ビーグルの性格や特徴とは?初心者向け飼い方について
ビーグルは、元気いっぱいで小型犬らしからぬ運動能力と体力を持った犬種です。あまり犬種に詳しくない方でも、「スヌーピーのモデル」といえば思い浮かぶかもしれません。
本記事では、そんなビーグルの特徴や性格、飼い方を解説するとともに、その魅力をご紹介します。
ビーグルの性格は?
ビーグルは、元気いっぱいに走る姿からも分かるように、とても明るく朗らかな性格の犬種です。ただ、頑固な面もあるため、子犬のうちから一貫したしつけを心がけることも大切です。
明るくて社交的な性格
ビーグルは明るく社交的な性格なので、多頭飼いにも向いている犬種です。賢くて穏やかで、好奇心旺盛な遊ぶことも大好き。
飼い主と一緒にいることを好み、甘えん坊でさみしがり屋な面があるので、長時間の留守番などひとりの時間が長いとストレスから体調を崩してしまうことも。
ビーグルを飼うのであれば、できるだけ一緒にいる時間を作ってあげてくださいね。
頑固な一面も
ビーグルは朗らかで基本的に良い子ですが、やや頑固な一面もあるので、十分なしつけができていないと、吠え癖がつきやすいかもしれません。
また、持ち前の好奇心の強さが悪い方向に発揮されると、散歩中に拾い食いをしたり周囲への迷惑行為に繋がったりするので、しっかりコントロールしてあげましょう。
ビーグルの特徴と魅力
ビーグルといえば、大きな垂れ耳と小さながら元気に走る姿が魅力ではないでしょうか。
ここでは、ビーグルという犬種をより深く知ってもらうために、見た目の特徴や基本的な情報、歴史について見ていきましょう。
見た目の特徴
ビーグルの特徴といえば、何といっても大きな垂れ耳。また、小柄ながら筋肉質でがっしりとした体格をしており、高い運動能力を持った犬種です。
ビーグルの平均的なデータ
大きさ(体高) | 33~40cm |
体重 | 8~14kg |
平均寿命 | 12~15歳 |
原産国 | イギリス |
ビーグルの歴史
現在のビーグルの起源は、15世紀頃のイギリスでウサギ狩りに使用されていたハウンド種というのが定説です。
また紀元前400年頃、ギリシャでウサギ狩りが得意な犬について書かれているものが、確認できる最も古い記録になり、そこからローマ帝国時代に欧州に広まったとされています。
猟犬としてさまざまな場面で人間とともに活動してきたビーグルは、その後品種改良を重ねて、1890年にイギリスで犬種登録がなされ現代に至っています。
ビーグルの毛色はどんなものがある?被毛の特徴も
迎えるワンちゃんの犬種を決めたら、多くの方が次に毛色を考えるのではないでしょうか。
ビーグルは毛色が豊富な犬種ではありませんが、毛色の違いは受ける印象を大きく変えるので、ここにこだわりたいという方も少なくないでしょう。
では、ビーグルにはどんな毛色があるのでしょうか。
毛色は大きく分けて3種類
最も多く見られるビーグルの毛色で、ブラック、ホワイト、ブラウンの3色で構成されたカラーです。
白をベースに、茶や黒のはっきりとした斑模様が現れます。
赤みがかった茶色と白の2色で構成されたバイカラーで、成長と共に色味が変わることもあります。
ただし、赤であってもレバー色は含まれないので注意が必要です。
レッド&ホワイトよりもブラウンの部分が薄く明るい毛色で、斑の色味も薄いものから濃いものまでさまざまでです。
鼻の色がレバーからピンクと明るくなるという特徴があります。
被毛の特徴と抜け毛
ビーグルは猟犬にルーツを持つ犬種なので、過酷な環境から体を守るためのしっかりとした被毛をしています。
さらに、ビーグルの被毛は抜け毛が多いダブルコートというタイプです。年に2回、換毛期という季節に合わせて被毛が生え変わる時期があり、この期間中は驚くほどの量の毛が抜け落ちます。
そのため、ビーグルを飼っているご家庭では、硬い毛がカーペットや服に刺さっていることが良くあるでしょう。
ビーグルの平均的な値段は?飼育にかかる費用も
ワンちゃんを迎える際、考えなければならないのが費用です。事前にどれくらかかるのか分かれば、プランを立てやすいのではないでしょうか。
ビーグルの平均的な販売価格
ブリーダーナビで掲載しているビーグルの平均価格は約 32万1,073 円でした( 2022年2月2日 時点)。
ただし、ワンちゃんの販売価格には定価がないため、あくまで参考程度に考えておくと良いでしょう。
ワンちゃんの販売価格は、仕入れルートやお店の方針に、犬種の人気などが加わって決められます。
ビーグルの飼い始めと年間で発生する費用
ワンちゃんを飼うと、当然ですが愛犬ひとり分の生活費がかかってしまいます。
いざ生活を始めてからお金のことで困らないように、ワンちゃんにかかる費用はあらかじめ把握しておきましょう。
ビーグルを飼うために必要な初期費用
- 登録料:約3000円
- ワクチン代:1万~1万5000円
- 狂犬病予防注射:約3500円
- 避妊去勢手術:3万~6万円
- グッズ代:3万~4万円
ビーグルにかかる年間の費用
- 定期健診代:2000~3万円(検査内容による)
- 保険料:2000円~/1ヶ月
- フード、おやつ代:約7万2000円
- 光熱費:プラス5000円程度
- トリミング:3000~4000円/1回
- おもちゃ代:1000~5000円
- しつけ教室代:5000~1万円
- その他消耗品:2500~7500円
ビーグルの飼育に必要なものは?
ワンちゃんを飼ううえで、犬と人間は違う動物であることを理解しておかなくてはなりません。
飼い主が人間用の道具で生活するように、愛犬にはワンちゃん用のグッズを用意してあげましょう。
お迎え前に準備しておきたいもの
愛犬に自分のテリトリーを作ってあげて、しつけやお留守番のため愛犬の安全を守るためにも必要不可欠です。
ビーグルであれば、90cm×60cm程度で屋根付きのものが良いでしょう。
ペットシーツをトレイにセットした物が、ワンちゃん用のトイレになります。ペットシーツを誤飲してしまう子もいるので、網が付いたトレイであれば安全です。
ペットシーツは、好みや用途に合わせて選んでください。
トイレを覚える前に置くと、寝床をトイレと勘違いしてそこで用を足してしまいます。
トイレトレーニングを終えるまではケージ内全体にトイレシートを敷き、そのうえに寝床として毛布やバスタオルを置きましょう。
小型犬は頭の位置が低く、食器に頭を突っ込んでひっくり返すことがあるため、ある程度重量のある安定感のある食器がおすすめです。
また、陶器製や金属製の物であれば、傷がつきにくいので清潔さを保てます
食器同様、飲み水をお皿に入れておくとこぼしてしまうことがあります。そのため、水はペットボトル型の給水器に入れましょう。
また、飲み水はミネラルウォーターではなく水道水にしてください。
いきなりフードを変えるとお腹を壊してしまうこともあるので、家に迎えて最初の1ヶ月程度は、それまで与えられていたフードと同じものを与えてください。
切り替える際は、新しいフードを混ぜて少しずつ割合を増やしていきましょう。
ワンちゃんにも好みがあるので、複数用意して好きな物を選ばせてあげましょう。誤飲予防のために、口に入らない大きさの物がおすすめです。
お迎えしてから用意していきたいもの
ペットシーツをトレイにセットした物が、ワンちゃん用のトイレになります。ペットシーツを誤飲してしまう子もいるので、網が付いたトレイであれば安全です。
ブラシの種類はコームやピンブラシ、獣毛ブラシなど豊富にあるので、それぞれ用意して使い分けましょう。
抜け毛が多いビーグルの場合、ブラッシングの頻度が多いので、早いうちからブラシに慣らしておくようにしてください。
人間と犬ではそもそも爪の構造が違うため、愛犬の爪を切る際は必ず犬用の爪切りを使ってください。
散歩中、地面と爪が当たってカチャカチャ音がするようなら切ってあげましょう。
ワンちゃんがシャンプーできるようになるのは、ワクチンを接種し終えてからです。
皮膚が薄く弱いワンちゃんに人間用のシャンプーでは刺激が強すぎるので、必ず犬用のシャンプーを使ってください。
散歩デビューはワクチン接種を終えて、感染症への免疫を獲得してからになります。そのため、散歩で使うグッズはそれまでに買い揃えられれば問題ありません。
ワンちゃん用の洋服は防寒用と考えがちですが、抜け毛を散らばらせないためにも有効です。
ビーグルはダブルコートで短毛なので、短い抜け毛を掃除しやすくするためにも着せるのも良いでしょう。
ビーグルと室内で暮らすうえでのポイント
愛犬が安全に暮らすには、室内であっても環境を整えてあげる必要があります。
愛犬の生活圏内は、人間の視点ではなく、ワンちゃんの視点で環境を作ってあげてください。
床は滑らないように
フローリングのような滑りやすい床は、ワンちゃんの関節に負担をかけることになります。
滑りやすい床の部屋で過ごさせる場合は、カーペットや絨毯を敷いて、滑らない環境を作ってあげてください。
エアコンで室温を管理順
ビーグルは暑さにも寒さにも強いわけではないので、エアコンなどを利用して快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。
ワンちゃんにとっての適温は、夏は22℃〜26℃、冬は20℃〜25℃くらいなので、この温度をキープするようにしてください。
特に夏場は熱中症のリスクがあるので、エアコンは留守番中も常に点けっぱなしにしましょう。
冬場は寝床にペット用のヒーターを置くなど、寒がらない環境を整えてあげてください。
ビーグルの飼い方「食事量・散歩・しつけ・臭い対策」
実際にワンちゃんと生活をしていくためには、飼い主として多くのことをしなければなりません。しかし、どんなことを何から手を付ければ良いのか、分からない方も多いでしょう。
ここでは、ビーグルを飼ううえで必要な食事や散歩、しつけ、臭い対策について解説します。
ライフステージ別食事量の目安
消化器官がまだ未成熟な子犬期は一度に食べられる量が少ないので、1日に必要な食事量を3~5回に分けて与えましょう。
また、ドッグフードはそのまま与えるのではなく、お湯でふやかして食べやすくする工夫が必要です。
この時期のワンちゃんは成長が著しいので、月齢に合わせて与え方を少しずつ変えていき、9ヶ月を過ぎた頃から成犬と同じ食事内容にしていきましょう。
1歳を過ぎる頃には急激な成長は止まり、体ができ上がります。
子犬期と同じ食事量を与えていると、すぐに肥満になってしまうので、ドッグフードを成犬用に変えて、栄養をしっかりと吸収できるように、1日2~3回に分けて与えましょう。
7歳頃になると、体力や筋力、基礎代謝が低下し、老犬と呼ばれる時期に入ります。
運動量も少なくなり、成犬期と同じ食事では肥満のリスクが高まるので、低カロリーで質の良いタンパク質を含む、高齢犬用ドッグフードへ切り替えてください。
散歩量の目安
ビーグルは猟犬だったこともあり、とても活発で小柄な体からは想像ができないほど運動量が多い犬種です。そのため、1日に必要な散歩時間は1日1時間程度。これを30分ずつ2回に分けて、行いましょう。
しつけはどうすればいい?
ビーグルは猟犬らしく、吠えたり噛んだりすることが多い犬種です。そのまま放っておくと、成犬になっても吠え癖や噛み癖が直らないため、早い時期にしつけてあげた方が良いでしょう。
ビーグルは臭い対策も重要
ペットを飼うと無視できないのが、臭いの問題です。
臭いを完全になくすことはできませんが、生活環境を整え、しっかりとお手入れしてあげられれば、気になる臭いをかなり抑えることができるでしょう。
まとめ
世界的に有名なキャラクター【スヌーピー】のモデルとして知られるビーグルは、高い運動能力と豊富な体力の持ち主です。
賢く飼いやすい犬種ですが、飼い主に求められることは少なくありません。
今回の記事では、そんなビーグルの性格や特徴から、しつけやお手入れといった飼い方について解説してきました。
これから迎えようと考えている方は、参考にしてみてくださいね。