犬の『鳴き方』でわかる心理5つ

犬が鳴く理由って知ってる?


犬は意味もなく吠えたり、鳴いたりすることはありません。何かを訴えたい時、また自分の大切な家族を守ろうとしている時、もしくは溢れ出す思いを声に出して表しているのです。

犬の鳴き方にはバリエーションがあり、鳴き声のトーンや鳴き方によって様々な思いを伝えています。

では、どのような意味を持つのでしょうか。早速見ていきましょう。

「ワンワン!」「キャンキャン!」にはさまざまな気持ちが隠されている


犬の鳴き声として最もポピュラーなのが「ワンワン」かと思います。実は「ワンワン」という鳴き声は、トーンによって意味合いが大きく変わります。

まず高いトーンで「ワンワン」と鳴いている時は、喜びや楽しみを表しています。一方、低い声で「ワンワン」と鳴くのは、相手に対する警戒心の表れであるとされています。

またごはん前やおやつをもらう前、おもちゃで遊んで欲しい時などに「ワンワン」と鳴いたり、控えめに「ワンッ!」と鳴いたりするのは『要求吠え』といわれるもので、「お腹が空いた」「おもちゃが欲しい」などの欲求を満たしてもらいたい時に見られます。

この要求吠えに毎回反応してしまうと「鳴けばしてもらえる」と学習してしまい、よりエスカレートする場合があるかもしれません。そのため愛犬が鳴いている時は無視をし、鳴き止んだらごはんをあげたり、遊んであげたりするようにしましょう。

ちなみに小型犬の鳴き声は大型犬よりも高いため、同じ「ワンワン」でも「キャンキャン」と聞こえることが多いようです。

「クゥーン」「キューン」は寂しくて不安な時


「クゥーン」や「キューン」といった弱々しい鳴き声にも、いくつかの感情が隠されています。

例えば、しっぽが下がり寂しげな表情で「クゥーン」「キューン」と鳴く場合は、寂しさや不安を表現しています。

一方、力強く「クゥーン、クゥーン」と甘えた声で繰り返し鳴いている時は、おねだりをしている合図です。目は上目遣いになり、しっぽが上がっていることが多いでしょう。

潤んだ瞳で見つめられると、ついつい甘やかしてしまいがちですが、毎回おねだりに応えてしまうと「これをすれば聞いてもらえる」と犬は学習してしまいます。お互いのためにも、犬の要求に毎回応えないよう気を付けてくださいね。

「ワォーン」などの遠吠えはストレスの要因が関係している!?


「ワォーン!」と鳴くのは、犬の本能による行動と言われています。犬の祖先であるオオカミは、群れの仲間に合図を送るために遠吠えをしますが、現代の日本で暮らす犬が遠吠えをする理由はこれ以外にもあると考えらています。

①音に反応している

救急車やパトカーなどのサイレンの音に対して遠吠えをするのは、その音を不快に感じている、または面白くて吠えていることが考えられます。

しっぽが垂れていたら不快に感じている可能性がありますが、しっぽを振っている場合は楽しくて吠えているのかもしれません。

②テリトリーの主張をしている

近所の犬が遠吠えをしたり、鳴き声を聞いた後に続けて遠吠えをしていたりする場合、お互いのテリトリーを主張し合っているそうです。

特に縄張り意識が強い犬に多い傾向にあると言われています。

③精神的な苦痛

飼い主さんが出掛けてしまった寂しさや、不快なことがある時に見られる遠吠えは、精神的な苦痛を表わしていることが多いとされています。

そのため体調の変化や普段の様子をしっかりと観察し、愛犬に起きているストレスの原因について考えてみましょう。

「ウーッ!」「ガウウウウーッ!」は攻撃態勢に入っている


「ウーッ!」と歯茎を見せて唸ってくる場合は、威嚇や警告の意味を持ちます。特にしっぽが下がっていた場合、攻撃態勢に入っているので刺激しないように気を付けましょう。

また遊んでいる最中に興奮してうなり声を出す場合もあります。はしゃぐように飛び跳ねていたり、体を低く落としていたりした場合は、遊びに夢中で興奮していると考えられます。

「キャン!」は痛みを訴えている時


何かに対して痛みを感じた時「キャン!」と鳴くことがあります。なかには、痛くなくても驚いた時に「キャン」と鳴く犬もいますが、特に心当たりがなくこの鳴き方をした場合は、一度全身をくまなくチェックしてあげてください。飼い主が見ていない時にケガをしてしまった恐れがあります。

鳴き声のパターンやトーンなどで気持ちを理解してあげて


犬の鳴き声は、感情表現の1つです。鳴き声のパターンやトーンの違いなどから愛犬の気持ちを汲み取ってあげるようにしましょう。

また意識的に聞き分けることで、愛犬の気持ちを正しく理解することができます。状況や普段の様子を観察しながら鳴き声を理解し、愛犬とのコミュニケーションに活かして行きましょう。