犬の飼い主なら知ってて当然!?犬界の『暗黙のルール』3つ

人間から見ると、犬はおかしな行動を取ることがあります。しかし、これは犬社会のルールに即したもので、犬の常識ともいえるごく当たり前の行動なのです。本記事では、飼い主として知っておきたい、犬界のルールを3つ紹介します。

1.挨拶の仕方

犬の社会では、挨拶にも独自のルールがあります。

お尻の匂いを嗅ぎ合うことが犬たちの挨拶ということは知られていますが、その前にお互いの鼻を突き合わせる瞬間があることはご存じでしょうか。

この鼻を付けるのは挨拶の前の確認行為で、挨拶しても大丈夫かどうか、相手の様子をうかがっているのです。

相性が良いかどうか、警戒されていないかなど、においから多くの情報を得る犬ならではの行為で、人間であれば第一印象のようなものです。

その後、本来の挨拶であるお尻のにおい嗅ぎをし、互いの情報を交換し合います。

挨拶の順番


犬の社会でも年上を立てるという感覚があるのか、年上の犬が先ににおいを嗅ぎ、そのあとに年下の犬がお尻のにおいを嗅ぐという、挨拶の順番が決まっています。

そのため、飼い主が気を利かせるつもりで愛犬のお尻を相手に向けてしまうのは、犬社会のルールを破らせることになってしまうのです。犬社会のルールは犬同士が一番わかっているので、基本的には好きにさせ、飼い主は黙って終わるのを待ちましょう。

また、お尻のにおいを嗅ぐ長さにもルールがあります。

年上の犬は長い時間においを嗅いでも問題ありませんが、年下の犬がいつまでもお尻の臭いを嗅いでいると、相手に怒られてしまうかもしれません。

この時だけはリードを軽く引いて終わらせることを促すなど、飼い主さんが介入した方が良いでしょう。

2.序列

犬の社会にも、先輩後輩といった関係性が存在します。

この関係性が挨拶などの優先度を決め、これを無視するとケンカになるなどトラブルの原因になるので、飼い主さんは注意しましょう。

人間社会同様、犬社会でも先輩を優先します。

例えば、先輩の前を通るときは姿勢を低くして目を合わせないことで、敵意はないことを示します。中にはこのルールを実践できない子もいて、先輩に叱られることも。

またドッグランなど大勢の犬が集まる場所で水を飲ませる場合、年上の優先度が高く、年齢の順に飲むことになります。

3.テリトリー

犬は縄張り意識が高い動物なので、一度自分のテリトリーと認識した場所に家族以外の人間や動物が侵入した場合、吠えたり威嚇したりすることで立ち去るように促します。

インターホンの音や来客に対して吠える子は少なくありませんが、これは自分のテリトリーを守るための警戒心や攻撃性から出た行動なのです。

これは動物としての本能で、「テリトリーを守る=自分の身を守る」ことになります。

そのためテリトリーが広いとその分神経を使うことになり、ストレスになってしまうのです。

飼い主としては、愛犬に良かれと思って広い空間を与えても、これではリラックスできず安心して眠ることもできません。

犬は比較的狭い場所を好む傾向があるので、ケージなどで部屋を区切って安心して過ごすことができる愛犬だけの場所を与えてあげましょう。

まとめ

人間には人間社会のルールや常識があるように、犬には犬社会のルールがあり、犬同士のコミュニケーションはそれに則って行われます。

飼い犬が人間社会で生きていくために社会化は重要なしつけですが、それでも犬同士の交流を考えると、人間の常識に犬の行動をすべてあてはめるのは良くありません。

今回の記事を参考に犬社会のルールについて理解を深め、愛犬の考え方や行動を尊重してあげましょう。