【アンケート結果発表】犬の『カーミングシグナル』5つ。気持ちを知ってベストな対応を!

犬のカーミングシグナルをご存じでしょうか。カーミングシグナルとは、言葉を持たない犬が自分の立場や感情を伝えるために行う、一種のボディランゲージです。

ブリーダーナビ公式Instagramで、カーミングシグナルについてアンケートを実施しました。

犬の『カーミングシグナル』といえば、どれ?


(ブリーダーナビ公式Instagramでのアンケート 2021年8月5日実施 回答数56)

愛犬家のみなさんが『カーミングシグナル』と聞いて真っ先に思い浮かぶものは「あくび」が最も多く45%という結果になりました。遊んで興奮した後などにあくびをして落ち着こうとしている様子をよく目にしているからかもしれませんね。

カーミングシグナルには、アンケートで伺った4つ以外にもまだまだたくさんの種類があります。多種多様なカーミングシグナルのうち、今回は代表的なものを5つ紹介します。

1.あくび


あくびをするワンちゃんの姿はよく見かけると思いますが、これは眠いからしているわけではありません。犬のあくびは人間と違い、緊張から出ることが多いようです。

例えば、犬は初対面の相手に緊張感を覚え、あくびをすることがあります。これは自分の緊張をほぐすためであると同時に、相手に敵対する意思がないことを伝えるためのカーミングシグナルでもあるのです。

同様に、飼い主に叱られている最中に出るあくびは、「悪かったから叱らないで」というメッセージになります。

このように犬があくびをする場合ストレスを感じている場合が多いので、緊張の原因を突き止め遠ざけるなどの対処をしてあげましょう。

2.体をかく


犬が痒くもないのに体をかくのは、ストレスを感じているサインです。

もちろん痒いからかいている場合もありますが、かゆみがあって体をかく場合と違い、ちょっと面倒そうに後ろ足でササっとかくので、違いがわかるでしょう。

例えば、しつけ中にまてを指示したら体をかき出したようなら、こうしたカーミングシグナルと考えて間違いありません。愛犬としては指示の理由や時間に納得がいかず、ストレスを感じている可能性があります。

この場合、ストレスを感じながらも「飼い主のいう事だから」と我慢して従っている状態なので、できるだけ早く切り上げてあげましょう。

3.鼻を舐める


犬が舌を伸ばして自分の鼻の頭をなめている場合、軽いストレスを感じているかもしれません。この行動は『口舐め』とも呼ばれる、カーミングシグナルの一種です。

ストレスを感じたり不安なことがあると、気持ちを落ち着かせようと鼻を舐めることがあります。

このほか、「これから動き出そう」「活動しよう」という時に鼻を舐めることも。鼻を濡らすことで、空気の流れをより敏感に察知することができるので、情報取集の精度を上げるために鼻を舌で一舐めするのです。

4.体を震わせる


犬は濡れると体を震わせて水気を飛ばしますが、体が濡れていない状態でも同じように身震いすることがあります。これは、犬同士の遊びやケンカの後、嫌になるくらい撫でられた後など、何かしらのストレスを感じたときに気持ちをリセットするために行う行動です。

このほか、体の異常や病気によるサインであることもあります。頻繁に体を震わせていたり長時間震えているようなら、何かしらの病気かもしれないので、早めに動物病院に連れて行ってあげましょう。

5.視線をそらす


目の前に人や犬がいるのに顔や目線をそらすようなら、その相手に対して敵意がないという意思表示です。

これは動物としての本能であり、「初対面で視線を合わせる=ケンカを売っている」と見なされるので、極力平和に接するための行動でもあります。

犬同士だけでなく犬対人間でもこれは同様で、初対面のワンちゃんと目を合わせたまま正面から近付くのは、警戒されてしまいます。そのため仲良くなりたいのであれば、目を合わせず横から回り込んで挨拶すると良いでしょう。

また中には、顔をそらした後に地面のにおいを嗅ぐという、2つのカーミングシグナルを合わせて行う子もいます。

まとめ


カーミングシグナルとは、言葉を喋ることができない犬の非音声言語です。

『カーミング(落ち着かせる)』『シグナル(合図、信号)』という言葉の通り、自分と相手とを落ち着かせるための行動になります。

今回は5つのカーミングシグナルを紹介しましたが、実際にはもっと多種多様にあり、どんな行動がそれに当たるのかは個体によって異なります。

もちろん今回紹介したカーミングシグナルも、すべての子に当てはまるわけではありません。

愛犬にとってはどんな行動がカーミングシグナルになるのか、よく観察して把握できると良いですね。