犬の視力ってどのくらい?目に関する雑学5つ

1.視力


意外なことに、犬の視力は良くありません。

人の視力でいえば0.2〜0.3程度で、ハッキリと見ることができるのは距離にして2〜3mくらいが限界といわれています。そのため、10〜20m離れただけで飼い主の顔も見分けられなくなります。

ただし、あらゆる犬種が同程度の視力しか持たないというわけではなく、犬種によっていわゆる目の良さに違いがあることが判明しています。

とある研究結果によれば、シェパードやロットワイラーには近視の比率が多かったそうです。

2.視野の広さ


視野の広さには犬種によって違いがあります。

人間に似て目が前を向いている短頭種は、人間同様180~200度位の視野角を持っているといわれています。

一般的な中頭種の犬の場合では、250度くらいの範囲が見えているそうなので、人間と比べ犬の視野が広いことが分かるでしょう。

視覚型獣猟犬(サイトハウンド)に分類される犬種は、視野角が広い犬の中でもより広い視野を持つと考えられています。特に水平方向の視野が広く広範囲を見渡せるので、狩りの場で一早く獲物を見付けることができるのです。

3.動体視力


犬は物の輪郭を見分けたり識別することが苦手な反面、動くものを追いかける『動体視力』はとても優れています。その凄さは、嘘か誠か1.5㎞先で手を振る人を認識した犬もいたといわれるほど。

確かに、広い草原をすべて見渡して羊を追い立てる牧羊犬の仕事は、遠くで動く羊を確認できないとできないでしょう。また遊んでいて、投げたボールやフリスビーを器用にキャッチするのも、犬の優れた動体視力があってこそといえます。

このほか、犬は点滅光を見分ける力が優れているためテレビの画面の見え方も人間と違うそうで、描画されるコマを連続ではなくコマ送りとして認識するそうです。

4.暗視能力


犬は薄暗い空間で物を認識する暗視能力も、人間より優れているといわれています。

犬の網膜と脈絡膜の間には『タペタム』という反射層が存在し、これにより僅かな光を増幅し、暗闇でも物を見ることができるのです。

暗闇で犬の目が光って見えるのは、このタペタムが光を反射していることが理由になります。

5.色覚


犬は動体視力や暗視能力、視野の広さなど人間よりも優れている面がある一方で、色を識別する色覚能力は低いといわれています。

網膜にある『錐状体』という色の識別に関わる細胞が、人間に比べて種類も数も少ないためです。

犬は青と黄、グレーの濃淡だけで色を識別しているといわれており、例えば赤であればグレーがかった薄い黄色~青に見えているということになります。

つまり視力の低さと合わせて、人間と犬とでは、同じ景色でも見えている世界がまるで違うということなのです。

以前は犬は色の識別ができず白黒の世界で物を見ていると考えられていましたが、近年の研究によりこうした事実が分かってきました。

犬にとって視力はそれほど重要じゃない?


視覚から得る情報に頼って生きている人間と違い、犬はそれ程視覚に頼っていません。人間より優れている能力があるとはいえ、それ以上に高い能力を持つ嗅覚や聴覚から得る情報量の方が圧倒的に多いためです。

飼い主と同じ生活をしていても、認識する情報には大きく差があることを覚えておきましょう。それが理解できていれば、愛犬の「何故?」と思うような行動にも、少しは納得ができるかもしれません。