにおいが残っていると、同じ場所をトイレと認識するようになります。

そのため、もし愛犬がトイレを失敗したら、消臭スプレーなどを利用して、排泄の痕跡を可能な限り消すようにしましょう。カーペットや畳などは、においを完全に消すのが難しいため、特に入念に行ってください。

シーズーのしつけ③「噛み癖」

ワンちゃんが物を口に咥える姿は、よく見ることでしょう。事実、ワンちゃんは何でも口にして、噛むことも珍しくありません。
しかし、こうした行動は放っておくと噛み癖として問題行動になりかねないのです。

子犬のうちにしつける

犬は噛む動物です。そのため、何のしつけもしていない子犬は、自然と何にでも噛みついてしまいます。子犬の頃であれば、まだ噛む力が弱く甘噛み程度ですみますが、成犬になり力が強くなると大きな問題になりかねません。

そのため、しつけがしやすく噛む力が弱い子犬の頃に、噛み癖がつかないようにしっかりとしつけてあげてください。

噛むときの対処

噛まれたときに一番やってはいけないことは、噛まれたことに対してリアクションを返してしまうことです。

噛まれたことに反応するとワンちゃんは遊んでもらっていると勘違いしてしまい、「噛めば構ってもらえる」と覚えてしまうでしょう。こうなると、噛み癖を直すどころか逆に悪化させることになりかねません。

基本的には、噛んでも何も起きないと学習させるために無視を貫くと良いでしょう。
それでも直らない場合は、低い声で叱ったり嫌そうに多少大げさに痛がる素振りを見せてください。そして、噛むのを止めたら思い切り褒めてあげましょう。

シーズーのしつけ④「無駄吠え」

飼い主を悩ませるワンちゃんの行動の1つが、無駄吠えです。
シーズーはあまり吠えない犬種ですが、もしも吠え癖がついてしまったら、近隣の迷惑になってしまうので、問題になる前にしつけておきましょう。

シーズーが吠える理由は?

シーズーは他の犬種と比べても吠えることが少ない犬種です。
仮に吠えたとしても声が小さいため、それほど気になることはないでしょう。とはいえ、無駄吠えを放置すると吠え癖になりかねないので、子犬のうちにしつけて止めさせるようにしてください。

シーズーが吠える理由は、「恐怖」「要求」「体調不良」などさまざまです。
愛犬が吠えて困るようなら、どんな理由なのか確かめたうえで、それぞれの対策を講じましょう。

警戒心で吠える場合の対処法

もともと穏やかなシーズーが、恐怖心から吠えているようなら、それは余程のことだと考えてください。

上述したように、社会化期に十分な経験をさせてあげられないと、さまざまな物事を怖がるようになってしまいます。恐怖心が芽生える前の子犬の頃から積極的に外へ連れ出し、いろいろな経験をさせてあげましょう。

また、来客に吠えるようなら、ケージトレーニングが有効です。基本的にケージの中で過ごさせることで、ケージ内が自分のテリトリーと認識するようになり、安心して過ごせるようになるでしょう。ひいてはストレスを感じることも少なくなるので、おすすめです。

要求吠えには反応しない

「お腹が減った」「散歩に行きたい」など、ワンちゃんは飼い主に要求するときにも吠えることがあります。

こうした要求吠えに応えて、愛犬の要求に従ってしまうと、「吠えれば要求が通る」と認識してしまい、以降要求がある度に吠えるようになってしまいます。吠え癖をつけさせないためには、「吠えても要求は通らない」学ばせましょう。
吠えても無視して、決して要求に応えないことです。

また、ご飯や散歩がいつも同じ時間の場合、あえて生活のリズムを崩すのも良いでしょう。
ワンちゃんの時間感覚は正確なので、時間が来ると吠えてそれを知らせようとします。そこで、時間を定めないようにすると良いでしょう。

こんな場合は体調不良かも

ワンちゃんは、ケガが病気の痛みを飼い主に訴えるために吠えることもあります。
この場合、他の吠える理由とは異なり、絶対に無視してはいけません。

「ある日突然吠えるようになった」「丸まって呻いている」「徘徊して吠え続ける」といった様子が見られるようなら、傷病を疑って、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

このほか、認知症で夜中に吠え続けることもあるので、高齢になったら特に気を付けて、定期検診は欠かさず受けるようにしてください。

シーズーの特徴である長くて豊かな被毛は、怪我や病気を気付きにくくさせることもあるので、ブラッシングなど毎日スキンシップをすることで、健康状態を確認しましょう。

シーズーのしつけ⑤「留守番」

ご家庭によって頻度の差はあるものの、ほぼ例外なくお留守番をさせる機会はあるでしょう。しかし、いきなりひとりにすることはできません。場合によっては分離不安症という問題行動を起こしてしまうようになるかもしれないのです。

留守番の限界は何時間?

本来群れで生活するワンちゃんに留守番をさせるのは、あまり良いこととはいえません。やむ得ない事情で留守番をさせる場合でも、ひとりにする時間は長くても12時間が限度でしょう。

もちろん、個体差やしつけの事情もありもっと短い時間の子もいるので、愛犬がどれくらいなら大丈夫か知っておくことも必要です。

ワンちゃんは事故や体調不良があっても自分だけでは対処できないので、ひとりにしておくリスクを重々理解しておきましょう。

特に、体調変化の激しい子犬や老犬をひとりにするのは可能な限り避けたいところです。

安心して留守番できる環境を整える

愛犬が安全にひとりですごせる環境を整え、ストレスなく安心して留守番できるようにすることも重要です。

例えば、「誤飲しそうなものは届くところに置かない」「飲み水を十分用意する」「自動給餌機を導入する」など、できるだけ快適にひとりで過ごせるようにしてあげてください。

また、留守中であってもエアコンは常に点けっぱなしにして、愛犬が快適に過ごせるように室温を調整しましょう。
特に真夏や真冬といった季節はワンちゃんにとって過酷なので、しっかり管理することは不可欠です。

まずは短時間から

いきなり長時間の留守番をさせるのは、ワンちゃんにかなりの負担を強いることになります。帰宅したとき室内が荒れている、吠えて近隣に迷惑にかけているようなら限度を超えているのでしょう。

留守番をさせたいのなら、まずは極短い時間愛犬の前から消えて、視界に誰もいないことに慣れさせてください。最初は、部屋から数秒出ていくだけでも良いでしょう。そこから少しずつ時間を長くしていけば、きっと留守番ができるようになります。

安心して過ごしてもらうためのハウストレーニング

愛犬が安心できる場所を用意してあげるのが、ハウス(クレート)トレーニングです。

ハウストレーニングを、愛犬をおとなしくさせるためのしつけと考えている方もいるようですが、本来はひとりでも落ち着ける場所を用意するのがこのしつけの目的です。

ハウスの中で食事をさせたりおもちゃを置いたりすることで、ハウス内が自分だけの場所だと認識すれば、それまで以上におとなしく留守番してくれるようになるでしょう。

最初は扉を開けたままで閉じ込められる不安を取り除き、自発的に入るようになったら、扉を閉めるようにして、少しずつ慣らしていってください。

どうしても自分から入らないようなら、おもちゃやおやつで誘導するのも有効です。

まとめ

シーズーは賢くしつけやすい犬種ですが、頑固な面もあるので、しつけ方を間違えると覚えた内容を修正するのが大変かもしれません。今回は、シーズーを飼ううえで教えておきたいしつけ全般を解説してきました。記事の内容を参考に適切なしつけを施して、一緒に楽しい生活を送ってください。

しつけ以外の飼い方については、下記リンク先のページで解説しているので、今回の内容と合わせてぜひご覧ください。初心者の方向けに、販売価格や迎える際に揃えておきたいグッズについても紹介しています。
【初心者さん向け】シーズーの飼い方は?価格や必要なものも 非公開: 【初心者さん向け】シーズーの飼い方は?価格や必要なものも

シーズーの子犬を見てみる