愛犬と飛行機に乗るために、必要な準備と解決すべき疑問を紹介

飛行機はストレスに?リスクを知る

ペットと飛行機に乗る場合、フライト中はケージに入れ貨物室で管理されることになります。電車や車と違い、同じ乗り物に乗っていながら離れてすごすことになる上、温度管理されているとはいえ、置かれる場所は貨物室なので客室ほど快適とはいきません。
そのため、飛行機という特殊な環境が犬に与えるストレスのこと、場合によっては愛犬が命を落とす可能性もあることを、飼い主さんはきちんと把握しておく必要があります。

気温や気圧の変化

ペットと飛行機に乗る場合、ケージに入れて貨物室に預けることになります。
貨物室はその名の通り貨物を保管するための場所なので、いくら空調で気温をコントロールしているとはいえ、快適とはいいにくい環境です。

また、飛行機に乗るとどうしても悩まされるのが気圧です。高度が上がると飛行機中の貨物室は約0.8気圧――標高2,000m相当の気圧になります。

こうした貨物室の環境の変化は、少なからずワンちゃんに負担をかけることになると意識しておく必要あるでしょう。

さまざまなストレス

貨物室に預けられたワンちゃんは、飛行機に乗っている間飼い主と離れて過ごすことになります。長い時間一人でいることに慣れていないワンちゃんは、飼い主の姿が見えないだけで分離不安を起こしてしまうかもしれません。

また、貨物室は客室と違い照明がないため常に暗い状態に置かれる上、機械の駆動音やフライト中の風切り音が客室よりも大きく響く可能性があります。このほか、機内に運ばれる時の車両の音など、音に敏感なワンちゃんに大きなストレスを与えることになるでしょう。

万が一の可能性も

航空会社の中には、短頭種犬の預かりを拒否しているところがあります。
短頭種とは、ブルドッグやテリア、パグをはじめとしたいわゆる鼻ぺちゃの犬種のこと。こうした犬種は、他の犬種と比較して高温多湿に弱く気道が狭いため、飛行中の貨物室の環境下では体調に変調をきたす可能性が高いのです。
事実、預けた短頭犬種が熱中症により死亡した事故が、いくつか報告されています。

以下に、現実に発生した、飛行機に乗せたことで犬がケガをしたり死亡したという事故の実例をご紹介します。


・2006年
国内線を利用したフレンチブルドックが熱中症にかかり死亡した事件。この事件をきっかけに、多くの航空会社で短頭種の預かりを拒否するようになりました。また、この事件のおよそ1週間後、今度はシェパードが熱中症にかかり死亡しています。


・2013年
約1時間のフライトの間に、熱中症にかかったチワワが死亡する事故が発生しました。預ける直前まで水分をとらせていたにも関わらず、死亡時は体温が45°を超えていたそうです。

まとめ

飛行機が利用できると、一緒に海外旅行ができるようになるため行動範囲が大幅に広がります。しかし、犬種によっては環境の変化に対応できなかったり大きなストレスに晒されたりするため、相応のリスクがあることを知っておいてください。

ペットの飛行機利用は、航空会社や路線により条件が大きく異なります。
愛犬を飛行機に乗せる場合は、安全管理や体調管理を万全にした上で、航空会社の利用規約を確認しましょう。愛犬と飛行機に乗る際は、事前準備とリスクへの理解が何より大切です。これらをクリアしたうえで、愛犬との快適な空の旅を楽しんでください。

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