フレンチブルドッグの散歩はどれくらいすればいい?時間・距離・回数

フレンチブルドッグは食いしん坊で肥満になりやすい犬種です。そのため、食事管理だけでなく、十分な運動で肥満を予防する必要があります。
今回は、フレンチブルドッグとの散歩について詳しく解説します。

フレブルの散歩時間・距離・回数の目安

フレンチブルドッグの散歩はどれくらいすればいい?時間・距離・回数

photo by Mylene2401

短頭種であるフレンチブルドッグは、他の犬種と比べて呼吸する力が弱いため、注意すべきポイントがいくつかあります。
そのうえで、1日にどれくらの時間・距離・回数の散歩をすればいいのか確認していきましょう。

散歩の時間はどれくらい?

フレンチブルドッグは、1回に30分程度の散歩を1日に1~2回行うのが理想とされています。
ただし、この数字はあくまでも目安であり、必ずしもすべてのフレンチブルドッグに当てはまるとは限りません。個体差や年齢差があるので、個々の体力や運動量に合わせて調整するようにしましょう。
また、フレンチブルドッグのような短頭種は、呼吸器系が弱く体温調整が苦手なため、散歩に出かける時間や外の気温には十分気を配る必要があります。

どのくらいの距離を歩けばいい?

散歩は、時間とともに歩く距離も重要ですが、散歩の距離も時間と同様に個体差があります。骨や関節が出来上がっていない子犬や、運動能力が衰えた老犬が成犬と同じ距離を歩くのは無理があるでしょう。

必要以上に長い距離を歩かせてしまうと、健康に良いどころか体を傷めてしまうことになりかねません。散歩から帰って来て、疲れてぐったりしているようなら、距離が長すぎる可能性があります。
場合によっては、歩く速度に緩急をつけたり休ませたりしながら、無理にならない程度に歩かせると良いでしょう。

夏場は散歩する時間帯に注意

短頭種であるフレンチブルドッグは、呼吸器系が弱く体温調整が苦手なため、夏場の暑い日の散歩には注意する必要があります。

日本の夏は日中の気温が30度を超えることも多く、熱せられたアスファルトのすぐ近くを歩くワンちゃんにとっては非常に厳しい環境です。湿度も高いため、人間だけでなくワンちゃんも熱中症になってしまう危険があります。

熱中症のリスクを抑えるために、1日の中で特に気温が高くなる時間の散歩は避けましょう。夏場の散歩は、まだ陽が出ていない時間帯か、陽が落ちて暑さが落ち着いた時間帯に出掛けるのが理想です。

フレブルの散歩デビューはいつから?

フレンチブルドッグの子犬を迎えても、その日から散歩というわけにはいきません。
一般的に子犬を迎えるタイミングは生後3ヶ月ほどですが、この頃のワンちゃんは感染症にかかりやすい状態です。そのため、まずはワクチン接種をして、感染症への免疫をつけることが必要になります。

子犬がお散歩できるようになるのは、ワクチン接種の20〜100日後です。
しかし、生後4ヶ月をすぎてからでは社会化が難しくなるので、ワクチン接種が終わるまでは獣医さんに相談しつつ、「だっこ散歩」で外の世界に少しでも慣れさせておくといいでしょう。

散歩に必要なものは?

ワンちゃんの散歩には、首輪もしくはハーネスが必要です。それぞれにメリットとデメリットはありますが、フレンチブルドッグにはどちらがおすすめなのでしょうか。

結論からいえば、フレンチブルドッグには首輪よりもハーネスの方がおすすめです。
鼻ペチャの短頭種であるフレンチブルドッグは呼吸器系が弱いため、首が締まってしまう首輪は大きな負担になってしまいます。

一方ハーネスは、首輪と比べて装着範囲が広く胴体に装着するため、呼吸に大きな影響はありません。ただし、ハーネスは負担が少ない分、リードを使った指示がワンちゃんに伝わりにくいというデメリットがあるので、しつけに利用するのは向いていないでしょう。

「歩かない」「散歩を嫌がる」場合はどうする?

基本的に、ワンちゃんは散歩好きな子が多いです。
個体差があるため中には散歩嫌いな子もいるでしょうが、それまで喜んで散歩していたのに、「急に歩かなくなった」「散歩を嫌がるようになった」ようなら、何らかの原因があると考えてください。

考えられる原因

散歩中に急に歩かなくなった場合、「疲れてしまった」「道の先に何か怖いものがある」などが考えられます。

基本的に、普段と同じ散歩コースをいつも通りに歩いていれば疲れるようなことはありません。そのため不自然に立ち止まるようなら、何かに怯えている可能性があります。
例えば、「苦手なワンちゃんがいる」「工事現場の音に怯えている」などが考えられるでしょう。

歩かない場合の対処法

疲れてしまっているようなら、散歩を中断して少し休んだり、歩くペースを落としたりしてください。休んでも歩かないようなら、抱っこしてあげて帰宅しましょう。ケガや病気の可能性があるので、動物病院に連れて行くことも考慮してください。

何かに怯えている場合、可能であれば、何を怖がっているのか原因を突き止めたいところですが、まずは愛犬を落ち着かせることが先決です。足を止めたその場から離れて、静かな場所に移動しましょう。
落ち着いたら散歩を再開しますが、足を止めた場所には近づかないようにして、ルートを変更してください。時間をかけても落ち着いてくれないようなら、その日はあきらめて帰宅しましょう。

怖がる対象が場所の場合は、散歩コースを変えるなど、その場所に近づかないようにしてください。人間やワンちゃんに怯えている場合は、抱っこして足早にすれ違い、落ち着きを取り戻したら下ろして散歩を再開するといいでしょう。

「拾い食い」「引っ張る」などの問題行動を防ぐために

ワンちゃんの散歩で気を付けたい行為として「拾い食い」「引っ張る」があります。
行為としてはまるで違いますが、共通していえるのは、どちらも愛犬の安全を脅かすということです。
では、こうした問題行動をさせないためには、どんなしつけをすればよいのでしょうか。

身に着けておきたい「リーダーウォーク」

ワンちゃんの散歩で有効なしつけの1つに「リーダーウォーク」があります。リーダーウォークとは、一緒に歩く際、飼い主の横を定位置に並んで歩く歩き方です。
リーダーウォークを身に付ければ、スムーズに散歩できるようになるだけでなく、愛犬を危険から守ることもできます。

リーダーウォークは、「自主的に飼い主の横につく」ことで飼い主とつかず離れずの距離を保つ歩き方です。
愛犬の予想外の動きを制御できるようになるので、リードを引っ張るようなことも少なくなり、拾い食いなどの危険行為を予防できるようになるでしょう。

下記のページでは、リーダーウォークの準備やしつけ方などを詳しく解説しています。ワンちゃんにとって散歩は大切な日課です。周囲への配慮だけでなく、愛犬の安全を守るためにも、身に着けておくと安心でしょう。
犬のしつけ【散歩編】拾い食い・引っ張る癖の対策、リーダーウォーク 犬のしつけ【散歩編】拾い食い・引っ張る癖の対策、リーダーウォーク

まとめ

ワンちゃんにとってお散歩は大切な日課です。
フレンチブルドッグは呼吸が苦手な犬種なので、呼吸を阻害するような要因から遠ざけるようにしましょう。
今回紹介した内容などを参考に、愛犬と安全にお散歩を楽しんでください。

「最高のペット」と評されるフレンチブルドッグですが、何もせずにいい子に育つというわけではありません。下記のページでは、初心者の方に向けてフレンチブルドッグの飼い方を解説しています。今回の記事と合わせてぜひご覧ください。
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