
柴犬は、独立心と警戒心が強い、日本犬らしい性格の犬種です。この性格は魅力であるとともに、しつけにくさにも繋がります。また小型の柴犬である豆柴もこうした特徴を持っています。
目次
柴犬の子犬、しつけはいつから始める?
ワンちゃんを飼ううえで、最も大きな課題の1つが「しつけ」です。ペットを飼いなれた人であっても苦労することがあり、初心者であれば苦労は一塩でしょう。
では、柴犬のしつけはいつから始めるのが理想的と言えるのでしょうか?
しつけは早ければ早いほど効果的
ワンちゃんのしつけを開始する時期は、早ければ早いほど良いとされています。可能であれば、家に来たその日から始めたいところですが、移動の疲れなど体調面を考慮すると、数日は休ませてあげたいところです。
人によっては、「赤ちゃんにしつけをしても意味がない」と思われるかもしれませんが、ワンちゃんの成長速度は人間のおよそ10倍。数ヶ月も経てば人間で例えると幼稚園児くらいに成長するので、十分しつけを行うことができます。
特に、生後3〜14週齢頃の時期は、社会化期と呼ばれる子犬の成長に欠かせない期間です。この期間をどう過ごすかによって、その後の性格形成などに大きな影響が現れます。
子犬を迎えることが決まったら、すぐしつけに取り掛かれるよう準備しておくといいでしょう。
柴犬のしつけは難しい?~しつけのポイントと注意点~

柴犬は攻撃性や独立心が強く、飼い主に従順な犬種と比較すると、しつけが難しい犬種と言えるでしょう。しかし、大切な愛犬を問題犬にしないためにも、飼い主の指示に従うようしつけることは大切です。
「叩く」「怒鳴る」はNG!しつけは褒めて覚えさせよう
ワンちゃんへのしつけは、「褒める」ことを原則に、ご褒美におやつを与えるなどの工夫を加えて行いましょう。これにより、「おやつを貰える」「嬉しいことがある」と動機付けすることができ、ワンちゃんは能動的にしつけで覚えた行動をしてくれるようになります。
そのため「怒鳴る」「叩く」といった、少しでも暴力的な叱り方はしないでください。「嫌なことがある」と認識するようになるので、しつけたい行動をしなくなり、逆効果にしかなりません。
とはいえ、噛み癖などの問題行動をしつける際、「ダメ」などの言葉による抑止は必要です。その時は、静かに低い声で叱るようにしてください。そして、ダメと言われて行動を止めることができたら、思い切り褒めてあげるようにしましょう。
褒めるにしろ叱るにしろ、大切なのはタイミングです。
言葉によるコミュニケーションができないワンちゃんが相手の場合、行動を取ったその瞬間に指摘しないと、何を褒められているのか叱られているのか理解してもらうことができません。求める行動をしてくれたら、3秒以内に褒める・オヤツなどのご褒美をあげるようにしましょう。
家族内で方向性を統一する
柴犬は独立心が強く、自分で考えて行動する賢さを持った犬種です。そのため、しつけで一度覚えたことは、以降叱ってもやり方を曲げようとしなくなります。
例えば、家族内で噛み癖を「ダメ」としつけようとしている人と、「甘噛みだから」と許容する人が両方いると、どちらの言葉を聞いていいのか、柴犬は混乱してしまいます。特に柴犬の場合、性格的に頑固なこともありしつけ直すのは骨が折れるでしょう。
こうした混乱を招かないために、しつけをする前に家族内で方向性についてきちんと話し合い、一貫してしつけることが大切です。また、しつける際の言葉も統一しておくといいでしょう。
柴犬のしつけは短時間に集中して
柴犬は、他と比べて集中力が高い犬種と言われていますが、反面、長時間集中力を持続することを苦手としています。1回のしつけで持続できる集中力は、時間にして10~15分ほどです。柴犬の性質を理解したうえで、しつけは短時間に集中して行うようにしましょう。
どんなしつけにも言えることですが、一度で全て覚えるのは不可能です。愛犬のペースに合わせて、無理をさせないよう根気強く繰り返して覚えさせるようにしてください。
まず覚えさせたいトイレ・社会化・クレートトレーニング
ワンちゃんのしつけはどれも大切ですが、まずは「これを覚えさせたい」という、優先度の高いしつけもあります。特に、トイレのしつけは優先度が高く、可能であれば迎えた当日から始めたいところです。
トイレのしつけ
トイレトレーニングは、数あるワンちゃんへのしつけの中でも、優先度が高いしつけの1つです。排泄しない日はないので、できるだけスムーズに覚えさせたいしつけと言えます。
トイレのしつけ方について、詳しくは下記ページで解説しています。早い段階から確実に身に付けておくようにしましょう。
【柴犬のトイレのしつけ】準備やしつけ方は?覚えないときは?
社会化トレーニング
社会化トレーニングとは、簡単に言えば人間の社会で暮らしていくために必要なトレーニングです。社会化期と呼ばれる生後3〜14週齢のしつけが特に有効とされており、この時期をすぎると恐怖心が芽生え始めるため、しつけが難しくなる傾向があります。
社会化期に家族以外の人や犬、日常の音や外の世界のものに慣れさせることができるかどうかで、その後の手のかかり方が大きく変わってくるでしょう。
また、この時期に体を触られることにも慣れさせましょう。そうすることで、お手入れ1つとってもブラッシングやシャンプー、爪切りを拒絶しなくなったり、動物病院やトリミングサロンでも大人しくなり、負担を減らすことができます。
とはいえ、社会化はこの短い社会化期で全て終わるわけではなく、以降も継続する必要があります。
クレートトレーニング
クレートは、持ち運びできる小さな犬小屋です。
トリミングサロンや動物病院に愛犬を連れて行く時など、何かと利用する機会の多いグッズなので、必要に迫られる前に、クレートの中が安心できる場所と教えておくといいでしょう。
「クレートトレーニング」の目的は、クレートを自分専用の安心できる部屋と教えてあげることです。クレートの中が自分のテリトリーと認識すれば、飼い主が指示するまでもなく、自主的に入るようになるでしょう。
子犬の内にクレートに慣らしておくことで、落ち着いて過ごせる場所ができるので、留守番していても安定して落ち着いた時間を過ごせるようになります。慣れるまではケージの中に寝床として置き、クレート自体に慣れることから始めるといいでしょう。
噛む・吠えるなどの問題行動をさせないために
ワンちゃんのしつけの中には、「させる」しつけ以外に「させない」しつけがあります。この「させない」しつけができていないと、将来的に問題行動をしてしまう成犬に育ってしまうかもしれません。
噛み癖のしつけ方
柴犬が人を噛む理由として、以下のような原因が考えられます。
・歯の生え変わり
・興奮して
・飼い主の気を引くため
・過度なスキンシップの拒否
・強い縄張り意識から
・恐怖心や防御のために
・ストレスや病気から
「噛み癖」のしつけは、下記ページで詳しく解説しています。
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唸る時のしつけ方
柴犬が人に向かって唸る理由として、以下のような原因が考えられます。
・物に執着する所有欲
・警戒心や恐怖心
・過度な興奮
・ケガや病気の痛み
・飼い主へのマウンティング
・嬉しくて唸る場合も
「唸る時」のしつけ方は、下記ページで詳しく解説しています。
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吠え癖のしつけ方
柴犬が人に向かって吠える理由として、以下のような原因が考えられます。
・警戒心から吠える
・ストレスで吠える
・わがままで吠える
「吠え癖」のしつけ方は、下記ページで詳しく解説しています。
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飛びつき・引っ張りのしつけ方
柴犬が人に向かって「飛びつく」「引っ張る」理由として、以下のような原因が考えられます。
・来客の姿を見ると興奮して飛びつく
・散歩の時にぐいぐいとリードを引っ張る
・飼い主さんの呼びかけを無視して走り回る
・サイレンの音に興奮して断続的に吠える
「飛びつき・引っ張り」のしつけ方は、下記ページで詳しく解説しています。
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外飼いなら穴掘りにも注意
柴犬が「穴を掘る」理由として、以下のような原因が考えられます。
・寝床の確保
・暇つぶし
・気に入った物を隠す
「穴掘り」のしつけ方は、下記ページで詳しく解説しています。
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「おすわり」を始めとしたしつけ訓練
ワンちゃんの行動を飼い主がコントロールするためには、飼い主の指示に従うようしつける必要があります。「おすわり」はその代表的なもので、こうしたしつけを身に付けているかどうかで、いざという時の対応に差がでます。
できるようにしておきたい「おすわり」「ふせ」「つけ」「まて」
柴犬は、ほかの犬種と比べてしつけが難しい犬種といわれています。
しかし、柴犬は頭が良いので、性格傾向や特性を理解すれば、他の犬種と同程度以上に身に着けてくれるでしょう。
そこで、下記ページでは初心者にも分かりやすく、しつけ訓練を始める前に知っておきたい内容から本番に至るまで、丁寧に解説しています。
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成犬のしつけが難しいならしつけ教室の利用も
成犬のしつけは、子犬のしつけと比較してかなりの労力が必要になります。特に独立心が強く、自分の考えで行動する柴犬の場合、その違いは顕著に現れるでしょう。
しかし、だからといって柴犬の成犬はしつけができないというわけではありません。
子犬よりもしつけが大変
上でも述べましたが、しつけは早ければ早いほど身に付くのが早くなります。逆を言えば、「遅ければそれだけ遅くなる」ということでもあるのです。
そのため、成犬へのしつけは子犬に対するよりも難しくなります。
子犬へのしつけは、例えれば何もない真っ新な紙に絵を描くようなものですが、成犬の場合それまでの経験や学習してきたものがあるので、一度それらを消して上書きしなければならないのです。
つまり、「それまでの情報を消す」「上書きする」という手間がかかる分、時間が必要となり難しいということになります。
困ったときはプロに相談を
子犬へのしつけでさえ大変なのに、成犬の場合はさらに困難で、場合によっては素人の手には負えないこともあるでしょう。そんな時は、自分一人で全てを抱え込もうとせず、プロの手に委ねてみるのも1つの選択肢ではないでしょうか?
いくら飼い主とはいえ、しつけに関しては素人です。無理に頑張ってみても、それが間違ったトレーニング方法であれば、余計に状態を悪化させてしまう可能性もあります。
自分には難しいと思ったら、専門家にお願いして愛犬にあった正しいトレーニング方法をしてもらいましょう。
<しつけ教室について>
多くの人がイメージするトレーナー以外にも、「犬の幼稚園」「動物病院」「ペットショップ」でも行っているので、条件に合った場所に通うといいでしょう。
犬のしつけ教室は、「ワンちゃんの学校」であるとともに「飼い主の学校」でもあります。全てをプロの任せるのではなく、飼い主としてのレベルアップも心掛けるようにしてください。
まとめ
ワンちゃんを飼う以上、しつけは必ずしなければならない、避けては通れない道といえるでしょう。柴犬は日本犬ならではの性格や性質から、特にしつけが難しい犬種と言われています。
そのため柴犬を迎えるなら、丁寧にサポートしてくれるブリーダーからお迎えすることをおすすめします。ブリーダーから迎えれば、例え柴犬のしつけで困っても詳しく丁寧にアドバイスをもらうことができるでしょう。
また、飼い方についてもっと詳しく知りたいという方は、下記ページをご覧ください。
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著者/ブリーダーナビ編集部


