チワワに服従訓練は必要?おすわり、まてなどのしつけ方を解説!

飼い主にとって、愛犬は自分の子どもそのもの。やはり、良い子に育ってほしいですよね。
そのためには、やはりしつけが欠かせません。
吠え癖や噛み癖といった問題行動を起こすチワワにしないためにも参考にしてみてください。

 

チワワに服従訓練は必要?

チワワに服従訓練は必要?おすわり、まてなどのしつけ方を解説!
photo by Didgeman

チワワは小柄で飼いやすいことから、人気が高い犬種です。
体が小さいので、仮に暴れたとしても大きな被害にはならないように思われますが、それでも服従訓練は必要です。
飼い主との良好な関係を築くためにも、問題行動を抑えるためにも効果があり、何よりも愛犬の安全を守るために、「支配者」ではなく、「保護者」としてしっかりしつけましょう。

 

そもそもワンちゃんの服従訓練とは

服従訓練とは、飼い主の指示にワンちゃんを従わせるためのしつけです。
小柄でかわいらしいチワワは何かと甘やかしがちですが、頭が良く気が強いので、しつけを怠ると自分が主導権を握ろうとします。

飼い主の指示を聞かなくなると、噛み癖や吠え癖などの問題行動を起こすようになり、散歩やお留守番に支障が出ることも。そうなる前に、しっかりとしつける必要があるのです。

犬の祖先である狼は、群れで行動する動物なので、その群れのリーダーに従う習性があります。飼い犬の場合、「群れ=家族」「リーダー=飼い主」ですが、甘やかしてばかりだと自分がリーダーだと思うようになり、主従が逆転してしまいます。
こうならないように「リーダーである飼い主に従う」ことを覚えさせるのが服従訓練なのです。

まずは社会化トレーニングを!

チワワ
photo by Yi Chen

子犬の社会化期は、それ以降の生活で苦手なことや嫌いなことを減らすために、多くのことを学べる重要な期間です。この時期にどのような生活をしたのかで、愛犬の性格が決まるといっても過言ではありません。

ワンちゃんのしつけに大切な社会化期

ワンちゃんの生後3~14週間(生後3ヶ月半)は「社会化期」と呼ばれる、周囲の環境や家族以外の人、犬に慣れ、社会に順応するための学習に最適な時期です。

仮に、この社会化期に家から出さないでいると、車の音や見知らぬ人・犬に対して過剰に反応してしまい、パニックを起こしたり問題行動をするようになってしまいます。

酷くなると、外の世界を怖がって引きこもってしまったり、散歩中に逃走したりする場合もあるので、社会化期は意識的に多くの物事と関わらせるようにしてください。

チワワは怖がりな性格の子も多いので、無理強いすることなく楽しんで学べるように、様子を見ながら少しずつ慣らしていってください。

生後9週齢(3ヶ月)までに多くの経験を積ませる

この時期は、「いかに多くの物事に触れさせられるか」が重要になります。まだ子犬の頃に多くの経験を積ませることで、怯えて問題行動を起こすことがない良い子に育ってくれるでしょう。

いろいろなことに慣れてもらおう

●人に慣れさせる
この時期の子犬は、まだワクチンプログラムを終えていないので、自由に散歩させることができません。ワクチンを終えるまでは、獣医さんに許可をもらえたら抱っこして外を歩いたり、家に来たお客さんと触れ合わせたりしてください。

●物音に慣れさせる
チワワは基本的に臆病な性格の子が多く、音に対して過剰に反応する子もいます。そのため、洗濯機や掃除機の音といった生活音のほか、車や子どもの声、工事の音などにも少しずつ慣れさせていきましょう。

●触られるのに慣れさせる
成長するにつれ、動物病院やトリミングサロンのお世話になる機会もあるでしょう。そんなときのために、人から触れられることに慣れさせる必要があります。
特に、顔の周辺や尻尾を触れられるのを嫌がる子は多いので、まずは飼い主から触られることに慣れさせて、それから他の人にも触ってもらいましょう。

生後10週齢(4ヶ月)までに学ばせたいことは?

子犬は人間の子どもと同様、歯が生え変わるのですが、そのため歯茎の違和感を噛むことで紛らわせようとします。「痛くないから」「子犬のすることだから」と放置すると、問題行動に発展しかねないので、見過ごすことなくしつけておきましょう。

噛み癖がつかないようしつけを徹底!

生後4〜8ヶ月は、子犬の歯が生え変わる時期です。子犬は乳歯が抜けて永久歯に生え変わるムズムズとした違和感から、目についた固めのものを噛んでしまいます。噛むことで違和感を収めようとしているのですが、これを放っておくと噛み癖になる可能性があるので、なるべく早い段階でしつけるようにしましょう。

下記ページでは、噛み癖のしつけを始める前に知っておいてほしい基本情報を掲載しています。間違った方法でしつけをすると、場合によっては問題行動を助長することになりかねないので注意が必要です。
チワワのしつけは難しい?吠え癖・噛み癖のしつけ方や怒り方は? チワワのしつけは難しい?吠え癖・噛み癖のしつけ方や怒り方は?
また、吠え癖に関しては下記ページで解説しています。噛み癖とともに、ワンちゃんの問題行動の代表的なものなので癖にならないようにしつけていきましょう。
無駄吠え?要求吠え?チワワの吠え癖の原因と対策 無駄吠え?要求吠え?チワワの吠え癖の原因と対策

多くのワンちゃんと関わりを持とう

しつけの一環として、ワンちゃん同士で遊ばせることも大切です。
人間社会に馴染ませることも大切ですが、犬同士のコミュニケーションを身に着けないと、他のワンちゃんに対して吠えたり攻撃的になったり、逆に怯えてお散歩に行くことを拒否するようになります。

人間の子どもと同様、仲間との遊びの中で「強く噛んだら遊んでもらえなくなる」「嫌なことをすると仲間に入れてもらえない」など、覚えるルールも少なくありません。

ワンちゃんが多い公園に行ってみたり、ドッグランやしつけ教室に通ったり、多くのワンちゃんと関わることで人間である飼い主が教えられない「犬の社会性」を身に着けさせることができます。

愛犬を守るためにも必要な「おすわり・まて」

小柄なチワワは、散歩するだけでも多くの危険に晒されてしまいます。
そのため、周囲への配慮や愛犬の安全を守るためにも、しっかりとしたしつけをして飼い主が行動をコントロールできるようになる必要があります。
まずは落ち着ける環境を作り、他に気を取られない状況でしつけを始めましょう。

おすわりの必要性としつけ方

おすわりは、ワンちゃんの行動を抑制するブレーキになり、問題行動を予防することにも繋がる重要な役割があります。
基本的なしつけでありながら使う場面が多く、愛犬の行動をコントロールするうえで、大声で叱るよりもはるかに効果が期待できるのがおすわりです。

<しつけ方>
1.手に持ったおやつなどのご褒美をチワワの鼻先に持っていき、「手の中のご褒美」を意識させます。視線を誘導するように手を愛犬の頭上に持っていき、顔を上げさせます。

2.顔を上げると重心がお尻にいき、自然と腰を下ろす形になります。お尻が床に着いたタイミングで「おすわり」という声をかけましょう。

3.おすわりの姿勢になったら、手に持っていたご褒美を与えて思い切り褒めて上げましょう。

ふせの必要性としつけ方

「ふせ」は、ワンちゃんが床にお腹を着けた状態で、眠っている時に近いリラックスした姿勢を取らせるしつけです。
この状態では、足が地面に着いていないので急に動き出すことはありません。そのため、愛犬の動きを止めて、その場にジッとさせたい時に役立ちます。

<しつけ方>
1.おやつを手に持ち、おすわりの姿勢を取らせたチワワの鼻先に突き付けます。

2.そのままおやつを持った手を下げて床に着けると、自然と頭が下がり、お腹を地面につけたふせの体勢になります。

3.ふせの姿勢を維持できたら、「ふせ」の指示と共におやつを与え、褒めてあげてください。

まての必要性としつけ方

「まて」は、チワワを少しの間じっとさせておくためのしつけで、突発的に動き出した時に制止するためにも有効です。食事を我慢させるだけでなく、散歩中の拾い食いや飛びつきなどの問題行動防止にも活用できます。
「おすわり」や「ふせ」ができるようになってからしつけをはじめ、「よし」とワンセットで覚えさせます。

<しつけ方>
1.チワワの正面に立ち、手に持ったおやつを見せてからおすわりをさせます。

2.おすわりをさせたら、一歩距離を取って床におやつを置き「まて」と指示します。

3.指示通り動かずにいれたら「よし」と言って解放し、おやつを上げましょう。もし動いてしまったらおやつを持ち直し、再びおすわりさせてからやり直しです。

4.成功したら、「まて」から「よし」の間隔を開けて、少しずつ長くしていきましょう。

リーダーウォークの必要性としつけ方

リーダーウォークは、「飼い主導の歩き方」を覚えさせるしつけです。「歩く速度、行き先は飼い主が決める」「飼い主が止まったらワンちゃんも止まり、座る」といったルールを徹底することで、散歩中の愛犬を守ることができます。

<しつけ方>
1.基本的なしつけが終わったら、リードをつけない状態のまま、室内での練習から始めましょう。

2.まずは、飼い主の左側につくことを覚えさせます。.おやつを左手に持ち、反時計回りに大きく誘導すると左側で正面を向きます。これができたら、褒めておやつを上げましょう。

3.2ができるようになったら、一歩前に進みます。チワワがその動きについて来れたら、2歩3歩と歩数を増やしていき、位置関係を維持しつつ歩き続けるようにしていきましょう。

4.慣れてきたら、リードを付けてもできるように同じことを繰り返します。

5.4までできるようになったら、いよいよお散歩デビューです。気を付けるべきは、愛犬を落ち着かせること。室内ではできたので、外界の刺激に興奮しないようなら、問題ないでしょう。

チワワの散歩については、下記ページで詳しく解説しています!
チワワに散歩は必要?運動量・頻度・注意点まとめ チワワに散歩は必要?運動量・頻度・注意点まとめ

まとめ

チワワは賢い犬種ですが、臆病な性格なので怖がって問題行動を起こすことがあります。そのため、周囲への迷惑を防止するだけでなく、愛犬の安全を守るためにも、しっかりとしたしつけはしておきましょう。

チワワの性格や飼い方など、基本的な情報に関しては、下記ページで確認いただけます。
今回解説してきたしつけとともに、チワワのことを深く知って大切に育ててあげてください。
【初心者向け】チワワの飼い方やしつけ方は? 【初心者向け】チワワの飼い方やしつけ方は?
チワワを育てるにあたり、知っておきたいしつけなどについては、専門家であるブリーダーに一度お話を聞いてはいかがでしょうか。ブリーダーは、子犬だけでなく親のチワワも育てているので、生きた情報を知ることができるでしょう。

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