犬と一緒に寝るのはNG?注意点について

一緒に寝るのはダメなの?

犬と一緒に寝るのはNG?注意点について
犬と一緒に寝るのは一概に「ダメ」というわけではありませんが、人間にとっても犬にとってもリスクがあります。

犬と一緒に寝ることで、考えられる問題は大きく分けて5つあります。

  • 犬と飼い主との関係性が崩れる恐れがある
  • ケガを負わせる恐れがある
  • 衛生面や病気の不安がある
  • 飼い主の睡眠の質が下がる恐れがある
  • 犬が分離不安になる恐れがある

これらのリスクを理解したうえで注意できれば、犬と一緒に寝ることは問題ないといえるでしょう。

1つひとつのリスクについて、次の項目で詳しく解説します。

一緒に寝る問題点とは?

犬と一緒に寝る問題点とは
犬と一緒に寝るのが良くないといわれる理由は、いくつかのリスクや問題が考えられるからです。

では、どんなリスクがあるのでしょうか?

リスクその1.信頼関係など関係性が崩れる恐れ

ワンちゃんが飼い主のベッドや布団で一緒に寝ていると、そこが自分のテリトリーだと勘違いする可能性があります。

飼い主が入ろうとすると唸ったり噛もうとしたりなど、攻撃的になってしまうことも。

リスクその2.ケガをさせる恐れ

一緒に寝ると、寝返りをうったときにワンちゃんを下敷きにしてしまう恐れがあります。骨の細い小型犬であれば、骨折させてしまうことも十分考えられます。
ベッドからの落下事故も大きなケガに繋がるかもしれません。

また布団の中に閉じ込められて呼吸が苦しくなってしまう可能性も。特にフレブルやパグなどの短鼻種は注意が必要です。

リスクその3.衛生面や病気の不安

丁寧にお手入れをしていても、細かいフケや抜け毛を防ぐのは難しいものです。また散歩中にワンちゃんにノミやダニが付着し、それがベッドに移ることも考えられます。

そうなると飼い主にとって不安なのがかゆみや湿疹といった皮膚トラブル、くしゃみや咳などの呼吸器トラブルです。

また人と犬の間で感染する「人獣共通感染症(ズーノーシス)」も問題のひとつ。
原因はウイルスやカビ、寄生虫、微生物などに分類されますが、お互いに感染する危険があるので、気をつけたいところです。

リスクその4.飼い主が熟睡できない

一緒に眠るワンちゃんの様子が気になり、飼い主の睡眠の質が下がる恐れがあります。

「愛犬のためならこれくらい!」という人もいると思いますが、数日くらいならまだしも、10年以上毎日続くとなると飼い主の体調が心配です。

ぐっすり眠れない日が続くと免疫力も下がり、体調を崩しやすくなるかもしれません。調子が悪いと犬のお世話もいつも通りできなくなってしまいます。

リスクその5.分離不安になる恐れ

毎日一緒に寝ていると、ワンちゃんがひとりで眠れなくなる可能性が高まります。
入院やペットホテル、旅先などで飼い主と一緒に寝られない状況になったとき、大きなストレスを与えることになります。

また分離不安症になるリスクも高まるといわれています。日中の留守番ももしかしたら難しくなるかもしれません。

一緒に寝たがる犬の心理

一緒に寝たがる犬の心理
「犬が一緒に寝たがるから」という理由から、ワンちゃんと一緒に寝ている人もいらっしゃるでしょう。

狭くて窮屈そうなのに、どうして飼い主と一緒に寝たがるのでしょうか?

飼い主の匂いに安心する

眠りには浅い眠りであるレム睡眠と、深い眠りであるノンレム睡眠があり、この2つを一定周期で繰り返すといわれています。
これは人も犬も同じなのですが、犬の場合はほとんどがレム睡眠だといわれています。寝ている間に襲われても行動できるよう、本能的に備わっていると考えられているそうです。

布団の中は飼い主の匂いに包まれることができるので、安心してゆっくり眠ることができるのかもしれませんね。

温かくて感触が気持ち良い

人間用の寝具の心地よさを知り、犬用のベッドに戻れなくなったワンちゃんもいるかもしれません。ふわふわで気持ち良いのでしょう。

群れでくっついて寝る習性から

犬はもともと群れで活動していた動物であり、寝るときも仲間と身を寄せ合っていたと考えられています。
その習性から、「仲間」である飼い主とくっついて寝たがるのかもしれません。

飼い主のことを仲間として信頼している証ですね。

甘えん坊で飼い主と離れたくない

甘えん坊な性格のワンちゃんは片時も飼い主と離れたくなくて、寝るときも一緒に過ごしたがる傾向があります。
特に日中の留守番が多い子であれば、その反動で飼い主が家にいる時間はずっと一緒にいたがるということも。

くっつきたがる愛犬は可愛いものですが、分離不安になっていないかどうかはよく観察するようにしてくださいね。

一緒に寝る場合の環境について

犬と一緒に寝る場合の環境について
ここまで一緒に寝る問題点などについて解説してきましたが、リスクを回避できるのであれば無理にやめる必要はありません。愛犬と一緒に安全に眠ることができます。

一緒に寝るために整えたい環境として、まず第一に狭すぎるベッドは避けましょう。
ケガをさせるリスクを減らすため、また飼い主の睡眠確保のためにも、セミダブル以上の広さが望ましいです。

布団はこまめにメンテナンスをして、清潔に保てるように心がけてくださいね。

寝室にはワンちゃん用のトイレを用意するようにしましょう。
布団にオシッコされてしまったら大変なので、一緒に寝るのはトイレのしつけが終わって完璧にできるようになってからが安心です。

そしてワンちゃんがひとりで過ごせなくなることのないよう、クレートトレーニングや留守番トレーニングもあわせて行うようにしてください。

まとめ

犬と一緒に寝るのはデメリットがある
犬と一緒に寝るのは、飼い主にもワンちゃんにもデメリットがあることを覚えておきましょう。お互いストレスにならないように気をつければ、毎日の睡眠がより一層幸せな時間になるというメリットを得られるはずです。

いざというときにはワンちゃんがひとりで過ごせるよう、日頃からトレーニングも行うようにしてくださいね。